水曜日のカンパネラ、詩羽加入から約1年半で日本武道館へ 猛烈な勢いと主義主張を感じさせたワンマンを振り返る

 脚立上で「鍋奉行」「ティンカーベル」を歌い終えると、続いて通常ステージに戻り「織姫」を披露。舞台には大きな櫓が登場し、大歓声が湧き起こる。そこから「アラジン」「卑弥呼」「金剛力士像」「一休さん」と間髪入れずに繰り出し、会場の熱気はさらに上昇。途中ダンサーも登場し、ステージはより一層の盛り上がりを見せた。

 歌い終えるとおもむろにコカ・コーラの500mlボトルを持つ詩羽。水曜日のカンパネラは今夏のコカ・コーラのCM『Coke STUDIO マーメイド』篇に新曲「マーメイド」が起用されている。「決して宣伝ではございません」と強調しながらも、ボトルを持って何度もポーズをとって笑いを誘ってみせた。

 次に、観客の中から詩羽が指名した観客4人をステージに上げて、5人でパフォーマンスした。歌ったのは「一寸法師」。5人で自由に歌い踊れば、それに呼応するようにオーディエンスも体を動かす。会場にはこの日一番の一体感が生まれていた。その後は「マーメイド」、ウォーターボールに入って客席へと飛び込んだ「桃太郎」をと続けて会場のボルテージは最高潮に。

 歌唱後、会場の興奮冷めやらぬ中、詩羽は神妙に「最近いいニュースばかりじゃないなって」と語り始めた。そして昨今のSNS上で広がるヘイトについて、「10倍のラブをあげたらヘイトが霞むと思う」と詩羽なりの意見を提案する。オーディエンスは静かに聴き入っていた。最後は「みなさんが愛を持って過ごしてくれたらと思う」と言うと、観客から拍手喝采が起きた。いよいよライブは終盤へ。

 ラストスパートは「七福神」「エジソン」「招き猫」と続けた。「エジソン」では会場全体で大合唱が起き、ツアー最終日を華々しく飾った。来年に日本武道館でワンマンライブを開催することも発表され、客席からはどよめきにも似た歓声が起きた。新体制となり2年が経った水曜日のカンパネラ。ツアーは大成功のうちに終わり、そして武道館公演も決まった。その勢いはとどまることを知らない。

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