KinKi Kidsから強く感じた、これからも2人で歩き続けるという意志 改名発表後初の東京ドーム公演
ライブ後半は、デビュー前から歌い続けてきた「Kissからはじまるミステリー」からスタート。ふぉ~ゆ~と共に届け、再びエンジンをかけると、ここでデビュー当時からの今までのKinKi Kidsのライブのメモリアル映像が流れる。まだあどけない姿から、ふざけ合う笑顔、真剣に歌う表情。どの瞬間も二人は隣同士にいて、支え合いながら歩んできたことを改めて実感させられる。感動的なムードに包まれた会場へ届けたのは、「スワンソング」。曲のラストで向かい合い、互いに向かって手を伸ばすシーンは、二人の強い絆を現しているようにも見えた。
ここで、20周年の節目に制作した、剛作詞・光一作曲の「Topaz Love」へ。苦難の時期に生み出された大切な一曲だ。煌めくメロディに思いを乗せて歌う二人に、まるで赤と青の宝石が散りばめられたような客席からは、盛大な拍手が送られた。その後も、初めて共に作詞作曲を手がけた「The Story of Us」など、二人の共作曲を次々と披露する。そして最後に届けたのは、KinKi Kids共作の代表曲「愛のかたまり」。燃えるような情熱的な愛の歌をドラマティックなメロディに乗せて歌い上げる。途中で歌詞を変え、〈変わっていく 僕らの愛は 強く光り輝く この冬を越えて もっと素敵になるから〉と歌ったのは、二人からファンへ向けた誓いの言葉、もしくは愛のメッセージとも言えるだろう。
最後に、光一は「いつものようにこうしてコンサートを開催できたこと、改めて感謝したいと思っています。“DOMOTO”になりますが、今後ともよろしくお願いします」と真摯な言葉で挨拶をし、剛は「皆さんにいただいた愛をいつまでも伝えていきたいと思います。本当にたくさんの愛をどうもありがとうございます」と柔らかい笑顔を見せて、ステージを去った。二人が姿を消した後も、拍手は鳴り止まなかった。
28年の時を重ねても決して色褪せない名曲たちと共に、節目のライブを届けたKinKi Kids。決して派手な演出や激しいパフォーマンスをせずとも、二人の存在そのものが強い輝きを放っていたのが印象的だ。そして、最も強く感じたのは“これからも二人で進んでいく”という意志。たとえこのツアーがKinKi Kidsとして最後のライブになったとしても、変わらず二人で輝く姿を見せてくれるはずだ。そう安心させてくれる、素晴らしいステージであった。