百田夏菜子は15年以上“太陽”であり続けた 人生の新たな一歩への大きな祝福の理由を考える

 1月11日にKinKi Kidsの堂本剛との結婚を発表した、ももいろクローバーZの百田夏菜子。

 バラエティ番組『桃色つるべ〜お次の方どうぞ〜』(関西テレビ)でももクロと共演する笑福亭鶴瓶は、21日放送のラジオ番組『笑福亭鶴瓶 日曜日のそれ』(ニッポン放送)のなかで「抜群ですよ、あのふたり」と相性のよさを語り、「夏菜子はすごくかわいい性格ですけど、ちょうどいいんですよね」「ずっとついていくタイプですよね」と百田の性格にも触れながら祝福。熱烈なモノノフ(ファンの呼称)で知られる、ドランクドラゴンの塚地武雅もXで「驚きー!」とびっくりしながら、「我らがリーダーが #ももクロ の#百田夏菜子 ちゃんが結婚!」とコメントを寄せた。また芸能界だけではなく、ファンからもふたりのこれからの幸せを願う言葉が相次いだ。

 
 
 
 
 
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 アイドルである百田の結婚が好意的に受け入れられている理由は、ふたつある。ひとつは、仲間とファンからの信頼の強さだ。

 2008年5月のグループ結成時は高城れにがリーダーを務めていたが、同年11月より百田がバトンを引き継いだ。それから15年以上、ももクロを牽引している。ただ、「私は昔からクラスでもバスケでもリーダーになりたくなかった」「私は2番、3番がいい」(書籍『ももクロ流 5人へ伝えたこと 5人から教わったこと』/日経BPより)という控えめな性格で、「リーダーになってから、東京に来るのが本当にイヤになりましたね」と、当時はリーダーであることにかなり抵抗感があったと明かしている。

 リーダーは、テレビ番組などでも前に立つ機会が多くなる。ももクロのマネージャーおよびプロデューサーの川上アキラも、「うちの象徴的存在ですから」「外に出ることで自分たちに足りないところを持ち帰ってくれればと考えています」という思いから、彼女に責任感の必要なリーダーという役割を負わせた。実際、百田はトーク番組『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)で2012年から翌年9月までMCを担当するなど、大役を務め上げながら、自身やグループの成長へと結びつけていった。

 とは言え、活動初期に起こったメンバーの脱退や加入、目標としていた『NHK紅白歌合戦』出場や国立競技場での公演など、グループの状況は目まぐるしく推移。また社会的にも、大きな自然災害や疫病によるパンデミックなどが起きた。そういったことがあるたびに、リーダーとしてグループのステートメントが求められた。私たちが考えている以上に、百田の責任やプレッシャーは重かったのではないだろうか。

 それでもライブでは全力でパフォーマンスし、誰よりも高く跳び、さらにソロとしても数多くの映画、ドラマ、バラエティ番組などに参加。振付師・石川ゆみは、雑誌『Quick Japan vol.95』(2011年/太田出版)のなかで、ライブで常にアクロバティックなパフォーマンスが求められている百田について「最初はうまくいかなくても、一度成功すると『よし、できる!』と心が決まるんでしょうね。本番で夏菜子が失敗したところを見たことがないですから」「小さなころから新体操をストイックにやってきたので精神的にも鍛えられてるんじゃないですかね」と話していた。その言葉からは、百田は人には見えないところ、知らないところで相当な努力を重ね、たくさんの失敗もしていて、その上で表に出てきて人々にパワーを与えていることがわかる。

 リーダーとして、しんどさやある種“鎖”につながれているところがありながらも、自分のことは後回しにしてでもグループやファンのために活動し続けてきたことで、多くの信頼を勝ち取った。それが今回“結婚”という選択をしても好意的に受け入れられたのではないだろうか。

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