UA、10年越しの結実『NEWME』が映す現在地 坂本龍一から託された光、息子・村上虹郎らと交わした魂の記録
自伝執筆で向き合った人生の反芻、“死”との向き合い方
――アルバムを軸にしたツアーがもうすぐスタートします。10年ぶりとなる全国ツアー『NEWME 026』は、どんな内容になりますか?
UA:この『NEWME 026』というツアーでは、『NEWME』の曲はすべてやろうと思っています。というのも、短い曲が多いんですよね。アルバム通して34分14秒なので、まずは11曲、すべてお見せしたい。そこを主体にしながら、意外な曲とマストの曲を選んでいます。また、ドラマとして「『NEWME 026』だけどこの曲やるんかい!?」というものも挟みつつ、必ずや飽きさせないものになっていると思います。25周年から共に歩んでいる今のバンドの真骨頂となるアプローチになっています。
――楽しみです。それから今度、自伝も出すんですね。
UA:そう(笑)。お恥ずかしいぐらいで、自分でもまだドキドキしてます。1月の間は寝ても覚めてもずっと執筆に取り組んでたんですけど、あまりにも大変な作業に、心底仰天しながら、しかし放り出すわけにもいかないので、なんとか這いつくばって校了にたどり着きましたが、正直もう「どうにでもなれ!」みたいな心境ですね(笑)。
――人生を振り返った時間がだいぶあったわけですね。
UA:すごかったですね! ずっと反芻作業でした(笑)。ただ、本を出すことは初めての経験ですし、右も左もわからぬまま、がむしゃらに進むしかない感じだったので、まるで客観視はできてないんです。
――では、ここまでの自分の人生をどんなふうに思っていますか?
UA:ええっ? そうですね、歌手をやれていなかった場合の自分を想像してみるんですが……そんな「if。。。」を何か言ったところで意味はないのかもしれないけれど、本当にどうしようもなかっただろうなと思いますね。親にもなれてなかったのかもしれないと思うほどで、歌手であれたから親もやれている、という感じでしょうか。前半で申し上げた魚座的な気質が非常に強く、幼い時から星占いが好きで、それを読むことで救われてきたところがある。自分はドリーミーで、目に見えないものに興味がある。どうしても数字が苦手だし、計画も上手くできないし、客観性にも欠けてる。でも魚座であることが自分の救いだし、それを許してくれる職業なんですよ、これが。
――なるほど。歌手という仕事が。
UA:それをもう痛いほど感じる(笑)。振り返ってみると、その、地に足がつかない感がずっと一貫していますね。
――これからはどんな生き方というか、人生を送りたいと思います?
UA:もう人生、半分もないじゃないですか? 歌手をやってきた30年という時間の長ささえも、今後の人生で残ってるかわからない年齢。そう思うと、かえって気が楽になりました。ある日、一番下の10歳の男の子が「ママ、80歳までは生きててね」と言ってきたんですよ。で、「ああ、80歳までね。OK!」と言って。今年で54歳になるけど、そうすると26年しかないわけです。となると、歌手をやってきたより短いじゃないかと思ったら、えらい気が楽になって(笑)。
――人生の残り時間がそんなに長くないかも、と思ったら?
UA:うん。食事のことや環境のことをよく口にしてしまうのって、結局、自分がどんな死に方をしたいかを話してるのと同じかな、と思った時があったんです。本当に、何が起こるかわからないですからね。それでも希望としては、病院で、いわゆる人の営みができない状態を長々と送るのだけは避けたいと思うわけです。自分の望みは、いつも通りの自分の寝床で、ただ起きれなかった、目が覚めなかった……というふうに死ねたら、最高だなって思う(笑)。
――気づけば、生き方の話から死に方の話になってますね
UA:生き方というのは、イコール、死に方の話だと思うんです。昔のお仏壇のCMで「手と手のシワを合わせて、幸せ」という言葉がありましたが、あれって実は「死合わせ」ということだったんじゃないかな、とやけに腑に落ちたことがあって。でも、それは全然ネガティヴなことじゃないんです。現代は、生き方の話ばかりで、死に方に向き合う時間を忘れてるから、知らぬまに、執着を扱う資本主義的な方法論に巻き込まれてしまう。宗教心が胡散臭がられてしまう現代社会だけど、若いうちから死のイメージを語り合える教育の場があるとか、命の循環に触れられるような時間が尊重されてもいいのになって。家族の死においてさえ、蓋をされてしまってることもあるのかなと。
――死を意識しているけど、やはり前向きに捉えていると言えそうです。
UA:完全に前向きなことですよ。だって必ずやってくることですし、平等に起きることですから。坂本さんの曲をこうやって歌わせていただいてる時間にさえも、そのことと向き合ってたんです。だから〈あなたが始まり 私が終わり〉と書けたんですよね。そして命は何にでもなり得ることを。それに『NEWME』は死とも関係がありますからね。死を意識できることによって、今日を新鮮に捉えられる。それは「雲がちぎれる時」(1996年)の大サビで唄ってる〈明日また 生まれる為に/そう昨日が殺されても〉という歌詞と、何ら変わらなくて。そこで一旦殺していく、というか……まあUAというこの名前も、今は「花」の意味だけにしていますが、もともとは「殺す」という意味があったりして、そういうことともリンクしていたんですね。全て感覚的にやっていたに過ぎなかったんですが、自伝を進める中で、振り返ってみるとそんなようなことも一貫していたんだなと思ったんです。全然ネガティヴな話じゃないんですよ!
――わかりました。ポジティヴな感じで原稿にまとめようと思います。
UA:いやあ、めちゃくちゃ面白かった(笑)。ありがとうございました!
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■リリース情報
『NEWME』
2026年2月18日リリース
購入はこちら:https://www.jvcmusic.co.jp/ua/Linkall/newme.html
<通常盤(CDのみ)>
品番:VICL-66070
価格:3,630円(税込)
<初回限定盤(CD+Blu-ray)>
品番:VIZL-2450
価格:8,500円(税込)
【CD収録曲】
01.NEWME
02.Mood
03.Happy
04.ZOMBIE feat. 村上虹郎
05.まわるみらい feat. 藤原さくら
06.WAKEUP feat. MFS
07.GORILLAS are still very shy
08.変身
09.Tonic
10.ALK
11.Twilight Before Sunrise
【Blu-ray収録曲】※初回限定盤のみ
01.HORIZON
02.お茶
03.微熱
04.リズム
05.スカートの砂
06.Mood
07.ALK
08.愛を露に
09.電話をするよ
10.TORO
11.雲がちぎれる時
12.数え足りない夜の足音
13.ミルクティー〜Love scene〜2人
14.AUWA〜TIDA
en1. Happy
en2. 情熱
en3. 甘い運命
en4. 太陽手に月は心の両手に
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