YOSHIKIによる『紅白』パフォーマンス、GACKTの『格付け』連勝記録更新……年末から続く活躍ぶり

 退廃性、耽美さ、ゴシック感などそれぞれ独自の世界観でロックシーンを彩り、1990年代に一世を風靡したミュージシャンたち。2023年の年末、そして2024年の年始はその活躍が特に目立ったように感じる。

 12月31日には『第74回NHK紅白歌合戦』で、YOSHIKI(X JAPAN / THE LAST ROCKSTARS)のパフォーマンスが感動を呼んだ。まずYOSHIKIは一人で「ENDLESS RAIN」(1989年)をピアノで弾き語り。続いてYOSHIKIがドラムをつとめ、HYDE(L'Arc-en-Ciel / VAMPS / THE LAST ROCKSTARS)、PATA(X JAPAN)、難波章浩(Hi-STANDARD)、清春、松岡充(SOPHIA)、明希(シド)、海(vistlip)、KAMIJO(Versailles)、GEORGE(LADIESROOM)、ナカヤマアキラ(Plastic Tree)、HIROTO(アリス九號.)とともに「Rusty Nail」(1994年)を演奏した。

 
 
 
 
 
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 HYDE、清春、松岡、難波のボーカルリレーは、彼らの活躍をリアルタイムで目撃してきた音楽ファンにとって夢のような共演に。個人的には、YOSHIKIとともにX JAPANをずっと支えてきたPATAがいつものように控えめに職人的なギタープレイをしていた姿に、「やっぱりPATAだな」と嬉しい気持ちになった。

 なによりパフォーマンス前から、YOSHIKIの感情がずっと大きく揺れていたところにグッとくるものがあった。2023年10月に亡くなったX JAPANのベース・HEATH、さらにhide(Gt/1998年逝去)、TAIJI(Ba/2011年逝去)についてもコメントしたが、YOSHIKIは声を出すのがやっとの状態。たしかに自身のX(旧Twitter)でも、直近のハードスケジュールと心労が重なっている様子をうかがわせていた。そのためか、かなり憔悴しきっているように感じた。

 しかしひとたびステージに立てばがらりと豹変。盟友たちも力強い演奏で彼を支えた。全員がYOSHIKIのために、X JAPANのためにステージに立っていた。そんななか、YOSHIKI自身もテクニックではなく気持ちを前面に押し出すパフォーマンスを披露。「Rusty Nail」の演奏が終わって、フッと心が軽くなったのか、目元でピースサインを決める姿がなんともいえないくらいチャーミングだった。

GACKT、『格付け』でチャーハン2粒から正解を導く“格の違い”発揮

 年が明けて1月7日は、なんといってもバラエティ番組『芸能人格付けチェック!2024お正月スペシャル』(テレビ朝日系)に出演したGACKTである。番組開始時点で個人連勝記録が「71」だったGACKTは、この放送回でも驚異的な審美眼を発揮。

 なかでも3品のチャーハンのなかから、ミシュランガイドで2年連続1つ星を獲得した東京・赤坂「メゾン・ド・ユーロン」の料理長・阿部淳一シェフが作ったものを当てる問題。ほかの2品は町中華の料理人、そしてダウンタウンの浜田雅功が作ったチャーハンだったが、正解である「A」を選ぶ出演者は現れず、大半が“浜田チャーハン”のBをチョイス。「Aはない」と断言する出演者も続出した。

 ところがGACKTはやはり別格だった。普段から米を食べないようにしているGACKTは、チャーハンを口にすることにも抵抗感を示し、それぞれ1、2粒味わっただけで解答。それにも関わらず、たった一人だけ「A」を選んだ(ちなみにこの回でチームを組んだDAIGOも「B」の“浜田チャーハン”を正解だと解答)。GACKTはその1粒、2粒から米の水分量などを読み取り、Aの質の良さを分析。それでもやはり、1、2粒食べただけでは自信がなかったようで、正解を待つ間、不安な表情をずっと浮かべていた。そして正解を告げられると、DAIGOと抱き合うなど珍しく喜びを爆発させた。

 ちなみにその後の、日本センチュリー交響楽団のプロソプラノと関西学院大学交響楽団のアマソプラノの演奏を聴き分けるところでもさらりと正解を導き出した。最終的に個人連勝記録を「76」まで伸ばし、GACKTのすごさをあらためて実感する回となった。

 

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