SixTONESの楽曲、なぜジャニーズJr.のライブで定番に? 2つのポイントから考察
まず1つはSixTONESの楽曲の幅広さだ。例えば、Aぇ! groupと少年忍者の公演で使用された「WHIP THAT」は、クラブミュージックのような1曲。
YouTubeでも公開されている2022年のコンサートツアー『Feel da CITY』でのパフォーマンス映像を見ると、グリーンのレーザーライトが縦横無尽に会場を照らし、体を曲に委ねるようにノっている6人の姿が目立つ。映像に映っているファンも思い思いのノリ方で曲に合わせてペンライトを振ったり、頭を揺らしたりしており、歓声なしのライブだったことを忘れさせる盛り上がりだ。
お決まりの振り付けがあるのも良いが、自由にノれる曲がセットリスト入りするのは、長年のファンだけでなくこれからが気になるからと会場に足を運んだ人もいる中で、一体感を出すのにうってつけ。だからこそ、セットリスト入りを果たしたのではないかと想像させる。
一方、少年忍者のサマステにてセットリスト入りした「Good Times」は6人の歌声が心地よく重なるゴスペルのような楽曲だ。先述した「WHIP THAT」と比べると、非常に爽やかな印象。すべてがうまくいくような気分にさせてくれるポジティブなリリックも心地が良い。
この2曲からは、いい意味で同じアーティストが歌ったとは思えないほどの振り幅を感じさせる。
つまり「SixTONESの曲だから」選んだというよりは、自分たちの見せたいステージを表現できる曲が、SixTONESの楽曲にあった。そのように感じたジャニーズJr.のグループが複数いるということなのではないだろうか。アーティストとして「らしさ」を多面的に表現しているSixTONESならではの強みゆえと言えるだろう。
もう1つの理由は、比較的パートが均等に分かれているからだと考察する。グループによっては、ボーカル、ダンス、ラップと役割が明確に分かれていることもあるが、SixTONESの場合はシームレスに分担されている。そのため、歌割りの多少や、どのメンバーから歌う流れで構成されているかは、楽曲によって異なる。ゆえに、グループとして、はたまた個人としての知名度や強みを伸ばしたいジャニーズJr.たちが、それぞれの良さを満遍なく見せることができるのではないだろうか。
ちなみに7 MEN 侍のサマパラ、および『わっしょいCAMP!』で採用された「JAPONICA STYLE」からは別の気概も感じられる。同曲はSixTONES本人たちがジャニーズJr.だったころのオリジナル曲。当時のジャニーズJr.としてはかなり異例の、MVが制作された楽曲だ。そんなジャニーズJr.にとって夢のような出来事を、キャリアを重ねた後で掴んだSixTONES。そのパワーを受け取れるゲン担ぎ的な1曲のようにも思えるのだ。
もちろん、SixTONESに限らずさまざまなグループの楽曲が後輩たちに受け継がれている。だからこそ「この曲をなぜこのグループが歌うのだろう」と予想しながら観ても楽しいはず。8月19日、20日開催の『わっしょいCAMP!』東京公演でもぜひチャレンジしてみてほしい。
SixTONES 京本大我&松村北斗、田中樹&髙地優吾、ジェシー&森本慎太郎……「CREAK」MVに映し出されたペアでの見せ場
SixTONESの「CREAK」のMVが公開された。パフォーマンスを存分に楽しめる仕上がりとなっている本作の中から、3組のペアの…
SixTONES、相次ぐ舞台出演の裏にメンバーの支え合い スクラムを組んで挑戦していく姿
SixTONESのジェシーが主演を務めるブロードウェイミュージカル『ビートルジュース』がいよいよ8月4日から開幕した。東京・新橋…