Number_iとバンドとの相性のよさ 新曲「Numbers Ur Zone」&アルバム『No.Ⅱ』パフォーマンス、規格外の凄み
〈誰がStar/てかなにがStar/追いかけたStar/超えてなるStar〉――たったこの4行に“Number_i”が表れているように感じた。自問自答しながら、自らのアイデンティティを武器にさらなる高みを目指して突き進んでいく。自分たちの感性で面白い作品を生み出してきた、Number_iそのものだ。
9月22日にリリースされる2ndフルアルバム『No.Ⅱ』。1週間前となる9月15日、先日リリースされた「未確認領域」に続き、アルバム収録曲の「Numbers Ur Zone」が先行配信された。
アルバムの収録曲は、過去作同様に平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太のそれぞれがプロデュースしていることが明かされているが、「Numbers Ur Zone」は「未確認領域」に続く“Number_i”名義のプロデュース曲である。作詞はPecori(ODD Foot Works)、作編曲はMONJOE(DATS)、SHUN(FIVE NEW OLD)との共作となっており、Number_iの作品ではもはやお馴染みの顔ぶれだ。
アルバム『No.Ⅱ』がどのようなコンセプトになっているのかはまだ不明瞭な段階ではあるが、先行配信された「未確認領域」と「Numbers Ur Zone」の共通点を挙げるなら、“空”や“宇宙”がモチーフになっている点だろう。
「未確認領域」が浮遊感のあるサウンドに乗せて〈ぶっ飛ぶ上空ゾーン〉と歌われていたように、「Numbers Ur Zone」でも〈Fly With Meで描いてくStory〉〈あなた望むように/俺も飛べる〉といったリリックが含まれる。どちらも、どこか広い世界を見つめて飛び込んでいくような楽曲だ。
「Numbers Ur Zone」は、トラックは重々しく、今作でも3人による変幻自在なラップが炸裂している。公開されたMVでは家事代行サービス業者に扮したメンバーによるコミカルなストーリーが描かれており、登場する契約書には「あなたのリズムに乗りなさい」「あなたの色で染めなさい」「あなたのゾーンに入りなさい」といった一風変わった条件の数々。それはつまり、「あなたらしくいればいい」というメッセージだ。そうすれば人生はもっと楽しくなると教えられているようである。何にも縛られずに、自由に――。そんな彼らの意志を表明するとともに、私たちを鼓舞してくれているように思う。