『サンバDEアミーゴ』実装曲は音楽オタクにも刺さりまくる! 新旧ダンスチューンを網羅するコアな選曲眼
8月30日、株式会社セガがNintendo Switch用ゲーム『サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル』を発売した。本作はこれまでにアーケードやドリームキャスト、Wiiなどでリリースされてきた、音楽に合わせてマラカスを振ったりポーズを決めたりするリズムアクションゲームであり、シリーズとしては約15年ぶりの新作となる。いわゆる“音ゲー”の中でも、とにかく音楽に合わせて踊ることの楽しさを重視しているのが特徴で、今作はNintendo Switch用ということもあり、実際にJoy-Con(コントローラー)をマラカスのように持って踊りながらゲームを楽しむことができる。
本稿では、そんな『サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル』の収録楽曲に注目し、そのラインナップの幅広さや魅力を紹介していきたい。ぜひ、実際に楽曲に合わせて汗だくになって踊ることをイメージしながら読んでいただけると幸いだ。
とにかく踊って楽しむ!という本作のポジティブでアクティブなゲーム性を象徴するように、収録楽曲を見渡してみると、ダンスフロアを彩ってきた名曲たちがズラリ。Maroon 5「Moves Like Jagger (feat. Christina Aguilera)」やアリアナ・グランデ「Break Free (feat. Zedd)」、レディー・ガガ「Just Dance (feat. Colby O’ Donis)」といった近年の名曲から、Culture Club「Karma Chameleon」やパンデミックの際に再注目を浴びたことでも知られるグロリア・ゲイナー「I Will Survive」(本作にはThe Eric Kupper Mix Extendedが収録)といった説明不要のクラシックまで、新旧さまざまなダンスナンバーとともにゲームを楽しむことができる。
個人的に収録楽曲を見ていて「おぉっ!」と感じたのは、いわゆる“定番曲”とは異なる、ややひねりの効いた楽曲も収録されている点だ。ディプロ&ティーシャ「Let You Go (feat. Kareen Lomax)」はまさにここ数年で大きな盛り上がりを見せるUKのダンスシーンの“今”を示す名曲であり、今年最大のヒット曲(「Flowers」)でも知られるマイリー・サイラスの「Plastic Hearts」、今や世界的なポップアイコンとなったリナ・サワヤマの「XS」といった、現代を代表する女性アーティストの楽曲が収録されているのも嬉しいところだ。これらの楽曲が音楽ゲームに起用されているのは珍しい(少なくとも筆者は見たことがない)が、心から「今、この曲で踊りたかった!!」と断言できる選曲であり、2023年に発売される音楽ゲームとして理想的だとすら思えてしまう。
また、オリジナルの『サンバDEアミーゴ』では、マラカスをフィーチャーしたゲーム性に合わせてリッキー・マーティン「Livin' la Vida Loca」やロス・デル・リオ「恋のマカレナ」といったラテン音楽の名曲の数々が起用されていたが、こういった選曲についても本作にはしっかりと受け継がれている。まずは何といってもキューバにルーツを持つ世界的ポップアーティストのピットブル。彼は本作のフィーチャーアーティストとしても起用されており、大ヒット曲「Celebrate」に加えて、無料アップデートによってサンバ色満載の新曲「Let’s Take a Shot ft. Vikina」、T-ペインとショーン・ポールが参加したダンスホールナンバー「Shake Senora」も収録されている。