日本のボーイズグループが世界で活躍するために必要なもの ONE OR EIGHTが語る、“突き詰める”という挑戦
1人ひとりが掲げる「BET ON YOURSELF」=挑戦
ーー各々の挑戦というのは、具体的にどんなことを掲げているのですか?
NEO:僕は「まだ見ぬ創造のために」というスローガンを掲げています。もともと僕はクリエイターとして生きていこうと思っていたのですが、ありがたいことにグループに入れていただいて。今は一旦クリエイションは横に置いている状態なのですが、自分のアイデンティティはやっぱりクリエイションなんですよね。いろんな活動を通して、今の自分にはまだ見えていない創造を今後作り上げたいと思い、このスローガンを掲げています。
MIZUKI:僕は「夢を諦めない自分でいるために」。アーティストになる夢を追いかけ始めて、オーディション『WARPs DIG』に参加したのが大学を卒業してからなんですね。周りが就職をしていく中で、僕だけ夢を追いかけている現実に少し焦りを感じて「もう遅いのかな」と思ってしまっていたことがありました。でも、夢へ挑戦することは何歳になっても遅くないということを僕自身が証明できたらいいな、と。これからもいろんな挑戦をしていきたいと思っています。
SOUMA:僕は「夢をもらっていた側から与える側になるための挑戦」をしています。幼い頃からマイケル・ジャクソンが好きで夢をもらっていました。今度は僕がマイケルのように夢を与えられる人になろうと考えて、今音楽活動を続けています。
REIA:僕は新しい挑戦として自炊を始めました! まだ7日目なのですが、僕にとっては大きな一歩になっています。
一同:そっち!?
REIA:音楽での挑戦もちゃんと言うから(笑)。「練習生時代の努力を証明するために」挑戦しています。僕は準備期間が本当に長くて、トータルで8年くらいアーティストになるための準備をしてきました。途中心が折れそうになったり、辞めたくなったりしたこともありましたが、こうしてデビューができて夢を追いかけられています。しかも、まだまだこの先にはたくさんの夢があるような気がしていて、その夢を一つひとつ実現していくことが今の僕の挑戦です。
YUGA:「自分自身であるために」という挑戦をしています。僕、音楽がないと自分ではない気がしていて。なので、僕が僕であるために音楽を続けていこうと挑戦をし続けていくつもりです。
RYOTA:僕、『WARPs DIG』が始まる前、否定される環境にいたんです。スキルを否定されたり、存在を否定されたりしたことで、「なんでそんなことを言われなきゃいけないんだ」というネガティブなマインドになってしまっていました。その人たちを見返したいんです。そういう気持ちで今までもずっと挑戦をしてきました。でも結局は、自分自身との戦いなんですよね。なので、「過去の否定を塗りつぶすために」という挑戦を掲げています。
TAKERU:僕は「自分のコンプレックスを打ち破るために」。中学校、高校の頃、背が低いことにすごくコンプレックスを感じていました。それによって「背が低いからこれができないんだ」、「背が低いからこうなれないんだ」と考えてしまっていたんです。『WARPs DIG』の時も、「アーティストの方も背が高いから本当に夢を実現できるのだろうか」と思ったこともありました。そんな時に僕の恩師が「背が低かったとしても、伝えたい思いやスキルがあれば絶対にアーティストになれるよ」と言ってくださったんです。その言葉に救われたのですが、世の中にはかつての僕みたいに「足りていないことがあるから夢を諦めよう」と考えている方がたくさんいると思うんですね。でも僕がアーティストになって夢を叶えられたら、勇気が与えられるのかなって。そのメッセージを発信するために挑戦を続けています。
TSUBASA:「孤独だった自分を乗り越えるために」という挑戦をしています。僕は小学生の頃、すごく気弱で、身体も小さかったんですね。でもアーティストになりたいという夢は公言しちゃう子どもでした。もちろん家族は応援してくれたのですが、友だちからは「なれるわけないじゃん」という否定の言葉ばかり。自信がどんどんなくなってしまった時期に、個人的にすごく辛い経験が重なって落ちてしまったこともありました。でも、本当に友だちと呼べる存在に出会って背中を押してもらってここにいることができています。今後は、僕が辛い思いをしている人、孤独を感じている人を支える側になりたいと思って挑戦をしたいです。
海外のステージだからこそ求められる観客への寄り添い
ーーそれぞれの挑戦をしつつ、グループでも挑戦をしている、という状況なのですね。それにプラスして、「各地域に寄り添ったパフォーマンスをすること」というお話もしていただきました。多くの海外ステージに立った皆さんがそれを求められた経験はあるのでしょうか。
TAKERU:タイや南米のお客さんは声を出してライブを楽しんでくださるので、僕らも負けないパフォーマンスをすることを心掛けています。一方でベトナムや日本のお客さんはすごく集中して見てくださるので、その集中力をいかに切らさないようにパフォーマンスをするべきだよね、という話はしています。それとは少しベクトルが違う話かもしれないのですが、以前ニューヨークでパフォーマンスをした時に、耳が聞こえない方が見に来てくださったことがあったんです。その方が「とても楽しかったです」と言ってくださったと聞いて、手話もパフォーマンスに取り入れたいなと思いました。そうやっていろんな方を巻き込めるパフォーマンスをすることで、より多くの人にONE OR EIGHTの音楽が届けられるんじゃないか、世界に近づけるんじゃないかと感じたことがありました。
ーー手話も英語も日本語も、他の国の言語も使えたら、それこそより世界に近づけそうですよね。
REIA:そうですよね。“ゲンダイ未聞”のグループになれそう!
TAKERU:“前代未聞”ね。
ONE OR EIGHTのスタイルを突き詰めて世界の舞台へ
ーー(笑)。そんな皆さんから見て、日本のボーイズグループはズバリ世界に通用すると思いますか?
TSUBASA:思います。僕たちの、ONE OR EIGHTのスタイルを突き詰めていくことで、僕たちなりの表現力やボーカル力、ダンス力が必ず海外の方にもわかっていただけると思っています。「日本のボーイズグループのONE OR EIGHTって知ってる? すごくいいよね」と海外の方に言っていただけるように頑張っていくつもりです。
NEO:実際いろんな国に行って、日本のボーイズグループに対する熱量が盛り上がっていることを肌で感じる瞬間もあります。
ーー追い風が吹いている、と。グローバルボーイズグループとして、今の自分たちに点数をつけるとするとどれくらいになりますか?
SOUMA:正直まだまだです。でも、メンバー一人ひとり可能性を持っていて、武器もあるんですよね。もちろん苦手な部分もありますが、それを他のメンバーが補うという形をこの8人で作れていて。苦手な部分を補いつつ、得意な部分をもっと伸ばしてブラッシュアップしていきたいです。
ーー皆さんが実感している苦手なこととは、どんな部分なのでしょう?
TAKERU:掃除ができない!
SOUMA:そうなんです。僕、苦手で……。私生活からちゃんとしなきゃなって(笑)。パフォーマンス面で言うと、僕はその場の空気に任せてしまうタイプなんですよね。楽しむ姿勢を忘れないという方に比重が行ってしまうというか。今後は計画性も取り入れて、いいバランスでパフォーマンスできるようにならないとなと思っています。
ーー逆に、「これが今のONE OR EIGHTの武器」と言い切れる部分もありそうです。
TAKERU:どんな苦難もこの8人だったら楽しみながら乗り越えちゃうところですかね。『STAGE ZERO』でいろんなステージに立ちましたが、コンディション、音響、ステージの広さ、お客さん、すべてバラバラだったんですね。それを8人で楽しみながら乗り越えてきたのは自信であり、武器であると思います。
ーーそれを活かしつつ、今後さらに飛躍されていくのが楽しみです。6月18日には新曲「365」もリリースされました。ファンへのラブソングのようにも聞こえました。
TSUBASA:そうですね。ファンの皆さんへの感謝が込められた楽曲なので、そのメッセージ性を大切にしてレコーディング、MV撮影に挑みました。
ーー皆さんは普段どんな音楽を聴いていらっしゃるのでしょうか。
MIZUKI:PSYCHIC FEVERさんも僕らと同じく世界に挑戦しているので、シンパシーを感じています。
SOUMA:あとはKing Gnuさん。最近ハマっていて、MIZUKIくんとファンクラブに入ろうかなと話しているくらいです。
MIZUKI:僕たちの新曲である「365」のMVのディレクターをやってくださった、OSRINさんはKing Gnuのクリエイティブも作っている方で、そこからハマっちゃいました。
ーーでは最後に、今後世界に向けてONE OR EIGHTはどんな活動をしていこうと考えているか教えてください。
YUGA:デビュー前から変わらず、ファンの皆さんに直接会うことを大切にしています。ライブで魅せるグループ、でありたいんですよね。なので、ライブを軸に世界に挑戦していこうと考えています。ステージでしか見られない、感じられない僕らのエネルギーをパフォーマンスにして皆さんにお届けしていくつもりです。言葉の壁は本当に大きいので、パフォーマンスで通じ合って、皆さんに受け止めていただけたらいいなと思います。
MIZUKI:目標と言うか、僕たちは世界中の皆さんが自分に自信を持って、挑戦を楽しめる世界になったらいいなと思っているんですね。僕たちも「365」でいつもと違うテイストの楽曲に挑戦していますし、僕たちを見てそれぞれの挑戦を楽しんでくれるような世界を作っていきます。