平野紫耀&神宮寺勇太&岸優太、演技とダンスで描く“片思い” Number_i「Blow Your Cover」MV徹底考察
Number_iの2ndデジタルシングル曲「Blow Your Cover」のMVが公開された。
Number_iのMVといえば、デビュー曲となる前作「GOAT」は、謎解き要素の多いものだった。新たに公開された「Blow Your Cover」も、そこに込められた意味を考えたくなるような、考察を楽しめるMVと言えるだろう。
ベッドに座り、ため息を吐く神宮寺勇太。考え込むような、しかし虚ろな表情でバスタブに沈んでいく平野紫耀。部屋でひとり涙を流す岸優太――。MVは、そんなシーンで幕を明ける。監督を務めた田中裕介は、「叶わぬ片思いをテーマに、その心模様を可視化した映像に仕上げました」とコメントしている。
ストーリー性を感じられるこのMVのなかで特に気になるのが、曲の始まりとともに登場する女性たちの存在である。ダンスグループ・ELEVENPLAYのSAYAが演出を担当し、クレジットで“Blue Girls”と表記されている女性たちは、全員が同じように青い衣服を身にまとい、顔をベールで隠している。そのベールを剝がそうとする3人。まさに、楽曲タイトルの「Blow Your Cover」=“素性を明かす”を表しているようだ。
しかし、彼女たちは素顔を見せてはくれない。最初に神宮寺が対面している時こそひとりだった女性は、平野、岸とシーンが切り替わるたびに人数が増えていく。これは、相手を前にして「あなたの本当の顔はどれなのか?」と迷う心情を表現しているのかもしれない。映像は、微動だにしないBlue Girlsに囲まれながら3人が踊るサビのシーンへと続く(「GOAT」ではサビのダンスシーンでメンバーの背後に“ヤギ(=goat)の絵画”が飾られていたが、今回は後ろの柱に“I”の文字が隠されている)。
一方で、メンバーのいないところでは自由に踊っているように思える女性たち。誰かが近づくと顔を隠して静止し、ベール越しに触れると涙を浮かべる様子は、これ以上近づいてはいけないことを示しているようでもある。2分54秒頃に一度楽曲が停止すると、ベールを剝がされた彼女たちは激しく踊り出す。さらに、体に触れられると崩れ落ち、最終的には姿を消してしまう。ここで映像が冒頭のシーンと重なり、一連の物語が繋がっていたことが分かる。