CUTIE STREET ソロインタビュー Vol.1:古澤里紗、一度は諦めた夢――「アイドルになりたい」強い想いで掴んだ今

「圧倒的でいないといけない」――プレッシャーと戦ったオーディション合宿

――上京してから、CUTIE STREETのオーディションに参加されるまでは、結構あっという間の出来事だったんでしょうか?

古澤:いや、実はけっこう長かったんです。東京に来てからは事務所に所属して、モデルとして活動したり、インフルエンサーとしてSNSを中心に発信を続けたり、そういう活動を5年くらいやっていました。でも、ずっと「アイドルになりたい」っていう気持ちは心の中にあったんです。

――とはいえ、インフルエンサーとして確立したキャリアがあると、アイドルになるのはイメージ的にも難しい部分がありそうですよね。

古澤:それはありましたね。5年間もインフルエンサーとしてやってきて、事務所にも入っているし、一度は完全に諦めていたんです。もし魔法使いみたいな人に「人生やり直せるとしたら?」って言われたら、アイドルをやりたかったなってくらいずっと思っていたぐらい。そしたら、オーディションがあるって話を聞いて、「やってみたいです」って伝えました。

――インフルエンサーとして活動を続けている間も、アイドルになりたいという気持ちは消えなかったんですね。

古澤:はい。アイドルの友達も多かったので、ライブを観に行く機会もたくさんあって。そのたびに、「やっぱりステージに立ちたいな」「私もあっち側に行きたかったな」って強く思っていました。アイドルって、観ている人に本当に大きなパワーを与える存在なんですよね。自分もそんな存在になりたいって、ずっと思っていました。

――そんな状況から参加することになったオーディション。候補生たちと寝食をともにしながら、さまざまな審査を受ける合宿オーディションは振り返ってみて、どうでしたか?

古澤:正直、しんどかったです。もう一度戻れるとしても絶対にやりたくないっていうか(笑)。今の状態で、あの場でまた生活できるかといったら自信がない。それくらい厳しかったし、当時は「圧倒的でいないといけない」という気持ちが強くて。それが自分の中で大きなプレッシャーになっていました。

――「圧倒的でいなきゃいけない」というのは、どういう部分で思ったんでしょう?

古澤:私のことを知っている人が多かったと思うので、違う目で見られていたと思って。だからこそ、「この程度か」って思われたくなかったんです。むしろ「やっぱすごいな」って思わせなきゃって。そういう意味で、最初からちょっと違うスタートラインだったというか。圧倒的じゃないといけないって、ずっと思いながらやっていました。

――そんな中、ダンスやパフォーマンス審査の評価や、周りの目はどう感じていましたか?

古澤:ダンスは高校時代からずっとやってきたので、ある程度自信はあったんです。でも、歌に関してはまったく経験がなくて。カラオケで立って歌うだけでもしんどいのに、さらに踊りながらなんて……って最初は思ってました。喉も枯れちゃうし、もう全然基礎がなくて。マイクの持ち方から始めて、歌はずっと課題でした。

――短期間の合宿で、難しかったなと思うことはどんなことでしたか?

古澤:私はずっとソロで活動してきたので、グループとしての協調性を求められるのがすごく難しかったです。常に周りの感情を考えて行動しなきゃいけなくて。自分ひとりじゃなく、みんなでひとつのことをやるんだっていう意識が必要で、頭をフル回転させていました。

――もともとファンだった梅田さんのような存在も一緒にいたわけで、プレッシャーも相当大きかったでしょうしね。

古澤:最初はみゆと全然話せなかったし、どう接していいのかもわからなくて。たぶんみゆも、どう接していいか戸惑っていたんじゃないかなと思います。でも、すごくいい子なんですよ。ただ、やっぱり緊張はしますよね。お風呂も大浴場で一緒だったし(笑)。

――あははは。合格発表のときは、どんな心境でしたか?

古澤:最終審査は8人で受けたんですけど、「ここからまた誰か削られるのか、それともこの8人でいけるのか」っていう不安がすごくあって。でも、「この8人でデビューします」と発表されたとき、心から「絶対いいグループになる!」って思いました。メンバーに対して一切不満がなくて、ストレスが全然ない7人だったんです。

――ほかのメンバーも、みんな口をそろえて「この8人でよかった」と言っていました。

古澤:本当にそう思います。メンバー同士の仲がいいっていうのはもう確定してるし、何よりメンバーにストレスがない。トゲトゲしてる子がいないし、みんな、人の意見をちゃんと聞く耳を持っているんです。最年少のぱるちゃん(桜庭遥花)も、すごく大人でしっかりしていて。ほんと、居心地がいいんです。

――この8人でやっていけると決まったとき、やっぱり喜びも大きかった?

古澤:すごく嬉しかったです。ずっと憧れていて、一度は諦めかけたアイドルになれた瞬間だったので。

――感慨深いですよね。

古澤:はい。でも正直、どうなっていくのか全然わからなくて。アイドル・古澤里紗としての第2章が始まるんだっていうワクワク感と、どうなるんだろうという不安、そしてちゃんと頑張らなきゃっていう気合い。いろんな感情がごちゃ混ぜになっていました。

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