乃木坂46、オーディション春夏開催の背景に“危機感”あり 6期生に求められる誰もが認める逸材

井上和の成長に期待しつつ、求められるさらなる逸材の発掘

 もう一つ求められているのは、早い段階でセンターを張れるようなスターを見つけること。ただ、これが一番難しい。

 その背景にはグループを長年支えたメンバーの卒業がある。近年、白石麻衣(2020年卒業)、堀未央奈(2021年卒業)、松村沙友理(2021年卒業)、生田絵梨花(2021年卒業)、山崎怜奈(2022年卒業)、齋藤飛鳥(2022年卒業)、秋元真夏(2023年卒業)といったタレント性抜群のメンバーが乃木坂46の看板を下ろした。

 彼女たちは、それこそ前述したように乃木坂46のことやアイドルのことを知らない人でも「見たことがある」「聞いたことがある」というほど認知度のある面々だった。逆に『第74回NHK紅白歌合戦』でセンターをつとめた井上に対して、視聴者から「名前知らなかったけど、美少女すぎた」「真ん中に立ってた子がかわいい」など驚きの声があがったのは、それだけ現在のグループは知られる材料が乏しく、かつてのように絶対的な存在が見当たらないことをあらわしていると言える。

 井上をはじめとするメンバーの今後の成長に期待を寄せつつ、今の乃木坂46にはかつての人気メンバーたちのように誰もがはっきり認める逸材をさらに発掘し、特徴をつかんで積極的に売り出すことが求められている。そういった部分では、6期生のオーディションを2回に分けて開催することでより幅広い視野で人材を見つけようとしているのは納得できる。また、今回の応募者の中心が10代中盤から後半と考えると、幼少期に白石、生田らの輝きを目にしてアイドルに憧れた人ばかりだろう。これまでの応募者以上に乃木坂46への想い入れも強いはず。“ニュージェネレーション”だからこそ、グループに変革をもたらすことができるかもしれない。

 5期生の合格者が発表された際には一部メンバーの「活動規約に違反する行為」が指摘され、活動自粛処分が下された。ファンの間でもその判断には賛否両論があったが、なんにせよスタートからつまずく事態になったことに変わりなかった。6期生オーディションではそうしたことが繰り返されないよう祈っている。

 いずれにせよ、これからの乃木坂46への期待を込めて、6期生オーディションの動向を追っていきたい。

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