「CRE8BOYさんに個別指導してもらい、仕上げました」（浅井）

――「告白心拍数」は、バキバキなダンスと青春を感じる歌詞のギャップも楽しい楽曲ですね。

熊崎：歌詞を読んで、「運命的な恋愛を歌った曲なんだな」とキュンキュンしました！　あと、「はっきり言わないと伝わらない」というメッセージも込められていて。さっきの（入内嶋の）話にもあったように、ちゃんと言葉にして伝えることは大切なんだなと感じさせてくれた曲です。

　それでいてかわいらしいフレーズもあるのでメロディは明るい系かな？　と思っていたら、意外とアップテンポでそれこそ心拍数が上がりそう。サビの歌詞は早口言葉みたいだから、「歌えるかな？」と不安もあったんですけど、そのスピード感が聴いていてクセになるなと思いました。

入内嶋：サビの歌詞が〈心拍数〉から始まるところもいいですよね。私は、さとかほさんのことを思い浮かべながら歌詞を読んだんですけど、〈心拍数〉のところで、さとかほさんを見たときの自分の感情と重なった気がしました。ストレートに恋愛ソングとして捉えてもいいけど、推しや憧れの存在に置き換えて聴くこともできる曲ですね。

太田：振り付けをしてくださったCRE8BOYさんは、いつもお世話になっている方なんですが、今回初めて「顔なんて気にせずに踊っていいよ」と言われたんです。本来は、頭を振るような振りがあってもカメラがあるときはカメラを気にして抑えるものなんですけど、今回は「その必要はない」って。

――いつもよりもう一段階振り切った、全力のダンスを見せたいということでしょうね。

太田：そこは、すごく新しいアプローチだなと思いました。おかげで、SKE48らしさがぎゅっと詰まったダンスになりました。

浅井：MVでは、3グループに分かれて違う振り付けを踊るところもあるんですけど、私とさあやと杏実ちゃんは同じグループだったんです。

倉島：そう、くまさん率いるグループはやる気満々で、私たちはやる気はあるけれど普通くらいのグループで、あやめろさん（太田）たちはやる気がないっていう設定で。

浅井：だから、グループごとに振り入れをする時間もあったんですけど、私たちの振りが「この楽曲の中で一番難しい」と言われて。実際に踊ってみたら本当に難しくて、「無理だ！　終わった！」と思っちゃいました（笑）。

――具体的に、どのへんが難しかったんですか？

浅井：ダンスのテイスト自体も複雑でしたし、ストーリー仕立てのMVだったので、感情も動きに入れなければいけなかったんです。

太田：1サビは特に、気持ちがバラバラになっている段階で。

浅井：そうそう。私たちのチームは、「どうしよう」と葛藤を表現する部分もあったんですが、そこが難しかったですね。CRE8BOYさんに個別で指導してもらいながら、杏実ちゃんたちと一緒になんとか踊りきったので、見てほしいです。

倉島：本当に……！　歌詞とはまた違ったストーリーを描いているMVで、最初は葛藤しているけれど、最後には気持ちが一つになるんです。その映像から伝わるエネルギーには「私たちなら何でもできる！」みたいな“無敵感”があると思うので、観て感じ取ってもらえたら嬉しいです。

「1秒でも遅れたらついていけなくなるダンスだった」（太田）

――MV撮影はいかがでしたか？

熊崎：めっっっっちゃ暑かったよね？　クーラーがない倉庫のような場所で撮影したので。

太田：「暑かった」という思い出になるよね、今回のMVは（笑）。

熊崎：アイスクリームの差し入れをいただいたんですけど、すぐにもらったはずなのにもう溶けていたし。

入内嶋：そうでした（笑）。

倉島：「いそげー！」って言って食べましたよね。

熊崎：今回のMVは全員ずっと出演しているので、休憩時間もみんなで過ごせたんです。だからアイスも一緒に食べられたし、お弁当をみんなで選べたし。終始ワイワイ過ごせたのは楽しかったですね。

浅井：あと印象に残っているのは、みんなで揃って踊っているところに、くまさんが扉を開けて走り込んでくるというシーンの撮影で、くまさんが入ってくる前に曲を止めて仕切り直すことが何度かあったんです。だけど、扉の向こうにいるくまさんにはその様子がわからないから、言われていたタイミングでバーン！　と突っ走ってくるんですよ。

太田：全力でね！

浅井：そうそう！　しかも走っている途中で気づいて止まろうとするんだけど、全力ダッシュしているから止まりきれなくて。

熊崎：いやぁ～なんならみんなにぶつかりそうになってたよね！

浅井：そのパワフルさがくまさんらしくて、素敵だなって思っていました。

太田：そうだね。一番ゴリゴリに踊って大変なのに、一切顔に出さずにどこまでも全力だから、さすがです。

――昔、「チキンLINE」のMV撮影に密着したことがありますが、熊崎さんは休憩のたびにずっと一人で踊っていたのが印象に残っています。常に全力で臨んでいるのは、こだわりなのでしょうか？

熊崎：いやいや、ただ単にダンスが下手で踊れないからですよ。

浅井＆倉島：えー？

太田：そんなことないですから！

入内嶋：うんうん！

熊崎：もともと覚えがよくなくて…。『チキンLINE』は振りがすごく難しかったし、前の方のポジションを任せていただけたから、失敗しちゃいけないというプレッシャーがすごかったんです。だけど、そういう経験をたくさん積んできたから、今回のセンターに繋がったと思うので。自信を持って真ん中に立てたと思います。次の日、筋肉痛がひどかったですけどね。みんなもそうだった？

太田：うん、次の日やばかったです。なんなら、振り入れが前日にあったから撮影当日にはちょっと痛かったです（笑）。

熊崎：湿布くさかったもんね。みんな貼っているから。

――それだけ、いつもと違う筋肉を使ったということですかね？

浅井：そうだと思います。私は、肩と腰が痛かった……。あと、とにかく速いんですよ。井上瑠夏ちゃんは「SKE48史上、一番動きが速い」と言っていたくらい。

倉島：確かに！

太田：「絶対インスピレーション」も速かったけど、それよりも。

浅井：サビの一瞬がめちゃくちゃ速いんですよ。頭と肩を動かす振りを1秒の間にこなさなきゃいけない感じで。

太田：だから、1秒遅れたらもうついていけなくなるよね。

浅井：うん。だけど最後に全員で踊ったところは、バッチリ揃っていると思います。

熊崎：めっちゃ良かったよね？　CRE8BOYさんも、「ナイス！」「いいね！」と言ってくれたので。

――先ほどメイキングを見させてもらいましたが、メイキングカメラの角度から見ても、ビシッと揃って見えて格好良かったです。

5人：えー！　嬉しいー！

熊崎：今も、バッチリ揃いましたね（笑）！