M!LK、メジャー1stアルバムは積み重ねてきた進化の証 さくらしめじとの絆、初の横浜アリーナ公演の意気込みまで語る
佐野勇斗、塩﨑太智、曽野舜太、山中柔太朗、吉田仁人からなる5人組ダンスボーカルグループのM!LKが、6月14日にメジャー1stアルバム『Jewel』をリリースした。「Ribbon」「奇跡が空に恋を響かせた」「HIKARI」「STARS」という既発の楽曲に加え、先行配信された今作のリード曲「topaz」を含む全11曲。ロマンチックな世界へとエスコートしてくれるようなキラキラした世界観の楽曲から、メンバー5人で手掛けた応援ソング、盟友 さくらしめじが書き下ろした楽曲など、M!LKの多彩な魅力と表情が存分に引き出された作品に仕上がっている。アルバムの制作過程や楽曲に込めた思い、そして横浜アリーナで開催されるM!LK初のアリーナワンマンライブへの意気込みなどを聞いた。(山田邦子)
「自分たちで聴いても“こうきたか!”みたいなアルバムが作れた」(佐野)
ーーアルバム完成、おめでとうございます! メジャー1stアルバムとなると、またひとつ気持ちも新たに作れたような部分もありますか。
吉田仁人(以下、吉田):そうですね。僕らメジャーデビューして1年半ぐらい経つんですが、このメジャー1stアルバムは、頑張ってこの1年半をみんなで乗り越えたからだし、今だからこの曲たちを歌えるんだろうなっていうのをすごく感じています。自分たちが今発信できる最大のパワーを込めたし、皆さんにたくさん聴いていただける素敵な作品を作れたのかなと思います。
ーー佐野さんはどうですか。
佐野勇斗(以下、佐野):僕は、メジャーって銘打ってるけど、そこまで心機一転みたいな感じでもなく。でも、曲は結構出してきたから、ひょっとしたら(方向性が)被ったりしないかなとも思っていたんですけど、自分たちで聴いても新しい「こうきたか!」みたいなアルバムが作れたというか。ライブ映えするような曲も多くて、仮音源を聴いた時からすでに楽しかったです。今回、本当に多種多様な楽曲が揃ってるから。
ーー塩﨑さんは、アルバムができたことで演出面などいろんな構想が膨らんだんじゃないですか。
塩﨑太智(以下、塩﨑):そうですね。やっぱりシングルだけだと、カップリングを合わせても3曲ぐらいしか新曲がない中で1年に3回くらいのツアーをやってきて、やっぱり被ってしまうところも増えてきたなっていうところでのアルバムですからね。このアルバムを出して、次は横浜アリーナ(『M!LK 1st ARENA “HAPPY! HAPPY! HAPPY!”』)。また全然違うM!LKの姿を見せられるんじゃないかなっていう期待でいっぱいです。
ーー確かに、ライブへの期待感がめちゃくちゃ高まるアルバムになってますよね。
曽野舜太(以下、曽野):はい。新しい曲が純粋に7曲増えたっていうことでライブの幅も広がるだろうなっていうのもありますし、ライブで声を出すのも解禁になったので、10月の横浜アリーナは楽しみでしかないですよね。M!LKにとっても最大キャパシティでのライブになるので、このアルバムの曲も含めて横浜アリーナでみんなに声出してもらえるって考えると、もう本当に楽しいだろうなって。10月が待ち遠しいです。
ーー個性の際立つ楽曲ばかりですが、レコーディングはいかがでしたか?
山中柔太朗(以下、山中):とにかくいろんなタイプの楽曲があったので、レコーディングも楽しかったですね。メンバーそれぞれ、好きなテイストの楽曲もあったと思うし。
「“僕らに任せな!”ぐらいの頼れる心強さがある」(吉田)
ーー今回、初回限定盤BのDisc-2でメジャーデビュー前の楽曲を2023年バージョンで歌い直したものを聴くことができますが、M!LKのこれまでをおさらいできると同時に、こうやってM!LKは成長してきたんだなという軌跡を感じることもできました。
吉田:曲のテイストもそうだし、歌詞もどんどん変化して大人になってきたというか。コーヒー、飲めるようになったし……みたいな(笑)。そんなこと言い始めたらキリがないんですけど、これはこれでM!LKの歴史であって、これがあって今「topaz」をはじめとする大人っぽい新曲とか、いろんな雰囲気の歌を歌えるようになったっていう。ここまで歩んできた道があるからこそだなって思うので、やっぱりどれも愛していきたいんですよね。大人になってるというか、大人になろうとしてる僕らが常に曲ごとにいると思うんですよ。それこそ「ERA」もそうだし、ツアーで「Winding Road」とかもやっていて思うけど、そういう僕らがいたから「topaz」って曲を歌えるようになったんだよなって。それってやっぱり嬉しいことだなって思う。「Ribbon」から始まった王子様風の曲、いろいろ歌ってきたんですけど、今回のリード曲でもある「topaz」はひとつ成長の証というか、「僕らに任せな!」ぐらいの頼れる心強さがあると思うんですよね。僕ら自身もそういう変化をこのアルバムから感じられたので、成長でもあったんだなって思いましたね。
ーーたとえば「labyrinth」や「Break it down」のような楽曲も、言ってみればこれまでのM!LKにはなかった表情のような気がしました。
佐野:でも僕は、今までなかったというよりBLACK M!LKっぽい曲だなと思ったんですよね。それを今回、こっち(M!LK)に持ってきたんだって。
吉田:BLACK M!LKは僕らじゃないんでわからないですけど(笑)。
佐野:まぁ、僕らなんですけど(笑)。難しいですよね。M!LKが、ちょっとBLACK M!LKみたいな感じでやってるみたいな?
塩﨑:いやいやいや、そこはM!LKの新しい一面としての方がいいんじゃない(笑)。
ーーちゃんと振り幅になってますよね。
吉田:幅が広がりましたよね。そう考えると、「labyrinth」とかはちょっと毛色が違うと思う。BLACK M!LKって全体的に照明とかも赤ってイメージだけど、これは紫とかちょっと妖艶な感じがするから、本当に未開拓なのかなと思うけど。
佐野:「Break it down」は、BLACK M!LKじゃない?
吉田:「HYBRID」とかの感じね。
佐野:そうそう。そんな雰囲気でもあるよね。
ーーどの曲もそうですが、特にその2曲はライブでどんな風に表現されるかも楽しみです。「labyrinth」の歌詞に〈こんな僕はどこにいたんだ〉とありますが、まさにそんなM!LKを感じられるパフォーマンスになるのかなと。
吉田:あぁ、なるほど! 「こんなM!LK、どこにいたの?」みたいな。
山中:確かに。