BE:FIRST「Stare In Wonder」のダンスは何がすごい? 斬新なアイデアとスキルの高さが生み出す衝撃

 10月8日から放送開始となった、テレビアニメ『ワンダンス』(テレビ朝日系)。ストリートダンスを題材に青春物語が描かれる同作のオープニング主題歌に、BE:FIRSTの「Stare In Wonder」が起用されている。同曲は10月29日にリリースされるベストアルバム『BE:ST』に収録されるが、一足先となる10月6日に配信リリース済み。『ワンダンス』のためにSKY-HIが書き下ろした楽曲で、原作を愛読していたというSKY-HIが『ワンダンス』の作者・珈琲と対話を重ねて、主人公がダンスを通じて成長していく様子がを表現されている。また、BE:FIRSTが歩いてきた道のりをも彷彿とさせる内容にも感じられ、アニメと重ね合わせることも、BE:FIRSTと重ね合わせることもできる、2軸で楽しめる楽曲になっている。

BE:FIRST / Stare In Wonder -Special Dance Performance-

 そんな同曲のSpecial Dance Performance映像が、配信リリースと同時にBE:FIRST公式YouTubeチャンネルで公開された。振り付けを担当したのは、メンバーのSOTAと、『ワンダンス』でダンスキャストも務めているKAITA、ReiNaの3人だ。映像の後半にはKAITAとReiNaも登場し、SOTAも含めた3人でのダンスパートや、BE:FIRSTとのサイファーシーンなどもあり、“ダンス”を存分に楽しめる内容にその圧倒的なダンスパフォーマンスが早くも話題になっている。

 同曲のダンスは、ゴリゴリのHIPHOP。振り付けにはベーシックなステップからオリジナリティ溢れるステップまで混ぜ込まれており、かなり熱量が高い。ダンスをやっていない人でも体が勝手に動いてしまうようなパワーを持ったダンスだ。一方で、激しい流れの中にある“抜き”もしっかり見えてくるのはさすがである。ライブで披露すれば盛り上がるのは必至だろう。そして、これほどのダンスを踊りながら歌いこなせるBE:FIRSTの能力の高さにも脱帽だ。

BE:FIRST / Stare In Wonder -Dance Practice-

 そして、振りのシルエットもかっこいい。体幹を駆使して体をコントロールしたうえで体重を乗せる位置を工夫したり、体の向きを変えたり、首でアクセントを入れていたり、細部までギミックが練られている。アーティストやアイドルが踊る場合、「歌がブレないように」、「顔がしっかり見えるように」といった意図のもと、頭を動かさないで踊ることも多い。もちろんBE:FIRSTもそういったダンスをすることもあるが、同曲のように頭までしっかり使って表現するのはダンサー的なムーブと言えるだろう。

 さらに、いろんなジャンルが盛り込まれている部分にも注目したい。2コーラス目のSOTAのLOCKから始まり、POP、HOUSE、KRUMP、TUTなど、さまざまなスタイルのダンスが詰め込まれており、見ているだけでも楽しい。それらをメンバー全員が踊りこなしていることはもちろん、ジャンルが違えど楽曲の世界観を損なわないグルーヴを生み出していることも感動的だ。もはやBE:FIRSTにとってダンスのジャンルは関係なく、どんなダンスでも、踊ってしまえば“BE:FIRST色”になってしまうのかもしれない。そして、そんな振り付けを作れるSOTA、KAITA、ReiNaのアイデアにも驚かされる。

 Special Dance Performance映像でのパフォーマンスを通して、またしても視聴者の度肝を抜いたBE:FIRST。しかし、BE:FIRSTの真骨頂といえば、やはりライブパフォーマンスである。同曲をステージで披露した時、さらに多くの衝撃を受けるであろうことは想像に難くない。その日が待ち遠しい。

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