XIIX、境界線が触れ合ったからこそ描けるもの 2&5編成『Border=Border』で再確認したバンドの在り方

XIIX、『Border=Border』初日公演レポ

 アンコールでは、斎藤が現在そして今後のXIIXの在り方について語り、新曲「Border=Border」を披露した。斎藤は「セルフタイトルのアルバムを出して、次はどうしようか考え中」だというこの期間に、XIIXがこれまでもこれからも歌っていきたいテーマは「自分は自分で、人は人」だと改めて思ったのだそう。「人それぞれ心の形があるとして、その形を無理に変えてまで誰かと一緒に居続ける必要はない」という持論に基づき、「それぞれの形のまま触れ合った境界線がライブであり、音楽であればいい」という表明として『Border=Border』というツアータイトルをつけたとのことだが、確かにそんなライブだったと反芻しながら思う。分かりやすい例が「ハンドレッド・グラビティ」。2人での前半と5人での後半でもちろん音像は大きく違っていたものの、曲の形自体が変わった印象はなく、“増幅”や“拡大”という言葉がしっくりくる演奏だった。演奏の手癖も美学も方法も、何なら鳴らしている楽器すら違う5人だが、バンドとして同じ方向を見ている。境界線が触れ合ったからこそ描けるビジョンがある。

XIIX(撮影=Viola Kam (V'z Twinkle))

 目まぐるしく変化していく多展開構造の新曲「Border=Border」は一度聴いただけでは噛み砕けないほど混沌としていたが、先のMCと共通のメッセージを持つ歌詞には芯が通っていて、揺らぎ変化し続けるバンドをポジティブに楽しもうという現在のムードが表れていた。なお、10月には、全国7都市をまわるツアーが新たに開催される。この頃にはバンドの状態もライブでやりたいこともまた変わっていそうな予感だ。

■セットリスト
01.月と蝶
02.ilaksa
03.No More
04.シトラス
05.XXXXX
06.Answer5
07.Endless Summer
08.タイニーダンサー
09.おもちゃの街
10.LIFE IS MUSIC!!!!!
11.アカシ
12.ハンドレッド・グラビティ
13.Halloween Knight
14.あれ
15.うらら
16.スプレー
17.Vivid Noise
<EN>
18.Saturdays
19.Border=Border(新曲)

■ツアー情報
『XIIX LIVE TOUR 2024 タイトル未定』
10月15日(火)名古屋市公会堂
OPEN 17:45/START 18:30
全席指定 7,300円

10月18日(金)札幌PENNYLANE24
OPEN 18:30/START 19:00
スタンディング 6,500円(D代別)

10月20日(日)仙台PIT
OPEN 17:00/START 18:00
スタンディング 6,500円(D代別)

10月24日(木)LINE CUBE SHIBUYA
OPEN 17:45/START 18:30
全席指定 7,300円

10月26日(土)大阪NHKホール
OPEN 17:15/START 18:00
全席指定 7,300円

10月30日(水)福岡DRUM LOGOS
OPEN 18:15/START 19:00
スタンディング 6,500円(D代別)

10月31日(木)広島CLUB QUATTRO
OPEN 18:15/START 19:00
スタンディング 6,500円(D代別)

<オフィシャルサイト先行>
受付期間:5月17日(金)12:00~5月27日(月)23:59
枚数制限:お1人様1公演につき4枚まで
当落結果:5月30日(木)18:00 予定
決済方法:クレジットカード、セブンーイレブン、ファミリーマート、イーコンテクスト 
入金期限:6月3日(月)23:59
発券方法:セブンイレブン、ファミリーマート、tixeebox
発券開始日:各公演日1週間前~

受付URL:https://w.pia.jp/s/xiix24tof/

XIIX Official HP
https://xiix-web.com/

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