男女合同事務所の難しさ 『日プ3』発LAPONE所属ガールズグループの成功が日本のアイドル文化を大きく変える?
一方で、日本と同様にアイドル文化が根づく韓国では、BTSやLE SSERAFIMを抱えるHYBE(正確にはHYBEの傘下に各レーベルが子会社として参画し、マルチレーベル体制をとっている)、Stray KidsやTWICEが所属するJYPエンターテインメントなど、男性グループも女性グループも同じ事務所に所属し、各グループがそれぞれ活躍していることが一般的である。その背景にはファンがグループやメンバーに求めるものが日本とはやや異なっているというのもあるが、事務所の成り立ちなども関係しているだろう。
韓国では、アイドル黎明期から芸能事務所が男女両方のアーティストをプロデュースすることが普通だった。例えば、NCTやaespaらが所属するSMエンターテインメントは、1996年に事務所初の男性アイドルグループ・H.O.T.を手がけた後、翌年には女性3人組グループ・S.E.S.、翌々年には男性6人グループ・神話をプロデュース。BLACKPINKなどが所属するYGエンターテインメントも、1996年に男性アイドル・KEEP SIXをプロデュースした後、複数組の男性アーティストを手がけつつ、2000年代に2NE1などの女性グループで成功している。JYPエンターテインメントも、事務所を立ち上げて比較的初期の頃から男性アーティストと女性アーティストの両方を輩出しており、韓国においては、ファンとしても男性グループと女性グループが同じ事務所に所属していることに対して特に違和感は覚えないのかもしれない。
今後、サバイバルオーディション『PRODUCE 101 JAPAN SEASON3』が開催され、JO1やINIらが所属するLAPONEエンタテインメントから初のガールズグループが誕生することになる。その中で先に触れたような韓国の成功例を取り入れたり、参考にする部分もあるだろう。現在ボーイズグループのみが所属しているLAPONEエンタテインメントによる初のガールズグループが、日本のアイドル文化に大きな変化をもたらす可能性もありそうだ。
※1、2:https://realsound.jp/2021/10/post-888067.html
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