SHINee TAEMIN、日本武道館ソロコンサート 360度回転ステージで表現した唯一無二の芸術

 後半戦のオープニングは、可動ステージに逆さ吊りにされた状態での「Door (JAPAN Ver.)」からスタート。前半のモノクロの世界から打って変わって、全身鮮やかな赤の衣装に、赤いレースの目かくしという耽美なものに。7年前の武道館での初ソロコンサートでは、この曲で白い包帯のようなロープで拘束されたダンスを見せたが、より力強い印象に。韓国最新曲「Guilty」では、インパクトのあるシャツの裾から首まで手を差し入れ腹筋を露出させるセクシーなパフォーマンスでいっきに会場の熱を上げると、「MOVE」の大きな“イ・テミン”コールで武道館を完全掌握。エンターテインメントとアートの融合を見せてくれた。

(写真=河村美貴)

 本編の最後を最新アルバム『Guilty』のボーカルナンバー「Night Away」、「Blue」で締めると、会場から上がった大きな“イ・テミン 大好き”コールに導かれて、アンコールがスタート。可動ステージが起き上がり、徐々にその姿が現れると、「IDEA:理想」でメインステージに降り立ちダンスが徐々に激しくなる。炎の上がる中、斜めになったステージで力の限り踊ってフィニッシュで両手を拡げたTAEMINは、まるで天地創造を成し遂げたかのような神々しさだった。

 歌い終わって笑顔でファンに「もう1回聞かせて」と、“イ・テミン 大好き”コールをおねだりすると、「いつももらうことばかりで嬉しいけれど、本当にごめんなさい。これからも僕を見守ってください。感謝の気持ちをこめてこの後の曲を歌いたいです」と言って、日本オリジナル曲の「世界で一番愛した人」を熱唱。初日にはこらえきれない想いがあふれて、歌えなくなる場面も見られたが、2日目もその目に涙がにじんでいるように見えた。そして「I Think Itʼs Love」では大サビの前に「みんな、本当に大好き! これからもよろしく! ずっとそばにいて!」とファンに伝えると、最後に映像と融合した美しい情景の中でファルセットが印象的な「Identity」を歌い上げてステージを降りていった。

(写真=河村美貴)

 こんなに芸術性の高いパフォーマンスを見せてくれた彼だが、「デビューして16年なのに、まだ緊張する」と言い、初日には「She Loves Me, She Loves Me Not」の前に衣装のジャケットとグローブを着け忘れてしまうというハプニングも。MCで素に戻ると、急に韓国語で話しだして自分でもビックリしたりと、パフォーマンスとのギャップがすごい。

(写真=田中聖太郎)

 今回の演出の要となったのは、360度回転する可動ステージだ。「TAEMINの魅力を見せるために、今まで見せたことのない演出を取り入れました。いろいろなステージを見せたくて、欲張りなTAEMINに。これからもTAEMINという人をずっと表現したいです」と言ったが、逆さ吊りになったり、斜めになったりする状態でのパフォーマンスも言わずもがな、どんなに激しく踊っていても、どんな体勢でもブレない鉄壁の体幹と歌唱力も注目すべきところだった。“TAEMINという芸術”を表現するために、これからも彼は唯一無二のアーティストとして「METAMORPH」を続けていくのだろうと思わせてくれるステージだった。

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