ときのそら、花譜から水カン、yamaまで……『VERGE MUSIC FESTIVAL』はバーチャル/リアルを越えた“才能”と出会う場に

 年が明けた2026年1月8日〜10日にかけて、東京国際フォーラム ホールAで新たな音楽フェス『VERGE MUSIC FESTIVAL』が開催される。

 「東京発、次元を超えて最先端のアーティストが躍動するステージ」がキャッチコピーとして掲げられた本フェスは、リアルとバーチャル、そしてジャンルを問わず、様々なアーティストやIPが集結する。かつ、フェス各日はそれぞれタイプの異なる公演が展開される、さながらバラエティパックのようなにぎやかさも特徴だ。なにより、バーチャルな存在が舞台に立つステージを見慣れない人も体験しやすい、バーチャルライブの入口としてもふさわしい公演がそろっているのが大きな特徴だ。

 ビクターエンタテインメントが手がけるこの意欲的なフェスについて、本記事で各公演の見どころを紹介していこう。

◾️DAY.01:リアル/バーチャルアーティストが集結 “別次元”の才能をディグろう

 まず、1月8日のDAY.01は、カラーの異なるアーティストたちによるライブが開催。ヘッドライナーに花譜を迎え、水曜日のカンパネラ、甘狼このみ&音ノ乃のの(ミリプロ)、yama、琳子、そしてずんだもんが参戦する。

 ラインナップを見て気づく人も多いと思うが、DAY.01の出演陣の半数はいわゆる“バーチャルアーティスト”と呼ばれる存在だ。

 花譜はKAMITSUBAKI STUDIO所属のバーチャルシンガー。バーチャルアーティストのシーンを代表する一人であり、2025年には初の北米公演を開催し、エイベックスからメジャーデビュー。2026年3月には横浜・ぴあアリーナMMにて自身最大規模となるワンマンライブも控えており、本フェスでのステージは、世界中で評価される儚くも力強い歌声を体感できる絶好のチャンスとなるだろう。

 甘狼このみと音ノ乃ののは、VTuber事務所 ミリプロ(Million Production)所属のVTuber。イラストの腕前から女子小学生からも支持を得ている甘狼このみはキュートな歌声が、2025年にユニバーサルミュージック EMI Recordsからメジャーデビューした音ノ乃ののは多彩な表現力が持ち味だ。2人それぞれの単独歌唱だけでなく、デュエットにも期待できる。

 ずんだもんは「キャラクター × 音楽 × 参加文化」が高次元で噛み合った、東北発・共創型のキャラクター。意外かもしれないが、ビクターエンタテインメントからメジャーデビューも果たしており、愛らしいイメージからは想像もつかないアーティスト性の高い歌声、意匠に富んだ音楽性に驚かされることだろう。

 上記のバーチャルアーティストに、リアルからも気鋭のアーティストが参戦する。2代目ボーカル・詩羽の体制で初となるアジア&ヨーロッパツアー『SUMMER TIME GHOST』を開催し、ますます勢いに乗る水曜日のカンパネラ、デビュー5周年を迎え、多彩なゲストとコラボした4thアルバム『; semicolon』や自身と向き合ったEP『C.U.T』のリリースも話題を呼んだyama、「中華料理屋の酢豚が食べたい」がTikTokで1億回再生を突破し話題を呼ぶシンガーソングライター・琳子と、こちらも先鋭的な布陣となっている。

 こうしたステージゆえに、おそらく観客にとっては“初めてのアーティスト”を数多く観ることになるだろう。リアル側のアーティストのファンにとっては、まだまだ物珍しいバーチャルアーティストのステージを観る希少な機会となるはずだ。逆に、バーチャルアーティストのファンにとっては、触れる機会の少ないリアル側の最前線に立つアーティストを観る機会となるだろう。自分にとって遠い存在に、“音楽”をキーとして触れる――ディグの精神が強い音楽ファンにとって、新たなアーティストに出会うライブになるはずだ。

◾️DAY.02:『メギド72』初のXRライブ ダンサーとキャラクターが共演

 1月9日のDAY.02は、スマートフォン向けゲーム『メギド72』のXRライブ、『メギド72 幻境エンタングル -交錯する運命-』が開催される。同作では初となるXRライブだ。

 『メギド72』は、「メギド」と呼ばれる悪魔を編成し、世界の終末を食い止めるべく奔走するRPG作品。個性豊かなキャラクターや、レアリティによる能力差がないというスマートフォン向けゲームとしては画期的なシステムが話題を呼び人気を博した。2017年にサービスを開始し、2025年1月にメインストーリーが完結。現在はオンラインサービスからオフラインアプリへと移行している。

 作中登場キャラクターがそのままの姿で会場スクリーンに登場し、主人公・ソロモン役の小野友樹や、メインキャラクターの一人・シバの女王役の相坂優歌など、作中キャラクターを担当した声優も出演。そこに大人数のダンサーによるパフォーマンス、さらに歌唱が組み合わさったステージになるようで、現実世界と『メギド72』の世界が混ざり合う特別なステージが展開される。

 ゲーム等のキャラクターがそのままの姿で出演するライブコンテンツは、「アイドルマスター」シリーズを中心に近年増えつつある。「自分の好きなキャラクターが眼前にいる」体験は、作品のファンにはたまらないものだ。とりわけ悪魔であるメギドたちは、キャラクターとしての個性が際立っている。彼らがリアルタイムでいきいきと動く姿は、それだけで現実と虚構の境界をゆさぶる。

 『メギド72』は根強いファンが多い。メインストーリー終了から1年ほど経ったタイミングで、その世界観を追体験できるライブの開催は、ファンにとって最上のプレゼントと言えるだろう。また、VTuber以上にレアな「キャラクターによるXRライブ」を体験する貴重な機会でもある。先進的なエンタメであると同時に、音楽を軸としたメディアミックスが広がり続けている『メギド72』の入口にもなるライブとなるはずだ。

◾️DAY.03:ホロライブ・ときのそら史上最大規模のニューイヤーライブ

 そして1月10日のDAY.03は、ホロライブ所属タレント・ときのそらによる新年記念のワンマンライブ『ときのそら New Year’s Party 2026「Dreams in Motion」』が昼夜2公演で開催される。

 ときのそらは2017年に活動を開始し、VTuber黎明期からシーンを切り拓いてきた存在。アーティストとしても数多くの実績を積み重ね、いまやVTuber業界を牽引するトップランナーとして知られる、ホロライブ最初のタレントである。そのスタイルは“王道アイドル”であり、アイドル路線を掲げるホロライブのアーキタイプともいえる。ポップで明るく、伸びやかで表現力の豊かな歌声が響くステージは、非常に安定感がある。素直に聴き入ることができる楽曲と、盛り上がりやすいステージで、バーチャルアーティストの入門にもおすすめだ。

 そして、今回のライブは彼女にとっても史上最大規模のライブとなり、これまで発表されてきた楽曲がこれでもかと披露されるという。2026年に活動から9年を迎えるときのそらの“新たな展開”に期待が寄せられる一方で、新年の始めに、新たな体験としてバーチャルアーティストライブの現場を浴びたい人にとっても、絶好の舞台になるだろう。

 多彩なアーティストが出演するDAY.01、大団円を迎えた人気ゲームの世界観が顕現するDAY.02、長年活動を続けてきたバーチャルアイドルの大舞台となるDAY.03――三者三様のステージが繰り広げられる『VERGE MUSIC FESTIVAL』は、様々な意味で予測不能なフェスだ。しかし、あなたのまだ見ぬ才能や世界に出会う機会となることは、間違いないだろう。

■ライブ情報
『VERGE MUSIC FESTIVAL』
日程:2026年1月8日(木)~1月10日(土)
会場:東京国際フォーラム ホールA
主催:ビクターエンタテインメント

イベント特設サイト

『VERGE MUSIC FESTIVAL』オフィシャルグッズ
DAY.02 オフィシャルグッズ
DAY.02 チケット
DAY.03 オフィシャルグッズ
DAY.03 チケット

■関連リンク
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