CUTIE STREET ソロインタビュー Vol.1:古澤里紗、一度は諦めた夢――「アイドルになりたい」強い想いで掴んだ今

 「かわいいだけじゃだめですか?」でデビュー直後から大ブレイクを果たし、怒涛の日々を過ごしてきたKAWAII LAB.所属の8人組アイドルグループ CUTIE STREET。2024年8月のデビューステージから、まもなく1年という節目を迎える。

 そこでリアルサウンドでは、彼女たちがどんな人生を歩み、CUTIE STREETとしてデビューし、どんな気持ちで1年間を過ごしてきたのか、その現在地を記録するために連続インタビューを企画。Vol.1では、黄色担当でファッションディレクターとしての顔も持つ古澤里紗に話を聞いた。

 アイドルと出会った幼少期から“インフルエンサー”として活躍した学生時代、ほかのメンバーとは違った心持ちで挑んだオーディション合宿など、過去を振り返るその言葉からは、好きなことに全力で向き合い、自ら行動することで夢を掴んできた古澤の生き方が垣間見えてきた。(編集部)

ダンスのために高校生でひとり暮らし「勢いだけで動くタイプなんです(笑)」

――小さい頃、ご家族やご友人からどんな子だったと言われることが多かったですか?

古澤里紗(以下、古澤):性格でいうと、すごく女の子らしい子だったみたいです。ママの靴を履いたり、お化粧道具を真似して使ってみたり、ヒールを履いて歩いてみたり。あとはクローゼットを開けたりとか、ドレスを着たりとかですね。

――当時は、どんな系統の洋服が好きだったんですか?

古澤:ずっとピンクとか、フリルやリボンがついたかわいい系のお洋服が大好きでした。アルバムを見返すと、小さい頃からそういうドレスっぽい服を着ている写真がすごく多くて。物心つく前から、かわいいものが好きだったみたいです。

――音楽は小さい頃からよく聴いていたんですか?

古澤:流行っている音楽は聴いていましたね。特にAKB48さんがすごく好きで。私は特にともちん(板野友美)が好きで、テレビに出ているときはずっと張りついて観ていました。

――板野さんの、どういうところに惹かれたんでしょう?

古澤:いつもビジュアルとスタイルがすごく素敵で。あと、自分の中ではロングヘアの女の子が好きなんだなって気づいたのも、ともちんがきっかけだったかもしれません。

――少しギャルっぽい雰囲気が好きだったというのもあるんでしょうか?

古澤:私はちぃぽぽちゃん(吉木千沙都)をロールモデルにしていて、彼女もギャル系って言われることが多いんですけど、惹かれる人たちが、たまたまそういう雰囲気だったのかなと思います。

――古澤さんの中でのかわいいって、どんなイメージなんですか?

古澤:今は、“フレンチガーリー”っていうジャンルがすごく好きで。パリっぽい雰囲気のあるファッションや食べ物の見た目、建物の外観とか。全体的にパリ要素が入っているものにすごく惹かれるんです。

――パリ要素?

古澤:たとえば、洋館のような建物だったり、美術館の雰囲気とか。和のテイストも好きなんですけど、どちらかというと外国の家の感じに惹かれることが多くて。お花だったらバラとか。はっきり気づいたのは5年くらい前なんですけど、それまでもドレスっぽい服を好んで着ていたので、もしかしたら昔から海外的なかわいさに惹かれていたのかもしれません。

――子どもの頃は、習い事はしていましたか?

古澤:ピアノ、習字、水泳、英語をやっていました。本当は最初、バレエをやりたかったんですけど、住んでいた地域の近くにバレエ教室がなくて、ピアノにしようってなって。

――ダンスにはいつぐらいから目覚めたんでしょう?

古澤:高校に入るタイミングで、急に「ダンスがしたい」と思ったんです。AKB48さんが好きだったので、テレビの前で真似して踊ったりしていたんですよね。だからダンスにはもともと興味があって。高校にダンスコースがあるって知った瞬間、「私はここに行く!」って親に伝えて。地元からちょっと離れていたんですけど、その高校に通うためにひとり暮らしを始めました。

――すごい行動力ですね!

古澤:勢いだけで動くタイプなんです(笑)。でも、そうやって思い切って行動してきたから、今ここにいると思っていて。熊本市内に出て、ひとりで暮らしながらダンスを学んで、全国を目指して3年間ダンスに打ち込んでいました。そこでの出会いや経験から、芸能の世界にも憧れるようになって。高校卒業後に思い切って東京に出てきたのも、その延長線上にあるなって思います。

――もともとアイドルに憧れはあったんですか?

古澤:8歳のとき、お母さんとお風呂に入っているときに「そんなに好きならAKB48になればいいじゃん」って言われたことがあって。そのときはキャビンアテンダントに憧れていたんですけど、アイドルになるって選択肢もあるんだって、初めて思った瞬間でした。

――実際にオーディションを受けたりもしていたんですか?

古澤:実は中学3年生のときにオーディションを受けたことがあるんです。そのとき、もしオーディションに落ちたら、熊本で普通の高校生活を送るという約束を親としていて。結果的に落ちてしまったので、高校ではダンスに専念しました。でも、高校を卒業するタイミングで、恋愛リアリティショーのオーディションの案内をDMでいただいて。番組への参加は短期間だったんですけど、その後、芸能を続けるか、それともやめるかという選択に迫られたとき、やっぱり続けたいと思ったんです。ここでやめたら、せっかく芸能活動の第一歩を始めたばかりなのに、今辞める意味がないなって思って。そこから上京して、本格的に活動するようになりました。

――古澤さんはインフルエンサーとしても活躍されていますが、SNSに意識的に取り組むようになったのはいつ頃だったんでしょう?

古澤:高校生の頃です。熊本市内の高校で、周りにフォロワーの多い子たちがいっぱいいたんです。それでインスタを始めたんですけど、その環境がなかったらたぶんやっていなかったと思います。写真を載せたりするうちに自然とフォロワーが増えていって。その後、恋愛リアリティ番組に出演したことで一気にフォロワーも増えました。自分としてはSNSが向いているというか、自分のことを発信するのが苦じゃないタイプなんです。

――ちなみに、梅田みゆさんは当時、待ち受け画像を古澤さんにしているくらい憧れの存在だと話してくれました。

古澤:そうなんです(笑)。ファンイベントに来てくれたこともあって。あと、『TGC』(『東京ガールズコレクション』)とかですれ違ったときも、わざわざ待っててくれて、一緒に写真撮ったりしてくれました。

――それが今、まさか同じグループになるなんて不思議な縁ですね。

古澤:本当にびっくりです。

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