&TEAM、結成2周年で止まらぬ快進撃 一体感が伝わるパフォーマンス&タレント性で獲得した不動の人気

 9月3日に結成2周年を迎えた、HYBE LABELS JAPAN所属の9人組グローバルグループ &TEAMの快進撃が止まらない。

 2022年の結成当初からボーイズグループに関心のある日本や韓国のリスナーから注目を集める存在だった&TEAM。日本においてはデビュー前から今年の3月まで冠番組『&TEAM学園』(Hulu/日本テレビ系)が2シーズン放送されたほか、2022年12月7日リリースのDebut EP『First Howling : ME』でのデビュー以降、リリースするほとんどの楽曲はいずれも音楽チャートで首位を獲得。地上波テレビの音楽/バラエティ番組出演も日々増加する絶好調ぶりだ。

 また、今年7月から自身初のアリーナツアーを開催。8月30日と31日にはアリーナツアー韓国公演『「2024 &TEAM CONCERT TOUR 'SECOND TO NONE' IN SEOUL」』も行われた。前回の初の単独ツアー開催時から約6カ月で会場規模を拡大したソウルコンサートに約1万人を動員し、日本のみならずグローバルでの人気を見せつけた。また、結成日の9月3日には『&TEAM 2nd Anniversary [縁 DAY]』を東京ガーデンシアターで開催したばかりだ。

加速度的に高まる日本での人気

&TEAM '五月雨 (Samidare)' Official MV

 &TEAMは、『&AUDITION - The Howling -』で選ばれたEJ、FUMA、K、NICHOLAS、YUMA、JO、HARUA、TAKI、MAKIの様々なバックグラウンドをもつ9人で構成。BTSやTOMORROW ✕ TOGETHERなどが所属するHYBE MUSIC GROUPレーベルのひとつであるHYBE LABELS JAPANに所属している。

&TEAM '青嵐 (Aoarashi)' Official MV

 そんな彼らは昨今、日本でファンを一気に増やしている印象だ。例えば2024年5月8日リリースの1st SINGLE「五月雨 (Samidare)」は、前作となる2023年11月15日リリースの1st ALBUM『First Howling : NOW』から初週販売枚数が3倍以上に増加。さらに2024年8月7日リリースの2nd SINGLE「青嵐 (Aoarashi)」は初週売上46万1863枚と「五月雨 (Samidare)」を上回り、オリコン週間シングルランキング、Billboard JAPAN総合ソング・チャート“JAPAN Hot 100”ともに首位を獲得、総出荷数は60万枚超えと前作を上回る自己最高記録を更新し続けている。さらに、「青嵐 (Aoarashi)」MVは、自己最速で 1,000万再生を達成し、止まらぬ勢いをみせている。

 こうしたCDの売上枚数は、彼らの人気を知るためのよりわかりやすい指標の一つだが、ライブの開催状況を見てもその人気っぷりが伝わってくる。2024年1月21日からは、初のコンサートツアー『2024 &TEAM CONCERT TOUR 'FIRST PAW PRINT'』を開催。韓国・KBS ARENAを含む8都市23公演を完走し、グローバルに&TEAMの音楽を届けてきた。さらに現在は7月20日からスタートした『2024 &TEAM CONCERT TOUR 'SECOND TO NONE'』の真っ最中。前回のツアーから約半年で会場規模を大きく広げ、デビューからわずか1年半でアリーナツアーを行なうまでに成長したというわけだ。しかも、8月12日には『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024』にも初出演。ここでも大きな反響を見せ、日本人気が高まっていることを改めて印象付けた。

 また、彼らの活躍は音源のリリース、ライブだけに留まらない。1stツアーと2ndツアーの合間を埋めるかのように、5月から7月は多くの音楽番組、バラエティ番組に出演をしている。例えば、5月11日放送の『with MUSIC』2時間放送SP(日本テレビ系)、6月26日放送の『テレ東ミュージックフェス 2024 夏』(テレビ東京系)、7月6日放送の『THE MUSIC DAY 2024』(日本テレビ系)、7月13日放送の『音楽の日2024』(TBS系)と大型歌番組にもコンスタントに出場。そこで初めて彼らを見た視聴者も多かったはずだが、そこで爪痕を残したからこそ現在の勢いに繋がっている。おそらく、ダンスとボーカルどちらをとっても高いクオリティのパフォーマンス、加えてメンバーの端正なビジュアルに釘付けになった人も多かったのではないだろうか。

一糸乱れぬ圧巻のダンスパフォーマンス

&TEAM '青嵐 (Aoarashi)' Dance Practice

 &TEAMのパフォーマンスの注目点は多数あるが、まずは9名による“一糸乱れぬダンス”を挙げたい。彼らの公式YouTubeチャンネルにアップしてあるダンス動画を見るだけでもわかるのだが、9人がそれぞれ計算されたフォーメーション、緩急あるダンス、一見しただけで虜になる完璧な刀群舞は間違いなく彼らの武器である。しかもデビュー以降、さらにそれらのスキルが成長し、今では“パフォーマンスの&TEAM”と言われるほど高い評価を受けるほどだ。

 だが、&TEAMは最初から全員がダンスに精通しているメンバーだったわけではない。幼少期からダンスを習っていたメンバーもいるが、Kのように高校卒業後にダンスを始めたメンバー、さらにHARUAやJOのようにオーディション時はダンス未経験だったメンバーもいる。レベルがバラバラ、さらに9人という大所帯グループだからこそ、これほどまでの一体感を持たせるために、血の滲むような努力が必要だったことは想像に難くない。しかし、その努力を経て完成した9人の息のあったパフォーマンスは圧巻の一言。磨かれ抜いたダンススキルがあるからこそ、メッセージ性の強い彼らの楽曲、コレオグラフの世界観をしっかりと表現できるのだろう。

 また、これほどまでの一体感を創出している要因の一つのは9人の仲の良さである。デビューメンバーが決定した直後に宿舎で食事をとろうとしたところ、椅子が8脚しかなかったため最終的には全員が床に座って食べたことはファンの中では有名なエピソードだ。もちろん画面越しでも9人の仲の良さと揃ったパフォーマンスは伝わってくるだろうが、その一体感から得られる感動はぜひライブでこそ体感してもらいたい。

&TEAM '声変わり' Dance Practice

 そんな彼らの現時点でのベストパフォーマンスが詰まっているのが、最新シングル「青嵐 (Aoarashi)」だ。同曲は1st SINLGE「五月雨 (Samidare)」に続き、春夏秋冬を通じて結束する少年たちの物語の第二章。「五月雨 (Samidare)」で表現された葛藤の春を経て、真夏の炎天下、溢れるエネルギーと生命力を感じる少年たちの「嘘のような夢が現実になるまで、僕たちはもっと強く駆け抜けられる」という折れない心と青春を詰め込んだ作品となっている。このように楽曲を通して連続性のある物語を紡ぐことで、作品をより深く、ドラマティックに演出するところも&TEAMの魅力の一つだ。

 楽曲制作は、日本の著名アーティストの作曲を多数手掛けるSoma Gendaやknoakを筆頭に、BTS生みの親であるバン・シヒョク議長、そしてHYBEの音楽プロデュ―サーSlow Rabbit、グラミー賞ノミネート経験のあるBen Samamaといった布陣。海外のポップスのトレンドを抑えながらも、歌のメロディが際立つ楽曲群はJ-POPに馴染みのある人も聴きやすいのではないか。

 タイトル曲「青嵐 (Aoarashi)」は、夏らしい疾走感と切なさが入り混じるようなサウンドが印象的なサマーチューン。歌詞には険しい道を仲間と共に乗り越えていこうとする力強さがあり、それをメンバーが真っ直ぐな声で歌い継いでいく展開には&TEAMの強固な結束力が表れているように思う。また、公式YouTubeに上がっているDance Practice動画には、ファンから「足音が揃いすぎててすごい」「どれだけの練習量なのか想像しても及ばない」と、ダンスから滲み出る努力に対する感動の声が多数寄せられている。

 そしてBen Samamaプロデュースのカップリング曲「声変わり」はグルーヴに溢れるリズミカルなポップチューン。そこに乗っているストレートな歌詞が印象で、それを表現するような声色がマッチ。「向日葵 (Imprinted)」は弾むリズムが印象的なミドルナンバー。少年の真っ直ぐな愛情が歌詞で描かれており、他の2曲よりもややリラックスした雰囲気で歌うメンバーの声が心地よい。&TEAMは歌割りを決める際に、まずはメンバーが1曲通して歌い、それをもとにパートを割り振っていくスタイルをとっているという。「青嵐 (Aoarashi)」のインタビューでYUMAが「フルで歌う時までにちゃんと準備できていなかったら、歌割りをもらえない可能性があるので、みんな必死です(笑)」と明かしており、そのシビアさが&TEAMの高いボーカルスキル、表現力に繋がっていることは間違いない(※1)。

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