ME:I、King & Prince、平手友梨奈、新しい学校のリーダーズ、Aile The Shota、ONE OR EIGHT……注目新譜6作をレビュー

新しい学校のリーダーズ「One Heart」

　本人たちも出演するブルボン「フェットチーネグミ」新TVCMへの書き下ろし新曲。アッパーなピアノとともに転がっていく楽曲は、グループ史上最も明るい全員参加型のポップチューン。個性もクセもあるあなたたちは〈最高〉、踏ん張っていたり自由でいたり懲りないでいる私も〈最高〉。万人を肯定しながらスピーディーにアゲていく楽曲は、世界を熱狂させている今の彼女たちに相応しいファンファーレのよう。トドメは〈AG want to take you higher!〉の一言だ。また、SUZUKAの歌唱力で引っ張るだけではなく、メンバーそれぞれが大事な歌唱パートを担っているのもポイント。仲良しグループ大勢でこれを歌う動画投稿が今後一気に増えるだろう。（石井）

Aile The Shota「SAKURA」

　昨年の夏の「踊りませんか？」以降、J-POPのど真ん中をめがけて楽曲を放ち続けてきたAile The Shota。自身の27歳の誕生日にサプライズリリースされた新曲「SAKURA」は、その決定打とも言える楽曲だ。まず印象に残るのは、切ない叙情性をポップに昇華したメロディライン。ノスタルジーと爽やかさを内包した旋律を現代的なエレクトロサウンドに乗せることで、懐かしさと新しさを行き来するような楽曲に仕上げている。〈ひらひらひらひら〉〈ぐるぐるぐるぐる〉〈ゆらゆらゆらゆら〉をリフレインする中毒性たっぷりのフロウ、「あのとき、君にどう言えばよかったんだろう？」という後悔をテーマにした歌詞の内容を含め、2025年を代表する春ソングとして注目されそうだ。（森）

ONE OR EIGHT「DSTM」

　昨年夏にデビューし、ビッグ・ショーンとコラボした「KAWASAKI (with Big Sean)」が米iTunesチャート5位にランクインするなど徐々に注目度を高めている8人組ボーイズグループ、ONE OR EIGHT。初のファンイベントで披露され、リリースが望まれていた「DSTM」は、リアーナの代表曲「Don't Stop the Music」（2007年）をサンプリングしたダンスチューン。00年代のテイストを現代的なヒップホップ〜R&Bサウンドに結び付けたトラック、英語詞を心地よくグルーヴさせるボーカル／ラップなど、このグループの特徴が端的に示された楽曲と言えるだろう。〈Keep on rockin’ to it〉〈Please don’t stop the music〉に象徴される、「楽しみ続けよう、音楽を鳴らし続けよう」という快楽主義的なリリックも気持ちいい。（森）