乃木坂46、“挑戦者”であり続ける15年目のターニングポイント 『5th ALBUM MEMORIAL LIVE』を振り返る

乃木坂46『5th ALBUM MEMORIAL LIVE』レポ

2017年の神宮とリンクした「My respect」、伝統と革新が交差する最新曲の真価

 6期生から紡いだ新たな物語は、最新アルバムタイトルトラック「My respect」で大団円を迎える。この曲では3期生が歌い始め、続いて4期生、5期生、6期生が順々に加わっていくという、かつての「設定温度」(2017年発売の3rdアルバム『生まれてから初めて見た夢』収録曲)を踏襲した構成で、先の2017年の神宮での演出ともリンクする。なぜ彼女たちがデビュー15年目という節目に、再びこうした構成のライブを行う必要があったのか。それは、ここ数年の彼女たちが従来のイメージに甘んじることなく、常に挑戦者であろうとする姿勢とも重なるのではないだろうか。

乃木坂46『5th ALBUM MEMORIAL LIVE 「My respect」』

 アイドルシーンが新陳代謝を繰り返し、旬な存在が日々変化していく中で、乃木坂46は「守るべきもの」と「新たに築き上げるもの」の両方を大切にしながら歩み続けてきた。そういった1期生から脈々と受け継がれる伝統を、6期生までのメンバーに改めて伝えながら「これが乃木坂46です」と観る者へと提示する……そう考えると、今回のライブはアルバム発売記念公演以上の意味を持つ、グループにとって新たなターニングポイントなのかもしれない。

乃木坂46『5th ALBUM MEMORIAL LIVE 「My respect」』

 ステージ上に3期生から6期生までが勢揃いしたあとは、アルバム収録のヒットシングル曲を連発。ここからは選抜/アンダー/期別といった括りは排除され、メンバーが一丸となって今の乃木坂46の魅力を届けていく。「ここにはないもの」や「人は夢を二度見る」といったオリジナルセンターが卒業した楽曲では、遠藤さくらや一ノ瀬美空&川﨑桜といったメンバーが歴史を引き継ぎつつ、新たな解釈で今の自分たちらしさを提供。また、「Actually...」や「Same numbers」では中西アルノや賀喜遥香を中心に、数々のライブで培った経験とともに凄みを見せつける。そんな中、瀬戸口欠席により矢田の単独センターで披露された「ビリヤニ」では、曲が進むにつれて自信に満ちた表情を浮かべ始めた矢田の姿に、乃木坂46の未来が明るいものであることを予感した者も少なくなかったことだろう。

乃木坂46『5th ALBUM MEMORIAL LIVE 「My respect」』

乃木坂46『5th ALBUM MEMORIAL LIVE 「My respect」』

 ライブ本編のラストを飾ったのは、井上和センターの「おひとりさま天国」。楽曲披露の前には、彼女から「(乃木坂46は)日々形が変わり続けるグループですが、先輩や同期、後輩、そしてファンの皆さん……すべての皆さんで繋いできたからこそ今があります。これからも大切に繋いでいきたいです」という趣旨の発言があったが、『My respect』というアルバムタイトルと井上のこの言葉が今回のライブをすべて言い表していたのではないだろうか……と、筆者は確信している。

乃木坂46『5th ALBUM MEMORIAL LIVE 「My respect」』

乃木坂46『5th ALBUM MEMORIAL LIVE 「My respect」』

 22日公演では5月19日〜21日の3日間にわたり東京ドームで『乃木坂46 14th YEAR BIRTHDAY LIVE』が開催(このうち21日公演は梅澤の卒業コンサートとして実施)されることが発表され、この日は恒例の『乃木坂46 真夏の全国ツアー 2026』が6月13日から8月23日にかけて、全8会場18公演にわたり行われることもアナウンスされた。この期間には梅澤の卒業という、グループにとって大きな変化も伴うが、今回のライブを通じて見せた各期の強み、個々の強みをさらに磨いていくことで、乃木坂46はまだまだ見たことのない景色を我々に届けてくれるはず……そう信じている。

乃木坂46『5th ALBUM MEMORIAL LIVE 「My respect」』

乃木坂46『5th ALBUM MEMORIAL LIVE 「My respect」』

乃木坂46『5th ALBUM MEMORIAL LIVE 「My respect」』

※1:https://realsound.jp/2025/12/post-2245598.html

■セットリスト
『5th ALBUM MEMORIAL LIVE 「My respect」』
2026年2月23日@有明アリーナ

00. OVERTURE
01. タイムリミット片想い
02. なぜ 僕たちは走るのか?
03. ぐるぐるカーテン
04. 全力ラップタイム
05. 市営ダンスホール
06. 心にもないこと
07. 「じゃあね」が切ない
08. 熱狂の捌け口
09. 相対性理論に異論を唱える
10. 絶望の一秒前
11. I see...
12. ジャンピングジョーカーフラッシュ
13. キスの手裏剣
14. 図書室の君へ
15. Fake Doctor
16. 世界はここにある
17. 3期生楽曲メドレー
・思い出ファースト
・未来の答え
・自分じゃない感じ
・トキトキメキメキ
・毎日がBrand new day
・大人たちには指示されない
・僕の衝動
・三番目の風
・僕が手を叩く方へ
18. My respect
19. ここにはないもの
20. 人は夢を二度見る
21. Actually...
22. Same numbers
23. ビリヤニ
24. おひとりさま天国

アンコール
EN1. 裸足でSummer
EN2. ジコチューで行こう!
EN3. 乃木坂の詩

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