浜崎あゆみ×浦田直也、WEST.×ナイナイ、Da-iCE×ジェネ……貴重なコラボ満載の『a-nation 2024』総括レポ

Da-iCE×白濱亜嵐

 10周年のDa-iCEは、まずは「CITRUS」のアカペラで観客をつかみ、怒濤のごとく聴かせて、魅せて、楽しませるステージを展開した。豪快なヘヴィロック「Kartell」、5万人のクラップが広がった「Clap and Clap」。MCでは「最高の思い出を作ろう」と大野雄大。「『a-nation』ならではのものをやろう」という花村の呼びかけで、コール&レスポンス大会が始まり、それぞれのコールで会場を盛り上げた。また、音で遊ぶかのようなパフォーマンスを繰り広げた「I wonder」では、メンバーから笑みがこぼれる。かと思えば、名ミディアムバラードの「CITRUS」では、冒頭のアカペラとは一転、感情を揺さぶる歌とダンスで、エモーショナルにパフォーマンスし、タオルで顔を覆いながら曲に耳を傾けるファンもいた。最後に「夏と言えばこの曲、でかい花火を打ち上げよう」と言って歌い始めようとすると、そこにGENERATIONSの白濱亜嵐が乱入し、「せっかくだから一緒に歌おう!」とDa-iCE+白濱亜嵐のレアバージョンで披露された「スターマイン」。サビでは会場に大合唱がこだまし、間奏では白濱のソロダンスに歓声が上がる。曲が終わったかと思ったら、「もう一回」と言って曲が再スタートするという、コミカルな演出でも会場を沸かせた。

GENERATIONS×Da-iCE

 GENERATIONSは、舞台裏の生中継から始まるという趣向で、ポップアップに乗り込む姿がビジョンに映し出され、メンバーが下からせり上がって登場すると、会場は大歓声で沸いた。5月にリリースした「エンドレス・ジャーニー」、合いの手を入れて会場が一緒に歌った「AGEHA」、さらにEXILEのカバー「SUMMER TIME LOVE」をパフォーマンス。「GENERATIONSとしては7年ぶりの『a-nation』。悪天候にも関わらずモチベーションがすごい、そんな皆さんの前でパフォーマンスできる」と、喜びを口にした数原龍友。〈雨もやがてやんで〉という「SUMMER TIME LOVE」の歌詞そのままの状況に、「これは間違いなく皆さんのパワーのおかげ」とコメント。その後はゲストにDa-iCEを迎え、TVアニメ『ONE PIECE』主題歌「Hard Knock Days」とDa-iCEの「DREAMIN' ON」を、11人でパフォーマンス。ステージには炎が吹き上がり、会場には観客の大合唱がこだま。後ろ向きで左腕を挙げる、『ONE PIECE』の名シーンを再現したポーズでも沸いた。そして最後は「Y.M.C.A.」で、手でアルファベットを作る振り付けをみんなで一緒に楽しみ、「やっぱり夏は『a-nation』がないと。最高の思い出ができました」とコメントした。

 シークレットとして、TRFのSAM & DJ KOOによるラップユニット“B.O.C”とTRFの出演も会場を盛り上げた。B.O.Cは、前日に配信リリースしたばかりのデビュー曲「NARIYAMA NIGHT feat. 呂布カルマ、Ry-lax、DJ CHARI & 小室哲哉」を披露。キャビンアテンダント風の衣装を着た女性ダンサーをバックに、SAMが〈60過ぎてもストリート〉といぶし銀のラップを繰り出し、DJ KOOが〈HANDS UP〉と叫んで観客を煽る。楽曲後半には呂布カルマが登場し、クールにラップを披露して会場を沸かせた。TRFは代名詞である「EZ DO DANCE」をはじめ、「BOY MEETS GIRL」「survival dAnce ~no no cry more~」といったミリオンヒットナンバーを連発。「TRFはみんなのおかげで30周年!」とDJ KOO。会場全体が手を揺らし、一緒に歌って一つになった。

浜崎あゆみ

 いよいよイベントも終盤、クイーン 浜崎あゆみの登場に会場が大歓声で沸いた。まずは過去の『a-nation』出演時の映像がダイジェストで流れ、ステージにはAの文字が描かれたフラッグを持ったパフォーマーがずらりと並び、その中央に浜崎が登場。「Boys & Girls」を歌いながら、ダンサーと共に花道を闊歩した彼女。続く「Fly high」ではポンポンを使い、「fairyland」ではダンサーと共に幻想的なパフォーマンスを繰り広げる。そして名曲「HANABI」では、リフトのへりに腰掛け、歌いながら上がっていく。身振り手振りを加えながら歌う浜崎。サビは、今にも泣き崩れそうなエモーショナルさで、会場には浜崎の名前を呼ぶ無数の声が響き渡った。

 また、サプライズゲストとして元AAAの浦田直也が呼び込まれると、会場はさらなる歓声に包まれる。浜崎と浦田のデュエットで歌ったのは、2011年のアルバム『FIVE』に収録のバラード「ANother song feat. URATA NAOYA」。すれ違いの愛を切なくソウルフルに歌い上げた2人。メドレーでは、「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~」カバーなどを歌いながら「アリーナ!」と叫ぶ場面も。トロッコに乗り込んで「glitter」などを披露し、ライブで定番曲「evolution」では、ダンサーが光る棒を使ったパフォーマンスで盛り上げた。「それぞれの状況で今日1日のことを応援してくださって、本当にありがとうございました。YouTubeで観ながら応援してくださった皆さんも、ありがとうございます。そして何より今日、味の素スタジアムに集まってくれたみんなありがとう。あゆでした」と浜崎。最後は「July 1st」。サビは「い・く・よ」の合図で手を揺らし、まるでカーニバルのような賑やかさでライブを締めた。

東方神起

 トリは東方神起。過去のライブ映像に続いてカウントダウンが始まり、ドーンという爆発音と共に2人が登場すると、味の素スタジアムに大歓声が響いた。1曲目は「Rising Sun」。火花が噴き上がるステージで、クールにラップを繰り出し、ダンサーを従えてバキバキに踊る2人。「B.U.T (BE-AU-TY)」ではキレのあるダンスパフォーマンスで観客を魅了。赤と青のライティングを駆使したステージングが、実にカッコイイ。また、「この世界をみんなとシェアしていきたい」(チャンミン)と言って、15年前にリリースした大ヒットチューン「Share The World」を披露し、変わらぬ熱く壮大なボーカルで観客を魅了した。「『a-nation』は、なんと4年ぶりの開催です」と言うユンホに、チャンミンが「『a-nation』は、オリンピックですか(笑)?」と返すなど、ユーモアを交えたトークでも楽しませた2人。20周年に向けた全国ツアーやアルバムのリリースが控えていることに触れ、ユンホが「先ほどTRFのSAMさんと打ち合わせしてきました」や「実はレコーディングが完了しました」など、ところどころ秘密をバラしそうになるのを、チャンミンが「ちょっとちょっと!」と制止する場面には、会場から笑いが起きた。

 後半は「1stアルバムから懐かしい曲を歌います」(チャンミン)、「今夜にぴったりの特別なバラードを用意してきました」(ユンホ)と紹介して、日本メジャーデビューアルバム表題曲の「Heart, Mind and Soul」を披露。美しいハーモニーを響かせながら、目を閉じてしっとりと歌い上げた2人に、会場からは惜しみない拍手が贈られた。また、2008年の『第59回NHK紅白歌合戦』でも歌われた「どうして君を好きになってしまったんだろう?」では、2人を見守るような優しい空気が会場に流れた。「OCEAN」と「Somebody To Love」のメドレーではトロッコに乗り、タオルを回してジャンプ。最後に「Hot Hot Hot」を歌い、「幸せな時間でした。今日もらった幸せな気持ちを胸に、月曜日からまた仕事を頑張りましょう」と2人。打ち上げ花火が、アツイ1日を締めくくった。

 日本を代表するダンス&ボーカルアーティストを多数輩出し、一時代を築いたavex。歴史を作ったレジェンドと今をときめくアーティストたちが一堂に会し、伏線を回収したかたちの今年の『a-nation 2024』。老若男女問わず、誰もが歌って踊って楽しめる、avexが目指す音楽の魅力が詰まった1日になった。

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