asmi、人生初の失恋から始まった物語 アルバム『リボン』と“かわいい”を貫く理由を語り尽くす

ちっちゃいころんとしたユーモアでさえも、私はしっかり気づいて抱きしめたい

――最後は、事務所の仲間が参加した「UTAGE」で締めくくられますが、今仲間たちを集めて曲を作ろうと思ったのはどういった想いからでしたか。

asmi:みんなで一緒にいたらすごく楽しいんです。いつもそれぞれの場所でバラバラに暮らしているけど、何かある時に集まったら本当に宴なんですよね。みんながいるから頑張れるし、普段ひとりで活動していると孤独を感じることもあるんですけど、この5人はすごく心強く思えるメンバーで。いまだに私にも「もうこれ以上頑張られへんわ」ってめげそうになる時があって、そんな時でもROOFTOPの同世代のラッパーたちの存在が本当に大きくて。いなかったらもっとめげて、ダメになっていたかもしれないと思う。感謝を伝えるためにもこの曲ができてよかったなと思います。

UTAGE - asmi feat. Rin音, クボタカイ, A夏目, ICARUS, キズナ(Official Music Video)

――キズナさんは2曲目「哀の巣」も書き下ろしていますが、彼はasmiさんにとってどんな存在で、なぜ彼の曲をアルバムで歌おうと思ったのでしょう。

asmi:私が事務所のROOFTOPに入ったタイミングで、Rin音くんが「asmiと一緒に曲をやりたい」と言ってくれて、ちょうど4年前に「earth meal feat. asmi」をリリースして。実はその曲を聴いてくれた和ぬかさんが「MAISONdes17に一緒に入居するのはasmiがいい」と言ってくれて「ヨワネハキ feat. 和ぬか, asmi」ができて、それを聴いてくれた人がまた新しく私を捕まえてくれて。なので「earth meal」がなかったら今の私はないと思ってるんです。Rin音くんが一緒にやってくれて、いろんなライブに連れていってもらったりもして、そうやって人生が変わった。そのタイミングで「キズナがいい曲を書いたんだよ、これasmiちゃんが歌ったらいいかも」ってスタッフの方が言ってくれて、運命を感じて。私がRin音くんみたいなかっこいい先輩になれるかはわからんけど、何かキズナにあげられるものがあればと思ったし、逆に私がキズナから盗めるものを盗みたいとも思ったし。このタイミングでやれたことにすごく大きな意味を感じてます。この曲をこれからもっとどんどん広めたいですね。

――自信もなく何者でもなかった頃に先輩から手を差し伸べてもらって、次は自分が後輩に何かを渡す立場にあるという人生の変化もこのアルバムで形になっているということですよね。そんなアルバムに『リボン』というタイトルをつけたのはどういう想いからですか。

asmi:これまではラブソングが多かったけど、このアルバムはラブソングだけじゃないし、この曲たちの共通点ってなんやろうなと思った時に、私のための曲とか私の世界だけを表した曲ではなくて、みんなに贈りたい曲たちやなと思って。贈り物にはリボンをかけようと思って『リボン』にしました。「認められたい」「期待されたい」と思って書いていた時は私自身のための音楽やったと思うんですけど、もう今はそうじゃない。それに、そうじゃなくしてくれたのは、周りのスタッフの皆さんや応援してくれるファンのみんなのおかげなので、感謝でいっぱいです。

――ここまでの成長を経て、この先はどんなふうに進んでいきたいと今思っていますか。

asmi:これからもどんどんいろんな世界が広がっていくやろうし、たくさんのことを知っていくと思うけど、そのなかでも不自由にはなりたくないなと思います。自由に私らしく、という部分は絶対に守りたいです。いろんな曲を書いたり歌わせてもらって、楽しんでやっていけることとみんなに面白がってもらえることをやり続けたいなと思います。

――asmiさんを変えてくれた人たちに、何をプレゼントしたいですか。

asmi:私、ユーモアってすごく大事だと思うんです。「バナナが変な柄やった」とか、日常のちっちゃいころんとしたユーモアでさえも、生活を彩る大きな要素やと思うから。それを私自身はしっかり気づいて抱きしめていきたいし、みんなにも気づいてもらいたい。いろんなことが起きて卑屈になっちゃう瞬間もある世界やけど、それを私が少しずつ変えていって役に立てたらなと思います。

――20歳前後の「死にたい」と思っていた頃は、生活のなかのユーモアを大事にする価値観を持てていました?

asmi:全然なかったんじゃないかな。面白いこともユーモアも大好きやったけど、生きるのに精一杯でそれどころじゃなかったんですよ。学生時代でいちばん楽しかったのは高校なんですけど、そのあとの思春期で忘れかけていたことを、また今取り戻せた感じかもしれないです。それってきっと、生きていくなかでなくしたくないのになくしていってしまう部分とも思うから。でも、「頑張ってなくさないようにする」というのはまた違うと思っていて。いかに自分が自由でいられるかだと思うので、ちゃんと自分を守って、胸を張って歌っていきたいなと思います。

※1:https://x.com/asmi__official/status/1796160310023201152
※2:https://realsound.jp/2023/07/post-1373852.html

■リリース情報
1st Album『リボン』
発売中

完全生産限定盤(CD+2BD+封入特典あり):SRCL-12910~12913/9,500円(税込)
通常盤(CD):SRCL-12914/3,300円(税込)

<収録楽曲>※完全生産限定盤・通常盤共通
01. 叶わない
02. 哀の巣
03. ラヴィウス feat. ⌘ハイノミ
04. ドキメキダイアリー feat. Chinozo
05. My Life
06. 開青
07. boyFriend
08. PAKU
09. 恋
10. BLACK COFFEE
11. 世間様
12. あのね、
13. UTAGE feat. Rin音, クボタカイ, A夏目, ICARUS, キズナ

<Blu-ray収録楽曲)※完全生産限定盤のみ収録
『asmi special live tour「Do you know me?」』at なんばHatch
2022/12/23(Fri.)
01. 言えない
02. Gerbera
03. last
04. memory
05. Mon Star
06. earth meal
07. lemon tea
08. クリスマス・イブ
09. wish
10. 例えば
11. lonesome
12. なにやってもうまくいかない
13. anpan
14. BLACK COFFEE
15. ヨワネハキ
16. Call me
17. PAKU
18. X’mas wreath

『asmi special live 「Wonder Closet」』at LINE CUBE SHIBUYA
2023/11/23(Thu.)
01. ヨワネハキ
02. 妄想脚本執筆活動
03. BLACK COFFEE
04. Gerbera
05. memory
06. wish
07. Mon Star
08. ずっと
09. 例えば
10. earth meal
11. Good Bye
12. Fruits
13. 大阪ランデヴ
14. PAKU
15. Call me
16. アイワナムチュー
17. ドキメキダイアリー
18. 破壊前夜のこと
19. 開青

■ツアー情報
『asmi special live tour 2024「リボンをほどいて」』
※終了した公演は省略
6月22日(土)高松・高松DIME
6月29日(土)広島・広島CLUB QUATTRO
6月30日(日)福岡・福岡BEAT STATION
7月6日(土)東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
7月14日(日)大阪・Zepp Namba(OSAKA)

<チケット>
ライブハウス公演(全自由):4,900円(税込)/学割:4,400円(税込)
Zepp公演(全席指定):5,900円(税込)/学割:5,400円(税込)
※別途ドリンク代必要
※年齢制限:未就学児童入場不可

asmi オフィシャルサイト:https://www.rooftop.tokyo/asmi
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