DIR EN GREY Shinyaが出会った“YouTube”という居場所 唯一のルール、こだわり、自身の変化まで語る
PIERROT キリト、-真天地開闢集団-ジグザグ 影丸……多彩なゲストとの秘話
――普段はどうやってネタを探してるんですか。
Shinya:常にYouTubeとXを見ていますね。とりあえず起きたらYouTubeを開いて、“おすすめ”に出てくる動画を見まくるのが日課です。Xも、フォローしている人じゃなくて、おすすめタブしか見ないんですよ。そこでバズっているものからヒントを得てネタにすることは多いです。最近だと、ガラスの果物を切るASMRがよく回っていたから、自分も実際に果物を切ってみるという動画を撮りました。あれは思いついてすぐ撮って、次の日にアップするくらいのスピード感でしたね(笑)。
――ネタを考える上で「これはやらない」と決めているルールはあったりしますか?
Shinya:特に決まりはないです。いろんなYouTubeを見て、「これをやろうかな」と考えて。ひとつあるとしたら、DIR EN GREYのメンバーは出さない、というのは自分のなかで決めていることですね。映り込んだら完全にカットしてます。
――たしかに、メンバーが映りそうになったら隠したりしていますよね(笑)。とはいえ、YouTuberやバンド仲間のゲストはたくさん出演されていて。最近の動画ではヨビノリたくみさんが登場していましたが、ああいうブッキングもご自身でされているんですか?
Shinya:そうですね。大御所にきてもらえて光栄です。たくみさんは、毎週クイズをして遊んでいる間柄だったのもあって、オファーしました。
――アリス九號.のHIROTOさんや、-真天地開闢集団-ジグザグの影丸さんなど、バンドマンの後輩陣ももともと交流のある人たちですか?
Shinya:交流があった人たちもいますし、YouTubeで初めて絡んだ人もいます。キズのドラムのきょうのすけや声優の峯田(大夢)くんは動画の撮影現場で初めて話しました。
――きょうのすけさんは事務所の後輩でドラマーなのに、YouTubeで初めて会ったんですか。
Shinya:そうなんです(笑)。ドラマーを集めて撮ったら面白そうだなと思って、勢いのありそうな若手をピックアップして、僕から声をかけました。
――リズムゲームやボードゲームをやって盛り上がっていましたね。ちなみに、ボードゲームは昔からお好きなんですか?
Shinya:ボードゲームと謎解きは、7年くらい前から好きでやっていますね。クイズは去年くらいからハマりました。謎解きはもともと好きで参加型のものに行ったりしていたんですけど、ボードゲームはたまたま友達が持っていて。やってみたら面白すぎて、そのゲームが終わる前にAmazonで買ってました。
――ハマるとどっぷりハマるタイプですか。
Shinya:めっちゃハマります(笑)。
――昔から、「ドラム一本!」というより、いろいろアンテナを張っているタイプだったんですね。YouTubeというメディアを通して、自分の趣味や、素の姿を出すことには抵抗はなかったですか?
Shinya:全然ないですね。僕自身としては、バンドの初期の頃から“素顔を隠す”みたいな方向ではやっていなかったので。逆に、当時のマネージャーに「あんまり素を出さないでください」って注意されていました。
――そういえば『有吉反省会』(日本テレビ系)などにも出てましたもんね。
Shinya:はい(笑)。お笑いも好きなので。
――今は、バンド側から「やりすぎじゃない?」とか注意されることはないですか?
Shinya:今のところないです。でも、メンバーがどう思ってるかはちょっとわからないですね。
――たまにエアリプみたいなかたちで感想をポストしているのを見かけますが、直接感想を言われたりすることはないんですか?
Shinya:特にないです。YouTube関連でポストしてくれるのは、たぶん京さんだけじゃないですか? ほかの3人は見てないんじゃないかな(笑)。でも、業界の人から「見てるよ」と言われることはよくあります。そう言われると「じゃあ、今度出てください」という話が振りやすいので有難いですね。
――これまでで、特に印象に残ってる回というと?
Shinya:やっぱりMana様(Moi dix Mois)がゲストの回ですね。確か、チャンネル史上初めてのゲストだったんですよ。誘うときは緊張しました。
――「Shinyaの歩いて山手線1周の旅」という企画のなかで、一緒に巣鴨駅周辺を散策する回ですよね。ゴシックスタイルのMana様と巣鴨のギャップがかなりのインパクトでしたが、あえて野外の企画に誘ったんですか。
Shinya:あえて野外、あえて巣鴨です(笑)。出てもらうなら巣鴨駅だと思って、狙ってオファーを出しました。イメージがつかないじゃないですか、巣鴨とMana様っていうのが。当日は、街の人の視線がすごかったですね(笑)。いつも僕ひとりで撮っているときはそこまで見られないんですけど、あのときは街の人全員がこっちを見てました。再生回数もダントツで、今でもいちばん見られている動画だと思います。
――ゲストという部分では、PIERROT/Angeloのキリトさんとディズニーランドに行く回も話題になりましたよね。
Shinya:キリトさん側から「一緒にコラボをしましょう」という話をいただいたんです。ディズニーランド、楽しかったですね。ほかの方も、もし誘ってくれるならどこでも行きますし、どんどんコラボしたいです。
――「コラボ相手募集中!」ということですね。一方で、ドラム動画など音楽系の動画もやっていこうという意識はありますか?
Shinya:ドラム動画はたまにですね。ドラマーがドラム動画を出すって、普通じゃないですか。当たり前なので、頻繁には出さないと最初から決めていて。
――ドラマーであるという武器をあえて使わないという。
Shinya:そうですね。だから、公開したドラム動画が10万回再生されたら、次のドラム動画を出すことにしていたんです。でも、いちばん新しく出した「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」のドラム動画が、1カ月くらいで10万回再生されてしまって。今までは1年ぐらいかかっていたのに、思ったよりペースが早くて困ってます。次を考えないといけない(笑)。