MON7A、“本当の自分”で届けた深い愛情 SEKAI NO OWARIらのカバーから未発表曲まで披露した初ライブハウスツアー

 恋愛リアリティショー『今日、好きになりました。 ハロン編』(ABEMA/以下、『今日好き』)への参加をきっかけに、その人柄や恋愛観に共感が集まったMON7A。芯の通ったスタイルと多彩な音楽性で、アーティストとしても注目を集めている。

 そんなMON7Aの初ライブハウスツアーが4月に全国5都市で行われた。タイトルは『MON7A LIVE HOUSE TOUR 2026 "B→DASH!!”』。自身の音楽活動のスタートダッシュを切るという意味と、みんなの4月からの新生活のスタートダッシュにもなってほしいという思いを込めてこのタイトルを冠したという。

 ツアーの開催が発表されたものの、現時点でリリースされている楽曲は4曲のみ(インストゥルメンタルやRemixなどのバージョン違いを除く)。どのようなライブになるのかと思えば、なんとMON7Aはこのツアーのために6曲もの新曲を作ってきたのだ。それが明かされる前にもかかわらず、会場には多くのファンが集まり、本稿でレポートする4月20日の渋谷 CLUB QUATTRO公演を含め、ソールドアウトが続出。制服姿の学生も多く見受けられた。

 暗転し、バンドメンバーに続いてステージにやってきたMON7Aは、半袖のボーダーTシャツに白のロンTをレイヤード、ボトムスは腰穿きのデニムという出立ちで、「よろしくお願いしま〜す!」と軽やかにステージにやってくる。大歓声に迎えられるなか、8bitゲームサウンドのような「TOGE TOGE」でポップにライブの幕を開けた。『今日好き』をきっかけにSNSで様々なリアクションを受ける中で制作したという“トゲトゲ”した歌詞だが、MON7Aの声と手にかかれば、こんなにも楽しい気持ちにさせられてしまう。その引力はMON7Aの魅力の一つだろう。

 ツアーをやりたいがために作ってきたという新曲のうち、アップテンポな「新曲(タイトル未定)」、MON7AがフライングVを手にしてギターを弾きながら歌った「大富豪」を早速お披露目。楽しくて仕方ないと言わんばかりに、バンドメンバーと息を合わせたり、フロアのファンへ愛おしそうに手を振ったり、“クアトロの柱”の向こう側へ顔を見せたりと、会場中の全員と音楽を楽しむ。さらに疾走感あふれる「HEA7EN」、ファンミーティングでも披露したというお気に入りのカバー曲「ナチュラルに恋して」(Perfume)と一気に畳み掛けていった。

 中盤にはリクエストカバーコーナーも。候補曲として「何なんw」(藤井 風)、「虹色の戦争」(SEKAI NO OWARI)、「子供じゃないもん17」(大森靖子)、「First Love」(宇多田ヒカル)の4曲が用意されており、ファンのリクエストでこのうち2曲を披露するという。ファンの意見の吸い上げは、よくある1曲ずつ拍手や挙手をしてもらうという形ではなく、挙手したファンに「どの曲聴きたい?」「ちなみに理由は?」など直接言葉を交わしていく形だ。4人に聞いたところで、4曲の要望が出揃ってしまった。もちろん選曲の良さもさることながら、「こんなMON7Aを見たい」というそれぞれのイメージが多角的なのだろう。その中からこの日選ばれたのは、MON7Aが軽音楽部でカバーしていたという「虹色の戦争」と、カラオケでもよく歌うくらい好きな歌だという「First Love」。シンプルなバンドサウンドに乗せた強いメッセージも、しっとりした切ない初恋も、MON7Aの力みすぎないナチュラルなボーカルが優しさや柔らかさを同居させ、また新たな楽曲の魅力を引き出した。

 ここで一度ステージから捌け、アコギを持って再登場。MON7Aの奏でるアルペジオに導かれるメランコリックな「うそつき」、シンセポップを感じさせる「新曲(タイトル未定)」、艶やかな高音で魅了した「群青日和」(東京事変のカバー)、SNSで大きな話題を集めた「おやすみTaxi」、軽やかなフュージョンに乗せて夏を描いた新曲「FLASH BLUE」と、多彩な楽曲群でMON7Aの魅力をこれでもかと見せていった。

 この日、ステージに立って歌ったり、ファンとコミュニケーションを取ったりするMON7Aには一切の緊張や気負いがないように見えていたのだが、その理由は、「絶対みんなに会ったら話したかったことなので、ちょっと長いけど話してもいいですか」と切り出した終盤のMCで明確になった。

「俺は昔から一人ぼっちなような感覚がしていて。いろんな人に愛されたくて、愛されないと一人な気がしちゃって、誰にも愛されていないような感覚の学生だったんだけど。それが嫌でTikTokを始めて、“いいね”やコメントを見て『自分ってこんなに愛されていい人間なんだ』って言えるようになった。それが自信にも繋がったし、俺が作る曲にも反映されていると思う。みんながいなかったらもちろんこのライブもできてないし、今の俺もいないなと思うと、(みんなが)俺が本当の自分を見せられた、初めての人だなって思う。だからこれからもずっと一緒にいてほしいです」

「“みんな”じゃなくて、一人ひとりに対して歌っていくので、これからもずっと一緒にいてください」

 愛されたいと思って始めたSNSでの活動をきっかけに、クアトロがいっぱいになるほどのファンを集めたMON7Aは、味方しかいない空間に、心から安堵しているようだった。そして、そんなMON7Aが作る空間は、同じように孤独を感じている人の救いになっていることだろう。『今日好き』で想いを寄せた長浜広奈へ歌い、話題を集めた「僕のかわい子ちゃん」は、満員のクアトロではそのままファンへのラブソングとなり、会場は偽りないMON7Aの愛情でいっぱいになった。

 音楽活動のスタートダッシュという思いでまわった『B→DASH!!』。この先ビッグになるMON7Aの初めてのツアーのアンコールで披露されたのは、ツアー後の4月27日に配信リリースされた3rdシングル「とめないで」だった。このツアーでスタートダッシュを切ったMON7Aは、たとえ誰かに止められてもきっと、ファンの愛を燃料にぐんぐんと突き進んでいくことだろう。

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