PSYCHIC FEVER、タイでの経験&7人の音楽愛を活かした挑戦的な試み 初の単独ツアーへの意気込みも明かす

PSYCHIC FEVER、挑戦的な試み

自分らしさやルーツと向き合った歌&ダンス

――続いて、2曲目の「Highlights」(Words:ELIONE/Music:JIGG, fiction.)。この曲は珍しい組み合わせで歌唱されているそうですね。

JIMMY:「Highlights」は僕とWEESAと廉という、ラッパー曲でも、ボーカル曲でもない、別角度の3人でトライさせていただきました。僕がサビのボーカルラインを担当させていただいているのも新しい試みですし、『PSYCHIC FILE  I』にふさわしい実験的な1曲になっていますね。サウンド的にも、ジャージービートという最近流行っているビートに挑戦していて、その中で自分たちなりに“人生の中で一番最高な瞬間=ハイライト”を表現しています。

――冒頭のJIMMYさんのパートからグッと惹き込まれますが、ここにはどんな狙いが?

JIMMY:この曲はイントロがないタイプの曲構成になっていて、こういった構成は、YOASOBIさんとか、最近流行っているアーティストさんの中でよく使われているんですけど、意外とPSYCHIC FEVERでは今までやったことがなかったんですよね。それを初めて取り入れたのも1つの挑戦で。自分たちの声発信で、曲を聴いた0.01秒で聴き手の心をロックできる曲ができたと感じています。

――選曲や作詞に関して、3人の意見が反映された部分や、この3人ならではの要素が詰め込まれている部分はありますか?

JIMMY:ジャージークラブの楽曲をやりたいというのは、僕らの中でも以前から考えていたことですね。

WEESA:そもそもジャージークラブは、5つ打ちのキックドラムパターンや、ベッドが軋むようなキコキコ音が特徴的なベースミュージックのことを指すんですけど。例えば、2010年代にブレイクしたLMFAOの「Shots feat. Lil Jon」とか、最近だとTikTokでもこのグルーヴを取り入れたサウンドがたびたび話題になっているんです。それを僕らもよく耳にしていたので、馴染みがあって。今回歌うことができて嬉しかったです。

渡邉:歌詞も、まさに僕らのハイライトを散りばめた内容になっていて。例えば〈Le Laboの匂い〉というパートの“Le Labo”は、僕やWEESA、作詞をしてくださったELIONEさんが実際に愛用している香水のブランドなんですよ。そういった具体的なワードがたくさん入っているので、よりリアルタイムの僕らを感じてもらえると思います。

――3人だとソロパートが長くなるから、レコーディングもいつも以上に自分らしさを追究できたんでしょうね。

WEESA:そうですね。今回、僕はヴァース1を丸ごと1人で歌わせていただいたんですが、普段よりも歌う部分が長いので、その中で見せる展開やキャラクターをすごく意識していました。僕のパートに〈紫のネオンライト〉という歌詞があるんですけど、その前と後では声の表現を変えて歌っていて。その一言を合図に、歌声の雰囲気がガラッと切り替わりますし、レコーディングでもいろんな表現を試しながら何度も歌ったところなので、そこはぜひ注目していただきたいです。

――廉さんは、曲によってラップとボーカルを使い分けるマルチプレイヤーですが、この曲ではラップ担当なんですね。

渡邉:今回はラップパートを担当させていただいて、〈とっくに過ぎた0時/GlassにはHennessy〉っていう、イケイケな歌詞を歌っています。言ってしまえば、遊び人みたいな歌詞なんですけど(笑)、そうやって遊んでる瞬間も若さの象徴というか。「今この瞬間がハイライトなんだ!」って言っているところなので、レコーディングの時もノリ良く歌わせていただきました。

剣、渡邉廉、半田龍臣

――廉さんって、イケイケな歌詞を任されることが多くないですか? 第三弾プレデビューシングルの「Tokyo Spiral」でも〈俺ら調子良い〉って言っていますし。

剣:普段もイケイケだからじゃないの~?

渡邉:曲に合わせてキャラや歌い方を変えているので、曲だけを聴いたらそう思われているかもしれないですけど、普段はそんなことないです(笑)! ……よね? (困った顔で中西に助けを求める渡邉)

中西:そうだね。至って真面目な良い子です(笑)。

JIMMY:PSYCHIC FEVERの曲って、そういう余裕のある歌い方を求められることが結構あるんですよね。特に「Highlights」はパーティ感の強い楽曲なので、僕も良い意味で“チャラいPSYCHIC FEVER”にしようと思って(笑)。あまりかしこまらずに歌いました。WEESAのパートと違い、僕のパートは全てが繋がっているような印象があったので、頭からツルッと録って。良いテイクが出るまで、それを何度も繰り返すっていうレコーディングでしたね。その結果、声にライブ感が出たり、オートチューンならではのちょっとラフな感じが乗っかったんじゃないかなと思います。

――完成した音源を聴いて、椋雅さんはどんな印象を受けましたか?

中西:ジャージービートの楽曲は最近のEXILE TRIBEにはないので、それを今PSYCHIC FEVERがやることに、僕はすごく意味を感じますね。この曲を作ってくださったJIGGさんは、Awichさんやちゃんみなさん、僕らともコラボレーションしてくださったJP THE WAVYさんなどの楽曲を手掛けている方なので、曲調としてはヒップホップなんです。でも、僕らの歌が乗ることでポップスとしての良さもしっかり伝わりますし、聴きやすいので、幅広い方に聴いてもらえたらいいなと思います。

――歌うのは3人ですけど、パフォーマンスはどのように?

小波津:(取材時には)そのあたりはまだ確定していないんですけど……。

剣:とりあえず、イケイケな僕らをお届けできるんじゃないかなと!

半田:あと、廉くんやWEESAはマイケル・ジャクソンに憧れてダンスを始めているんですが、ELIONEさんがそれを汲み取って、「Highlights」の歌詞にマイケルオマージュの〈Beat it〉を入れてくださったので、ダンスにもその要素を取り入れられたらいいなって思っていますね。

WEESA:ちなみに、リード曲の「BAKU BAKU」に出てくる〈Face in the mirror〉は、マイケル・ジャクソンの「Man in the Mirror」のオマージュ。3曲目の「アシンメトリー」に出てくる〈Baby! Baby! Please gimme one more chance〉も、The Jackson 5の「I Want You Back」のオマージュなんですよ。

――本当だ! こんなにオマージュしてるのに、気づかなかった(笑)。

小波津:3曲とも、デビュー当時からPSYCHIC FEVERの楽曲を作ってくださっているELIONEさんの作詞なので、僕らにすごく寄り添った歌詞になっているんです。

WEESA:そういう繋がりもあって、歌だけでなく、ダンスでもメンバーのルーツを表現できたらと思っているので、そちらも楽しみにしていてください。

PSYCHIC FEVER - 'BAKU BAKU' Official Music Video

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