今回のWセンターの背景には、新たな“乃木坂46の顔”を明確に打ち出したい意図があるのではないかと推測する。これまで乃木坂46は、白石麻衣と西野七瀬を中心とした世代、山下美月と与田祐希を中心とした世代と、その時に合わせて強い個を持つメンバーをグループの顔として育ててきた。そして現在、5期生がそのバトンを引き継ぎつつある。今回、5期生の2人がセンターを務めることは、乃木坂46の未来像を示すものにほかならない。グループが持つ王道性を保ちつつ、新たな時代に向けて表現の幅を広げていく。その象徴がこのWセンターなのだろう。

　乃木坂46らしさを体現する井上と、表現力に特化した中西。この2人が並び立つことは、単なるセンター選出以上の意味を持つはずだ。グループの歴史を受け継ぎながら、新たな表現の可能性を追求する。このバランスこそが、現在の乃木坂46に求められているものであり、井上と中西はそれを具現化する存在となる。彼女たちがどのようにWセンターを全うし、どのようにグループの未来を牽引していくのか。「ネーブルオレンジ」という楽曲を通じて、その答えが見えてくるはずだ。

※1：https://www.nogizaka46.com/s/n46/diary/detail/103247
※2：https://www.nogizaka46.com/s/n46/diary/detail/103240