岩田剛典、10年越しの武道館のステージ 一つの集大成迎えたソロアリーナツアーファイナル

 岩田剛典が、『Takanori Iwata LIVE TOUR 2024 "ARTLESS" FINAL in 武道館』を開催。3月から始まり、6都市12公演で行われた自身初のアリーナツアーを完走した。本稿では、6月7日・武道館公演2日目の模様をレポートする。

 開演1分前のカウントダウン、オープニング映像を経て、ライブは2月にリリースされた「MVP」でスタート。武道館以外の公演では本編後半に配置されていた曲だが、ツアーファイナルでは1曲目から会場のボルテージを最高潮に持っていく役割を担った。8人のダンサーとともに、ダイナミックなダンスで観客を魅了していく岩田。〈不言実行するアリーナ〉の歌詞をこの日は〈不言実行する武道館〉に変えて歌い、武道館のステージへの気合を露わにした。

 "ARTLESS=飾らない、ありのまま”というコンセプトをもとに、自身が演出プロデュースまでを行ったという本ツアー。岩田のクリエイティブと遊び心が詰まった“楽園”に誘うように「paradise」を届けると、「ツアーファイナル・日本武道館、Are you ready?」と呼びかけて「Ready?」へ繋げる。「ライブは遊びではございません。本気と本気のぶつかり合いです。皆さんの本気、見せてくれますか?」とクラップを煽り、「Deep Dive」では女性ダンサーとともにセクシーなパフォーマンスで曲の世界観を表現。「Honest」ではスタンドマイクを用いてパフォーマンスするなど、1曲ごとにさまざまな演出で観客を魅了させていく。

 「あなたの近くに行きます!」と、「Be Yourself」「Keep lt Up」ではトロッコに乗り込んでアリーナを一周した。MATE(ファンの呼称)からの大歓声を受け取り、「ツアーファイナル最高!」と叫ぶ岩田の笑顔からも、この瞬間を存分に楽しんでいるのが伝わってくる。コールアンドレスポンスやシンガロングで一体感に満ちた会場を見渡しながら、岩田は「MATEの皆さんとここまで来ました! 武道館へ連れてきてくれて、本当にありがとう」と歌唱後に深くお辞儀した。

 ダンスチューン「Virus」で再び盛り上げた後は、バンドメンバーのセッションを挟んで「korekara」「Let Me Know」のメドレーへ。「僕から皆さんに見せたい景色を用意してきました」と告げ、続く「モノクロの世界」ではペンライトではなくスマホライトの点灯を促す。スクリーンには客席を背にして歌う岩田と、その背後に輝く無数の光が映し出されていた。モノクロの世界が彩られるように、本当に美しい光景だった。

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