連載「lit!」第149回:MARK、JENNIE、NCT WISH……ストーリーを丁寧に描いたK-POPの良作5選
NCT WISH「poppop」
デビュー作から一貫してさわやかなコンセプトを貫きつつ、独自のブランディングでファンの心を掴んで離さないNCT WISHは、またもシーンの話題をかっさらった。4月14日発売の2ndミニアルバム『popop』のタイトル曲「poppop」は、淡い恋心を抱く主人公がとあるキャンディーショップに巡り合うという、最高に爽やかでポップな青春ラブソング。サビの〈poppop〉に合わせた手の動きが特徴的なダンスもかわいらしく、これからの暑い季節にぴったりの爽快感あふれるアッパーチューンだ。本楽曲はMVや関連映像を見ると魅力や世界観がより一層伝わるため、ティザー「Melted WICHU Inside My Pocket」と合わせてチェックしてみてほしい。
TWICE「WE PRAY (TWICE Version)」
TWICEが4月18日に全世界リリースした『WE PRAY (TWICE Version)』は、Coldplayの同名曲をTWICEがカバーした作品。K-POPとColdplayとのコラボといえばBTSの「My Universe」も話題になっていたが、今やシーンを代表するガールズグループに大成しスタジアムにも収まりきらないほどの支持を集めるTWICEがこのタイミングで本作をリリースする説得力たるや。韓国・ソウルの高陽総合運動場公園で6公演にわたり開催された、Coldplayの『MUSIC OF THE SPHERES WORLD TOUR』韓国公演では、4月16日と18日の公演にTWICEがサプライズ登場して本楽曲をサプライズ披露したことも記憶に新しい。歴10年にしてスターダムを体現し続けるTWICEの新たな姿を、今こそ体感してはいかがだろうか。
TWS「Countdown!」
デビュー当初からその実力を証明し多くの新人賞を獲得、7月には日本デビューも控えるTWSが4月21日にリリースした3rdミニアルバム『TRY WITH US』からは、タイトル曲「Countdown!」をピックアップする。最初に聴いた時、前作の「If I’m S, Can You Be My N?」に近いカラーを感じて懐かしさを覚えた人はいないだろうか。「Countdown!」こそ、TWSがデビュー前からコンセプトに掲げている “Boyhood Pop” を受け継ぐ楽曲なのがわかるだろう。しかし、MVで「大人になるってどんな感じだと思う?」と問いかけるDOHOONからも見て取れるように、6人はもうあの頃の無邪気なだけの少年たちではなく、段々と大人に近づいていく少年と青年の狭間にいるという部分を映し出しているのが、前作までとの違いだ。こうした物語性のある清涼感と、青春の多面的な描き方は、TWSの十八番と言ってもいいと思う。