五条院凌は生ライブの“おバイブス”が魅力 早見優が驚いた、ファン層の幅広さとピアノのポテンシャル

五条院凌×早見優の“おバイブス”

 TikTokやYouTubeを通じて人気を得てきたピアニスト・五条院凌。その優美かつ壮大な演奏やアレンジは多くの人の心を掴んでおり、7月29日からは『So Fabulous Summer Concert 2023』、9月26日からは『So Fabulous Autumn Concert 2023』をスタートする。また、現在Twitterでは9月末リリースを目指し、“お昭和歌謡曲おカバーおアルバム”収録曲のリクエストを募集中。そこで今回、自ら『SO FABULOUS 〜Spring Concert 2023〜』に足を運ぶほど五条院の演奏に魅了され、「夏色のナンシー」など昭和歌謡の名曲を持つ早見優との対談が実現した。番組での共演をきっかけに交流を深めた二人だが、じっくり話すのはこれが初めてだったという。五条院のライブパフォーマンスの魅力から、昭和歌謡の面白さまで深く語り合ってもらった。(編集部)【記事最後にプレゼント情報あり】

五条院凌のライブを通じて再認識したピアノのポテンシャル

──お二人の交流はどのように始まったのでしょうか。

早見優:今年3月に放映された『名曲!ジェネチェンFES』(フジテレビ系)という特番が、いわゆる「ベテラン」と呼ばれる世代の芸能人が若いアーティストの楽曲を歌うというテーマだったんですけど、私はKing Gnuさんの「カメレオン」を課題として与えられたんです。それが五条院さんとのコラボレーションだって、割と日が近くなってきた頃に教えてもらったんですよね。「五条院さん? あ、あのピアノの可愛い人だ!」って(笑)。でも実際にお会いしたらどんな人だろうか、と当日までずっとドキドキしていました。事前にピアノの伴奏を送ってくださったんですよね。

五条院凌:はい。わたくしなりにアレンジしたものを送らせていただきました。

早見:それがものすごく良かったんですよ。しかもお会いしたら、なんていうか……パズルのピースがパチっとハマったみたいに、「おバイブス」がしっくりきた!

五条院:はい。「おシンクロ」いたしました。

早見:King Gnuさんの「カメレオン」って、イントロがなくていきなりサビから始まるのですが、「これ、タイミングとかピッチとかどうしよう……」と戸惑っていたら、「何か軽くイントロをつけましょうか?」と提案してくださり、あっという間に美しいイントロを考えてくださったんです。おかげで本番もリハーサルも、心地よく歌わせてもらいました。

五条院:わたくしはもちろん、お優さまのことは幼い頃から認識しておりました。幼少期の頃は、年に一度はおハワイの方へ戯れに行っていたんです。それもあって、南国が昔から大好き。そういう繋がりもありましたね。

 初めてお会いしたのは番組のおリハーサルだったのですが、スタジオに入ってこられた瞬間に爽やかなお風が吹いたというか。これからお優さまと、どんな音楽を奏でることができるんだろう? と胸が高鳴りました。実際に音を出すまで、言葉を交わすことは少なかったのですが、わたくしのピアノにお優さまのお歌が入ってきた途端、まるで引力のように引き寄せられる魅力をものすごく強く感じました。

早見:音が鳴り出した瞬間、二人の心がピタッと寄り添って、一緒に歩いているような気持ちになったんですよ。きっとね、五条院さんってものすごく気配りのある、本当に優しい方なのだと思います。私の歌もすごくよく聴いてくれていますし。

五条院:本番では、収録していることすら忘れてお優さまとの音の世界に吸い込まれ、包まれるくらい没頭していました。本当にあっという間で、「もう終わっちゃうのね……」と、曲の後半では寂しい気持ちにもなっていましたね。

早見:確かにあっという間だったんですけど、歌っている間は不思議とピアノの一音一音がしっかり聞こえるというか、一瞬スローモーションになったような感覚もあった。なんだかとっても不思議な時間でした。

──早見さんは、五条院さんのライブにも行かれたのですよね?

早見: 5月7日にめぐろパーシモンホールで五条院さんのライブを初めて拝見しました。雨の日だったのですが、本当にたくさんの方が駆けつけていましたね。驚いたのがファン層の幅広さ。私くらいの年齢の方や、もう少しご年配の方もいるかと思えば、小さなお子さんもたくさんいました。きっとピアノを習っているのでしょうね。休憩中も、小さいお子さんが「五条院さん、すごいね!」と親御さんに話しかけている様子をたくさん見ました。私も娘が2人いて、ピアノを習わせているときにいろいろなコンサートへ連れて行ったんですけど、五条院さんのコンサートは何ていうんだろう……いろんなジャンルの楽曲を演奏されるから、ピアノという楽器のポテンシャルの高さを再認識させてもらえるんです。きっとピアノを習っているお子さんたちは、五条院さんを見たら楽しくて仕方ないだろうなと。

五条院:誠に嬉しいお言葉、光栄でございます。今おっしゃってくださったように、お優さまは『So Fabulous Concert 2023』という、大ホールで初の全国ツアーのおファイナルに来てくださいました。ある意味、今のわたくしの集大成ともいえるステージでしたので、緊張感もございましたし、舞台に立つまでは結構怖くて楽屋から出るのもちょっとギリギリになるくらい、精神お統一の時間が必要でした。

 実際に始まりましたら、花火のようにあっという間に終わってしまった感覚がありましたね。いろいろな地方を巡り、皆さんと一心お同体となって感じたいろんなおバイブスが、この日、お美しい光に昇華されたような気持ちでした。「ファイナル」と銘打ってはいるけれども、これで終わりでは決してなくて。ここからまた、わたくしと皆様とのまた新たなお旅が始まるのだろうなという、希望に満ち溢れたおステージになったのではないかしらと。

早見:ライブ終演後、オーディエンスのみんなで「五条院さんポーズ」をして、それをカメラマンさんがステージの上から撮影なさるんですよ。「みなさん、お立ちください。私と同じポーズで撮影しましょう」って。でも、あんなにたくさんお客さんがいて、遠くから撮影しているのに自分の顔なんて写っているわけないよなあ、と思いながらも後でインスタを見たら、「あ、いたいた!」って(笑)。こんなにはっきり写るんだ、と思ったら嬉しくなってついついコメントも書き込んじゃいました。

 
 
 
 
 
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五条院:お優さまのおキュートなおコメントに、私のおファンの間でも密かにプチおパニックになっておりました(笑)。

山口百恵「秋桜」を涙しながら聴いた思い出

──五条院さんは、9月に歌謡曲のピアノカバーアルバムのリリースを予定しているそうですが、そもそも歌謡曲をカバーしようと思ったのはどうしてですか?

五条院:お優さまも見に来てくださった東京公演で、中森お明菜さまの「難破船」をカバーしたんです。初めて弾かせていただいたのですが、その公演直後におファンの皆様たちからの反響がものすごくて。リアルタイムで聴かれていた世代のおギャルさまたちだと思うのですが、「『難破船』を聴いて思わず泣いてしまいました」というお声をたくさんいただいたんです。

早見:五条院さんの演奏する「難破船」、すごく良かったです。あの曲はメロディや歌詞、歌そのものが悲しい雰囲気じゃないですか。それでいて包み込むような優しさがある。それを五条院さんがピアノ1台で見事に表現されていて。終わったあとになんとも言えない余韻が残りました。きっとみなさん、この3年間をとても大変な思いで過ごしてこられたと思うのですが、それをそっと癒してくれるような不思議な力があったんですよね。

難破船【中森お明菜様】 Nanpasen / AKINA NAKAMORI (PIANO ver.)

五条院:嬉しいです。わたくし自身、学生時代からお昭和歌謡をたくさん聴いて育っていたので、割と身近だったということもあって今回「難破船」を取り上げてみたのですが、これは五条院凌にとっての新たなテーマといいますか。昭和歌謡をわたくしなりにカバーをすることで、時代を越え、何か新しいお風を吹かせることもできるのではないかと思いました。それで次はカバーアルバムに挑戦してみよう、と。今ちょうど楽曲を選んでいる最中で、昨日もずっと弾きながら悩んでいたのですが、山口お百恵さまの「秋桜」はぜひとも入れようと思っていて。

早見:「秋桜」、いい曲よね。私も百恵さんの大ファン。レコードもたくさん持っていました。百恵さんが引退された2年後に私がデビューしたので、残念ながらご一緒したことはないんですけど。今、当時の映像などを見ても、「え、このとき20歳だったの?」とびっくりするくらい大人っぽいんですよね。表現力も本当に豊かで。「私も、大人になったらこういう女性になりたい」と思っていたけど、まだ全然到達できていないなって思います(笑)。五条院さんは、「秋桜」に何か思い入れがあるの?

五条院:この曲は、音楽高校へ行くため親元を離れたときに聴いていました。旅立つ日、実は電車に乗り込む直前に母と喧嘩別れをしてしまったんです。そのあと母がよく歌っていた「秋桜」を聴いて、「母はこういう気持ちだったのかしら」と。そのときの母の表情や言葉が蘇ってきて。「これからは一人で戦わなくては」と涙しながら聴いたことを思い出しました、……ごめんなさい、ちょっとお涙が(と言って、声を詰まらせる)。

早見:うんうん、わかる。

五条院:そういう意味で「秋桜」は、「新たな音楽人生を頑張って」と、背中を優しく押されたような楽曲でもあります。あと、八神お純子さまの「みずいろの雨」は、元々はアップテンポの楽曲ですが、ちょっとテンポを落として、しとしとと降る雨のようなしっとりと落ち着いたアレンジで弾いてみようと思っています。皆様が窓際で雨を見ながらボーッと浸れるような雰囲気というか、「こういう『みずいろの雨』はいかがかしら?」みたいな、わたくしからの提案でもあって。今から演奏するのが楽しみでございます。

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