「イイじゃん」「好きすぎて滅!」「メタルなかよし」……2025年EBiDANの“トンチキソング”を総括

 M!LKが『第76回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)に初出場を果たす。M!LKの1年を振り返ると、「イイじゃん」は大ヒット、『新語・流行語大賞』へのノミネートを果たした。

M!LK - イイじゃん(Official Music Video)

 3月5日にリリースされたメジャー2ndアルバム『M!X』のリード曲である「イイじゃん」。まず聴くとさわやかな王道ポップソングかと思いきや、サビ前の〈あれ?〉というフレーズでガラッと曲調が変わるのだ。MVでは曲調だけではなく、ビジュアルも変わり、聴覚でも視覚でも楽しめ、M!LKというグループのキュートさと、クール、かっこよさ、面白さを1曲で堪能できる楽曲になっている。また、TikToKでは〈今日ビジュいいじゃん〉というフレーズに合わせて踊る動画が多く見られるように。今後のM!LKの名刺代わりの一枚としては、彼らの魅力の一部を端的に伝えるのに適した1曲と言えるだろう。

 そして、10月27日にデジタルリリースされた「好きすぎて滅!」も話題に。公式MVの再生回数は、12月23日現在で1800万回再生を超えている。どこかクセになる楽曲のヒットが目立つ一年だった。しかし、M!LKのみならず、EBiDANまで視野を広げると、今年は“トンチキソング”が豊作だったように思う。EBiDANらしさあふれるトンチキソングをここで紹介したい。

超特急「メタルなかよし」

超特急「メタルなかよし」 MUSIC VIDEO

 5月7日にリリースされた2nd EP『Why don’t you 超特急?』から先行配信された楽曲「メタルなかよし」。公式からも「超特急流メタル系トンチキ曲」と打ち出されていたように、出だしはさわやか系の楽曲かと思いきや、すぐにメタル調に変化していくのだ。

 「みんな友達、みんななかよし、みんなで手を取り合っていこう!みんなで楽しくヘドバンしよう(?)!という世直しソング!」(※1)という難解な説明が公式サイトではなされているが、一聴すればその意味がわかるはず。コロコロと展開が切り替わって情緒がぐちゃぐちゃになりながらも、聴いていると不思議と元気になってくる“世直し”楽曲だ。

 「バッタマン」「激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームわ~るど」とグループ初期から多くのトンチキソングを生み出してきた超特急。メンバーのアロハも「考えずとも自然に“トンチキ”がでてしまう、それが超特急らしさなのかな」(※2)と語っていた通り、超特急の揺るぎない個性としてライブで笑顔になれるような面白い楽曲たちは彼らの揺るぎない個性だ。

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