f5ve「ありのままを見せることが私たちの強み」 「UFO」でも存分に発揮したオンリーワンの魅力

 f5ve(ファイビー)が10月17日、3作目となるシングル『UFO(ユーエフオー)』をリリースした。E-girls/Happinessのメンバーとして活動していたKAEDE、SAYAKA、RURI、MIYUUと、iScreamのRUIからなるこの女性5人組は、レディー・ガガやジャスティン・ビーバーとのコラボレーションで知られるグラミー賞受賞プロデューサーのBloodPop®が全面的にバックアップ。“東京発の異次元ドリームグループ”というコンセプトで今年5月に正式デビューを果たし、独自のスタイルで早くも国境を越えた人気を獲得しつつある。音楽を通して日本文化の魅力を世界へ向けて発信する彼女たちだが、その姿は常に自然体で気負いがない。日を追うごとに注目度が高まっていく中、何を思い、何を目指すのか。メンバーたちは数々の問いに対して率直に答えてくれた。(まつもとたくお)

BloodPop®とのコミュニケーションの中で生まれる唯一無二の楽曲たち

KAEDE

——BloodPop®さんはf5veについて「メンバーの仲が良いのがセールスポイントだ」と、リアルサウンドのインタビュー記事(※1)で語っています。みなさんはグループの強みは何だと考えていますか?

KAEDE:BloodPop®の言う通りとても仲が良いです! それに加えて、ありのままの姿でいるのも強みなのではないかなと思っています。f5veはメンバーそれぞれの個性が強いんです。その個性を消すことなくパフォーマンスできているのが、私たちらしさにつながっていると実感します。

MIYUU:“既成概念に縛られない”というのが、f5veのコンセプトのひとつです。皆さんが思う“可愛い”や“美しい”だけでなく、いろいろな形の美しさ/可愛さをありのままの姿で届ける。私はそれがグループのいちばんの強みだと思います。

——グラミー賞を受賞したプロデューサーとともに世界を目指すことについては、最初どのような気持ちだったのですか?

SAYAKA:夢のようでした。初めてスタジオに入ったときに、作業の進め方が日本と全然違っていて、すべての過程が面白く刺激的だったのが印象に残っています。これからはこういうやり方でやっていくんだっていう実感と期待が入り混じった不思議な感じでした。

RUI

——レコーディングの仕方はそんなに違っていたのですか?

RURI:もの凄くペースが速いんです。「短い時間でどれだけ自分の成果を出せるか」みたいな感じでしょうか。常にチャレンジ精神を求められるので、緊張感を持って臨んでいます

——BloodPop®さんはどんなキャラクターの持ち主なんでしょうか?

MIYUU:日本の文化を深く愛していて、コミュニケーションを大切にする方ですね。

——彼は対話によって相手が何をしたいのか、理想としているのかを判断し、それからサウンドを組み立てていくタイプだと聞いています。

KAEDE:普段どんなことが好きなのか、どういう音楽を聴いているのか、そんなやりとりを大切にしてくれる方です。あと面白いことも大好きで、面白い動画を送ってくれたりもします。友だちのようにフレンドリーで、お兄ちゃん的な存在です。だから緊張せずにコミュニケーションとれましたし、そんな雰囲気が楽曲に反映されているのは確かですね。

RUI:それに、日本のカルチャーにとても詳しい方です。なので「J-POPでは何がお気に入りか」とか、「日本ではこんなアニメや漫画が流行っている」とか、そんな話題でいつも盛り上がっています。

TikTokで注目を集めた「Underground」はf5veの魅力が詰まった一曲に

f5ve - Lettuce • レタス (Official MV)

——今年5月にリリースしたデビュー曲「Lettuce」は、日本人ならではの可愛らしさや自然体の魅力を表現していると思いました。BloodPop®さんとのコミュニケーションの積み重ねのおかげなのか、5人の個性も鮮明になった気がします。

KAEDE:恋愛の駆け引きを楽しんでいるような歌詞やサウンドの心地よさがこの曲の魅力だと思います。私は聴いた途端に「めっちゃ好き!」と思いました。レコーディングスタジオでのBloodPop®は、「こんな面白い音を入れたらどう?」とか、「この英語を日本語で言うとどういう風になるの?」など、私たちの意見を尊重して取り入れて下さり、一緒に作ったと実感できた曲です。

f5ve - Underground (Official MV)

——2ndシングル『Underground』ではまた違う姿を見せてくれました。高速BPMやパラパラで日本特有の空気感を演出しています。それでもキッチュな感じはなく、前作同様にナチュラルな印象があります。

SAYAKA:日本の文化の良さをしっかり表現したいとBloodPop®と話し合った結果、完成したのが「Underground」です。歌詞はすべて日本語にしました。日本で生まれ育った者としては、こういう作品を作れたことは本当に嬉しかったです。

——TikTokでも話題になりましたね。ウケた理由は何だったと思いますか?

MIYUU:日本人が日本のカルチャーの良さをストレートに表現したことが良かったのかもしれません。日本の人が聴くと共感できる内容であり、海外のリスナーにとっては新鮮に響く……。

——聴く人によって印象が異なるサウンドに仕上がったということですね。

MIYUU :そうです。ありそうでなかったというか、すでに誰かがやっていそうで誰もやっていなかったところにうまく入り込めたのが「Underground」だったと思っています。f5veの魅力が詰まった1曲となったような気がします。

関連記事