BE:FIRST、ライブの魅力は“歌声”にある? BESTY=ファン投票で選ばれた10曲に表れる武器
BE:FIRSTが10月29日にリリースする、ベストアルバム『BE:ST』。そのBMSG MUSIC SHOP盤の「“BE:ST” LIVE Selected by BESTY」には、BESTY(BE:FIRSTのファンの呼称)が「No.1ライブ曲」を投票で選ぶ「BE:FIRST Official Fan Club『BESTY』限定企画」で選出された10曲のライブ映像が収録される。
ラインナップは『BE:FIRST DOME TOUR 2024-2025 "2:BE"』より東京ドーム公演の「Slogan」、「Blissful」、『BMSG FES'22』の「Grateful Pain」、『BE:FIRST LIVE in DOME 2024 "Mainstream-Masterplan"』より東京ドーム公演の「Gifted.」、「Kick Start」、「To The First」、『BMSG FES'23』の「Salvia」、『BE:FIRST 1st One Man Tour “BE:1” 』より代々木公演の「Message」、「BF is...」、『BE:FIRST ARENA TOUR 2023-2024 "Mainstream"』より宮城公演の「Scream」の10曲。10月19日には公式YouTubeチャンネルにダイジェスト映像も公開された。
このラインナップを見て、概ねすぐに納得がいった人も多いだろう。たとえば「Scream」は、激しいダンスをしながらも、歌声やラップをしっかり聴かせる楽曲。曲調も相まってその迫力は圧倒的で、BE:FIRSTの勢いを表現しているかのよう。そして、BE:FIRSTの原点となるオーディション『THE FIRST』の主題歌であり、課題曲でもあった「To The First」も然り。SKY-HIが歌う原曲とはまた違った、7人だからこそ出せる迫力と色がある。メンバー渾身の歌声とSOTAが振り付けたコレオグラフが、ライブで映えることは想像に難くない。そもそも、歌いながら踊っているにもかかわらず、歌もダンスも高いクオリティで表現できることはBE:FIRSTの大きな武器のひとつであると同時に、彼らの名を広めた要因でもある。また、ヒップホップテイストとアグレッシブな歌詞、サウンドは、BE:FIRSTの代名詞のようにもなっている。そう考えると、「Scream」や「To The First」が選ばれたのも納得だ。
一方で、少々意外性を感じた選曲も。「No.1ライブ曲」ともなれば、上記のような“攻め”の楽曲が固まると思っていたためだ。ラインナップの中にはバラード曲の「Grateful Pain」も。同曲はメンバーたちの歌声が際立つようなトラックが印象的だ。JUNONの美しいファルセットや、それと対となるSHUNTOの芯のある歌声、MANATOのグルーヴィーな歌声など、それぞれの個性が輝いている。爽やかな印象がある「Message」も、『BE:FIRST 1st One Man Tour “BE:1” 』では円状のステージの上で軽く踊っており、歌声を聴かせている印象だ。こういった楽曲が選ばれているのをみると、BESTYは彼らの歌声そのものにも大きな魅力を感じているということがわかる。たしかにメンバー全員が素晴らしい歌声を持っているBE:FIRST。しかも、ライブでは音源では伝わりきらない声にこもった感情や、ブレスなどの生っぽさなども感じられる。そう考えると、ライブでの「Grateful Pain」や「Message」のような曲が人気なのも合点がいく。
デビュー直後からライブに定評があったBE:FIRST。『BE:ST』では、そんな彼らの“見ておくべきライブ”が見られるというわけだ。長く応援している方はもちろん、最近BE:FIRSTに興味を持ち始めた方も必見、必聴のアルバムとなりそうだ。