超特急、予想外の連続で8号車を魅了 ソロコーナーでも沸かせたぴあアリーナMM公演

 MCを経てタクヤのソロ。挑発的な表情を浮かべながらステージを端から端まで独占し、しなやかで可動域の広いダンスで「Lesson II」の神秘的な世界へと連れて行った。すると余韻に浸る間もなくハルの元気な声が響き渡り、暗転したステージは一気にオレンジに染まる。8号車に自分の名前を呼ぶよう促し満足げに笑ったかと思えば極上の愛嬌を披露して一人残さず虜にする姿からは、彼のその場を乗っ取り、巻き込み、観客から愛される力がこれでもかというほどに感じられた。

 続くは「バッタマン」「My Buddy」。カラフルな衣装にカラフルな照明、そして揃って動くカラフルなペンライト。メンバーからも8号車からも笑顔が溢れ、ライブでしか感じられない高揚感と幸福感で心が満たされるようだ。そして最後のソロはリョウガ。スタイリッシュなダンスが始まるのかと思いきや彼のユーモアで何発もの笑いを起こして「Believe×Believe」「超えてアバンチュール」へと繋げ、会場のボルテージは最高潮に上がった。

 本編最後の「SURVIVOR」では〈今は何もかもを忘れて/僕らだけ見て〉と歌い踊る彼らのラストスパートに不可抗力のように釘付けになる。彼らの12年間にわたる信念や、現在の覚悟がひしひしと伝わる力強い振り付けに圧倒される一曲だった。その後のアンコールでは「Call My Name」で客席から登場したり、YouTubeでコール動画がアップされている新曲「Rail to Dream~唯一無二番線出発進行です~」を披露したりと8号車とのコミュニケーションを楽しんだ。最後は「Synchronism」で柔らかく繊細な感情を会場全体でシンクロさせ、噛みしめながら9人はステージを降りた。

 “Cool & Stylish”を核に置きながら新体制2年目を走り抜けた超特急。今回のライブではこれまでの数え切れない思い出を大切にしながらも、期待を良い意味で裏切り続ける彼らの意思が強く感じられた。12年連れ添った8号車も昨日乗り込んだ8号車も同じように抱き締めて振り落とさずに進んでいく超特急は、これからさらに勢いを増して進んでいくことだろう。白い空を見上げるその時まで、途中下車は厳禁だ。

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