クボタカイ、アコースティックライブ&トークでファンと交流 最新アルバムリリースイベントレポ
「僕が“こんな想いで曲を書いた”というのは、正直聴いてもらう時には(あまり考えないで)いいのかなって思っていて。それぞれの想っている相手とか、もう一度その人に心のなかで手紙を出すように聴いてほしいなと思いながら、僕は曲を作っています」――そう言葉にし、アルバムの1曲目に収録された「ピアス」へ。さらに「大事な曲です」と前置きしたうえで、ラストに「蝶つがい」を披露した。柔らかなギターの音色と熱い歌声に感情を揺さぶられるが、それはクボタが曲を“手紙”だと思っているからこそ、聴き手にこんなにも真っ直ぐに届くのだと思う。相手に届けたいという気持ちが伝わってくる、温かいパフォーマンスだった。
ミニライブのあとは、再び土井の進行のもとで質問コーナーへ。観客から事前に回収した質問のなかから、「自分の曲のなかでいちばん好きな曲は?」という問いには、『返事はいらない』のなかから「タイムリミット」と答える。「曲作りで行き詰まったらどうする?」という質問には「お風呂にお湯ためて浸かります!」など、いくつかの質問に答えていく。また、「幸せだと思う瞬間は?」という質問に対し、「新曲の反応をもらえるのは嬉しいです。『返事はいらない』って言っているけど、感想はいる。励みになります!」と、アルバム名にちなんだ回答も飛び出し、和やかなムードに包まれた。
アルバムにまつわるトークから収録曲のアコースティック演奏まで、盛りだくさんの内容で楽しませてくれた今回のリリースイベント。11月にはアルバムを携えた全国ツアーもスタートする。クボタカイが届ける数々の“手紙”たちを、これからもしっかりと受け止めたいと感じたイベントだった。