SARUKANI、ビートボックスの面白さを観客と共有 ソロやタッグ、DJからフリースタイルまで詰め込んだ2nd JAPAN TOUR

 仕切り直しに披露したのは「HA-NI-HO-HE-TO-I-RO」だった。『GBB』予選1位通過を決めた本楽曲で、再び4人がひとつのビートを刻む。続く『GBB』本選を想定した公開リハーサルコーナーでは、擬音を駆使しながら以心伝心でアレンジを考える姿が印象的。確かに海外勢はフィジカルが強く、1発1発の音圧に力があるが、SARUKANIには彼らと異なるアンサンブル能力があるのでは、と感じる瞬間でもあった。

 この日は多様なコンテンツが用意され、飽きることがない。ここからはSO-SO、Kohey、KAJIがDJとして、さらにRUSYはループステーションを用いて、それぞれパフォーマンス。グループの時とはまた違い、一人ひとりの異なる音楽性を味わえる。

 本編のセットリストは残り2曲。「HUMANBORG」は速いBPMの上でタオルを回しながらアッパーに演じ、KAJIの煽りにフロアから合唱が。とどめは「ULTRA POWER VIP」。一番盛り上がる終盤のパートで退場していくのがクールだ。

 観客からのアンコールに応じたSARUKANIは、Hissを含めた5人でフリースタイルセッションをしながら再登場。とても10分の打ち合わせで展開したとは思えない、いい雰囲気のグルーヴを出しながら、最後は5人が4小節ずつ各々のフィーリングでソロを交換して幕切れ。最後は「1!2!3!4!」で締めた。

 この東京公演は、ヒューマンビートボックスのスキルとシーンの醸成、そして新世代によるネクストステージを感じさせる内容だったといえる。さらなるパフォーマンスと音楽性の進化はもちろん、10月の『GBB』ではバトラーとしての世界一獲得に期待したい。

■セットリスト
1.The Weapon of Beatbox
2.SARUKANI WARS IROHANIHOHETO Mix
3.RICEBALL ROLLING
4.SIREN FIGHT
5.SCORPION(KAJI)
6.Chops & Roll(HUSKEY=Kohey、RUSY)
7.BASS MAN Ⅱ(WILDCARD GUYS=SO-SO、KAJI)
8.BEATBOX JANKEN
9.ゲストパフォーマンス(Hiss)
10.HA-NI-HO-HE-TO-I-RO
11.Road to GBB
12.Kohey Solo
13.DJ
14.DJ
15.DJ
16.DJ
17.DJ
18.Underratend(RUSY)
19.AKVMA(RUSY)
20.HUMANBORG
21.ULTRA POWER VIP
22.フリースタイル with Hiss
23.1!2!3!4!

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