かやゆー(ヤングスキニー)×れん、『RADAR: Early Noise』から受ける刺激 “自分らしさ”を貫く大切さも語り合う
かやゆーとれん、歌詞を書く上での各々のこだわり
――お二人がそれぞれ活動する上で心がけていることや大事にしてることはありますか。
かやゆー:僕はいい意味でそこまで深く考えていないです。もちろんお金を払ってライブに来てくれるお客さんに対して楽しんでもらいたいという思いはありますけど、大前提としてただ音楽が好きでやっているだけで。曲作りの面でもそうですけど、誰かのために歌っているとは思ったことがなくて、ただ自分が好きな音楽をやって、それに共感してくれる人がいるっていうだけなんです。何も考えずにただ好きなことをやっているという感覚で音楽をやっていますね。
――れんさんが歌詞を書く際のこだわりはどんなところにありますか。
れん:恋愛の曲を書く時は、どちらかというと相手側、女性目線で書くことが多いです。「なんでわかってくれないの」「わかってくれて当たり前でしょ」っていう部分を言葉にしていく。共感性をすごく大事にしていますね。僕の曲を聴いてくれる人がある経験をした時、自分目線で自分の経験と重ねて曲が聴けるように、ある程度抽象的な歌詞にすることも心がけています。最後のピースは聴く人がはめられるように、それ以外のパーツは置いておくという方法で作ることが多いです。
――女性目線の歌詞を書くことが多くなったきっかけはあるんですか?
れん:自分のことを結構客観的に見てしまうから、他の人から見た目線を取り入れて歌詞を書くことが多くなるのかなと思いますね。それで女性目線が多くなるのかもしれないです。
――なるほど。ストリーミング再生回数でも突出している二組ですが、ストリーミングで音楽を聴くようになった時代の音楽の作り方や活動について思うところはありますか?
かやゆー:これが自分的にはコンプレックスなんですけど、曲を作ろうと思って作れなくて。日頃から歌詞を書きためたりして考えていくんじゃなくて、本当にフッと思い浮かんでそのまま1~2時間ぐらいで仕上げるタイプなんです。だから狙っては書けないし、そうやって作れたらもっと時代に沿った音楽ができるのかもしれないですけど。逆にできないのは自分らしさだと思ってますし、何も気にせずに本当にただただ作ってますね。
れん:僕も「作ろう」と思って作った曲でいいと思ったものはなくて。印象的な出来事とか、題材となる要素があった時に作った曲の方が自分的にはキャッチーに感じます。ストリーミングだからと特別に意識することもないですけど、強いて言えば先ほどもお話したように共感性が大事な時代だと思っているので、そこは一つフックにしていますね。あとは、ストリーミング時代だからこそライブに来てもらうためにも、「この声や音楽をライブで聴きたいな」と思ってもらえるような楽曲を作っていかないといけないな、とは思います。
――他にもお二人がおのおの聞いてみたかったことはありますか?
れん:ヤングスキニーに対してはやっぱり「その曲リリースするんだ?」っていう驚きがありますよね。北海道の弾き語りライブの時、僕の後がかやゆーくんだったんですよ。で、僕が女性目線の歌を歌った後に、それを押しつぶすかのような“バンドマンクズ彼氏”みたいな曲をやっていて……。
かやゆー:ははは!
れん:言っちゃ悪いんですけどね、ご本人も言ってるので……(笑)。
かやゆー:褒め言葉ですよ。
れん:その感性がすごいなって。
かやゆー:逆にそういう世間からダメだろうって言われるような曲をリリースすることで、そういう生き方をしている人たちを肯定している部分もあるのかなと思ったことはありますね。男目線のいわゆる“クズ男の歌”と言われる曲とかでも、実際に騙されている女の子たちはいるわけで、そういう人たちが「こういうヤツに騙された」っていう意味で共感することもあるのかなとも思うし。
れん:なるほど。
かやゆー:僕も聞いてみたいことがあるんですけど、れんくんがバンドをやらない理由ってあるんですか?
れん:僕、今までサッカーを熱心にやってきたので、音楽の知識がそこまでないんですよ。ギターも高2から始めたものをもとに作曲しているので。だから自分が考えたものをみんなに聴かせて納得してもらった上でリリースするとなったら、メンバーに自分が作った曲を受け入れてもらえるわけがないと思っちゃうんです。チームでサッカーをやっていたからこそ。
かやゆー:他のメンバーに受け入れてもらえないと思ってしまう?
れん:そうですね。まぁサッカーも結構自分が満足できるプレイを優先してたっていうのもあるんですけど(笑)。もちろんチームの勝利が最優先ですけどね。いい意味で自分一人で完結できたほうが自分で責任が取れるのはいいところかなと。
かやゆー:僕も最初は弾き語りで、そこからバンドを組んだんですけど、今もバンドを続けている理由は、自分以外の引き出しが増えるからなんですよね。正直サポートと僕だけでやることも、自分が曲を作っていればできると思うんです。でもルーツが違うメンバーがいて、自分じゃ絶対思い浮かばないであろうドラムやギターのフレーズを出してくれる。最初は「なんか違うんだよな」と思っても、曲になってバンドとしてやると「あ、こう来るんだ?」っていう発見があるんです。そういう積み重ねが、ヤングスキニーらしさになってきているとも思う。たまにメンバーと音楽のことで喧嘩すると「わー、めんどくせー」と思うこともありますけど、でもそれでも楽しいから続けてますね。
1年後も自分のやりたい音楽ができているように
――最後に1年後、イメージでもいいんですけど、どうなっていたいですか?
かやゆー:僕は目標を作るのがめちゃくちゃ苦手で。というのも、自分にプレッシャーをかけたくないんですよね。そうなれなかった時に後ろめたい気持ちになりたくないからずっと逃げてきてて。だから毎回言っているのは本当にアバウトですけど、ただただいつも通りの曲の作り方で、誰かのために歌うわけじゃなく、自分が歌いたい歌を歌うっていうことで。自分らしさとかヤングスキニーらしさは変えずに、ただ曲を作っていければ僕はいいかな。もちろん売れたくないわけじゃないですけど、そこの気持ちだけは捨てたくないなって思います。
れん:僕も目標を立てるのが苦手なんですよ。でもあえて言うなら音楽ができていればいいなと。あと、関わってくださる人たちと一緒に武道館には行きたいというか、通らないといけないなとは思っています。
かやゆー:ちなみになんで武道館なんですか?
れん:やっぱり音楽であのステージに立って歌っているのはカッコいいなと思うので。
かやゆー:うちのドラムと同じこと言ってる。僕はバンドを始める前は他の人のライブを観に行ったことがなかったから、どこに立ちたいとか全然なかったんですけど、でもそういう経験をしているドラムのしおんは「武道館に立ちたい」と言っていて。「なんで武道館なの?」って聞いたら、武道館に立つことが憧れだったし、そこでライブをやれたらカッコいいし、それが支えてくれてる人たちへの一番の恩返しになるって言ってましたね。今の僕には全然わからないんですけど、これからわかるようになるのかな。
RADAR: Early Noise プレイリスト
■ヤングスキニー
<リリース情報>
「ゴミ人間、俺」
※火曜ACTION!『クライムファミリー』主題歌
MV:https://youtu.be/x_bmE2dqmd8
1stフルアルバム『歌にしてしまえば、どんなことでも許されると思っていた』収録
2023月3月15日(水)リリース
配信:https://jvcmusic.lnk.to/ys_1stAL
<全国ツアー情報>
『歌にしてしまえば、どんなことでも許されると思っていたワンマンツアー』
4月1日(土)新潟・GOLDEN PIGS RED STAGE
開場17:30/開演18:00
4月5日(水)仙台・darwin
開場18:30/開演19:00
4月8日(土)札幌・BESSIE HALL
開場17:30/開演18:00
4月12日(水)大阪・UMEDA CLUB QUATTRO
開場18:00/開演19:00
4月14日(金)名古屋・NAGOYA CLUB QUATTRO
開場18:00/開演19:00
4月16日(日)山梨・KAZOO HALL
開場17:30/開演18:00
4月18日(火)香川・高松 DIME
開場18:30/開演19:00
4月20日(木)広島・SECOND CRUTCH
開場18:30/開演19:00
4月22日(土)福岡・BEAT STATION
開場17:30/開演18:00
4月27日(木)東京・LIQUIDROOM
開場18:00/開演19:00
*ALL SOLD OUT
<オフィシャルリンク>
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■れん
<リリース情報>
「変わりゆく季節」
2023年4月5日(水)配信
配信:https://big-up.style/kAs5XwAKam
Lyric Video:https://youtu.be/n6SwldctpKs
<ツアー情報>
『れん ONEMAN LIVE TOUR 2023 -20-』
6月17日(土)梅田Shangri-La
開場16:30/開演17:00
6月25日(日)Veats Shibuya
開場16:00/開演17:00
チケット申し込み:https://lit.link/renlive
<オフィシャルリンク>
公式サイト:https://www.ren0625.com
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