老若男女が楽しめる企画から、世界レベルのダンサーのショーまで

ーーそういったムーブメントが起きている中、お二人はアンバサダーとしてどんなことを発信したいですか？

UNO：『SSDW』はリピーターの方が多いんです。もちろん何度も来ていただくことは素晴らしいですが、素敵なコンセプトのイベントなのでもっといろんな人と触れ合いながら育ってほしいという思いもあります。なので今回は、私とは年齢層や活躍しているシーンが違う方を同じアンバサダーにお誘いしました。ただ、みんな共通点があって。REIちゃん（REIKO）をお誘いしたのもそうなんだけど、心の真ん中に「みんなで楽しいことしようよ」という思いがある方々なんです。今まで培ってきたものを大事に温めつつ、色んな方にイベントを楽しんでほしいです。

REIKO：僕は、「ダンスは正解、不正解がないもの」という考えをめちゃくちゃ大事にしたいです。僕がダンスを始めたのは『THE FIRST』というオーディションからなので、振付を覚えるところがスタートだったんですよ。いわば「正解がある」という状態から始まっていて、「うまくなければいけない」、「この形でなくてはいけない」、きっとそう思いながらダンスを観ている人もたくさんいるんだろうなと思います。もちろんそういうジャンルもありますが、ダンスにはいろんな形があって、正解も不正解もないんだと僕はアーティスト活動を通じて学びました。今回「So Good」がテーマソングになっているので、みなさんも一緒に踊りながら「正解、不正解がない」ということを感じてほしいです。振付は用意していますが、完璧に踊っていただく必要はないです（笑）。

UNO：そうだよね。今年もいろんなプログラムがあるけど、自己中心的な視点で言うとREIちゃんと一緒に踊ることがすごく楽しみ。MVの振り付けの時も、リハ室で一緒に踊ることはあっても人前で踊ることはなかったから。

REIKO：本当だ！　え、待って。仲良すぎて一緒に踊ってないの忘れてた！

UNO：そうだよ。私は外側から見ていることが多いから、ここ数年みんなで一緒に踊ることがなくて。すごく楽しみにしています。

REIKO：「So Good」を3リピートくらいしたいですよね。僕らが一緒に踊るのは「DANCE WITH music」というプログラムですけど、「DANCE WITH you」でもあると思うんです。集団意識のいい部分をみんなで感じたいなって。

UNO：え、間奏とか伸ばしてみる？　それでセッションぽくしてさ。

REIKO：サビを5回くらいやってもいいかも。

UNO：それもいいね。ワークショップのオーディションで受かった子たちと間奏でフリースタイルとかサイファーして、サビで合流するとかよさそう！

REIKO：いい！　輪を感じたい！

ーー楽しそうです！　他に注目しているプログラムはありますか？

UNO：本当に様々なプログラムがあるんですよね。例えば、私は「LOVE JUNX」という、ダウン症のあるメンバーとショーケースを作る企画もしていたり、高校生のコンテストもありますし、今すごくイケているダンサーたちのショーも行われます。もちろん全部注目しているのですが、私はそこで生まれる副産物も楽しみというか。ダンサー同士って普段出会うことが少ないんですよ。なので、『SSDW』でお互い目撃し合うことにワクワクしています。それぞれが目撃し合って、最後にREIちゃんのライブでみんなが包まれるという画を想像するだけで、素敵な1日になりそうだなと思っています。

REIKO：すごく楽しみ！　僕もしっかり役目を果たしたいです。

UNO：あとは、ゲストダンサーにはGRAYSOURCEというクルーが出るのですが、言葉を選ばずに言えば彼らは“アンダーグラウンド代表”（笑）。日本で一番大きなダンスバトル大会『マイナビDANCEALIVE』のオーガナイズをやっているメンバーがいたり、プレイヤーとしてショーやコンペディションで活躍したり、縦横無尽にシーン全体を牽引し、ドキッとするようなエッジを持ったショーをしてくれます。DJやジャッジをしてくれる方々も世界で活躍している人ばかりで。世界レベルの空気をまとったダンサーを無料で見られるのは、すごくお得ですよ（笑）。

ーーそんな『SSDW2024』は、ダンスシーンにもポジティブな影響をもたらしそうです。

REIKO：本当にそうですね。ただ、すぐに大きくなる波だとは思っていないんです。イベントに来た数人の何かが変わる日になって、それがどんどん広がっていくことでさらに大きな波になるのかなって。

UNO：きっかけで言うと、過去の『SSDW』のワークショップで素敵なことがあって。私がワークショップをやっていたら、たまたま4歳くらいの女の子がお散歩しにきたんです。その子は特に熱中するものがなかったらしいのですが、私のワークショップを見て「これがやりたい」と初めてお母さんに言ったらしくて。でも私がやっていたレッスンは小学校1年生からのものしかなかったので、「スクールの規定があるからごめんね。でもいつでも遊びに来てね」ってその時は返したんですね。その後、その子が小学校1年生になって、入学式が終わったその足で「1年生になりました。入門します！」と来てくれたことがありました。『SSDW』がきっかけでダンスを始めるってすごく素敵なことですよね。

ーーオープンスペースだから、よりきっかけが生まれやすいですよね。

REIKO：僕、目的を持って代々木公園に入ったことがないんです。でも、毎回通りかかるたびになにかしらイベントをやっていて、ふらっと入って、気がついたら屋台でなにか食べているっていう（笑）。

UNO：私も昨日の晩ごはんは代々木公園！　ナイトマーケットをやっていたから。

REIKO：代々木公園ってやっぱりすごいんだなって。そこで『SSDW』をやることで相乗効果がある気がします。僕らみたいにふらっと代々木公園に行く人もたくさんいるはずですし。