武元唯衣&大沼晶保が語る、櫻坂46としての2022年と三期生加入での変化 「桜月」を通じたセンター・守屋麗奈の成長も

武元唯衣&大沼晶保、櫻坂46としての1年

 櫻坂46が、 5thシングル『桜月』をリリースした。2022年後半は1stアルバム『As you know?』を経てグループ改名後初の東京ドーム公演、武道館での『2nd YEAR ANNIVERSARY ~Buddies感謝祭~』などを開催。そして2023年1月には三期生の加入が発表された。怒涛の2022年や三期生が参加する初のシングル『桜月』について、初めて直属の後輩を迎えることになる武元唯衣と大沼晶保に話を聞いた。(編集部)【記事最後にプレゼント情報あり】

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「櫻坂らしい」と言っていただける機会が増えて自信が持てるようになった

武元唯衣&大沼晶保

――櫻坂46にとっての2022年は、1月の『BACKS LIVE!!』を筆頭に、ライブの印象が強い1年だったと思います。お二人にとって2022年はどんな1年でしたか?

武元唯衣(以下、武元):まさにライブをたくさんできた1年でした。コロナ以降は無観客ライブが増えて、再び有観客が解禁されたのは2021年の途中からでした。1年通してお客さんありのライブができたのも、まず久しぶりのことだったので、“Buddies”(櫻坂46ファンの通称)という名のとおり、ファンの方との距離感や仲間感、相棒感が近づいた1年だったと本当に思っていて。時にはコロナの影響で、『W-KEYAKI FES.2022』みたいに壁にぶつかってしまうタイミングもありましたが、そこでライブ制作のスタッフさんやファンの方がいてくれる環境が当たり前じゃないんだぞと再確認しつつ、全国を回れることに感謝の気持ちを持ちながら臨めたと思うので、考え方がすごく変わった1年だったなと思います。

――その思いの表れが、昨年12月の『2nd YEAR ANNIVERSARY ~Buddies感謝祭~』でもあったのかなと。

武元:そうですね。360度全方位にファンの方がいる演出に対して、メンバーからも「ずっと憧れていた」という声が多かったんですが、ステージングとしてはすごく難しかったんです。ステージに立った時に、どこを見てもBuddiesの皆さんがいてくれるというのはうれしいですし、距離が近く感じられた一方で、ああいうライブだけじゃないイベント自体が初めての経験で、パフォーマンスで勝負してきた私たちとしては不安も大きくて。だけど、イベントが終わった頃には「来年もやりたい!」と全員が言っていたくらいで、私たちにとっても12月というタイミングにできたことで2022年をしっかり振り返ることができましたし、毎年続けていけたら私たちやBuddiesの皆さんにとってより大切なイベントになると思っています。

大沼晶保(以下、大沼):私は櫻坂46に改名以降、カッコいいだけじゃなく、「君と僕と洗濯物」みたいに可愛らしさとかいろんな面を見せられたのが最初の1年(2020〜21年)だったと思っていて。そこを経たからこそ、2022年のツアーではやっと櫻坂らしさをひとつの作品として作り上げることができたと思っています。しかも、ツアーの最後には(菅井)友香さんと共に東京ドームのステージに立てたりと、いろんな形で櫻坂らしさを伝えられた1年だったと思っています。だからこそ、2023年はこの「桜月」もそうですし、またさらに違った一面を皆さんに知ってもらいつつ、再び東京ドームにも立てるようにたくさん頑張りたいなと思っています。

――確かに昨年1年で楽曲の幅やステージの見せ方など、多様性がどんどん強まりましたよね。東京ドームであそこまでガッツリ作り込んだステージを見せつつ、その1カ月後には『Buddies感謝祭』のような肩の力を抜けた見せ方もできたわけですし。

武元唯衣

武元:ドームやツアーではライブ序盤でお客さんにペンライトを消していただく演出もありましたが、初めてライブに来た方はどう盛り上がっていいかわからなかったかもしれないですし、どうノっていいのか、ただ観ているだけが正解なのか、そういう面も含めて試行錯誤があったと思うんです。ある意味、私たちが櫻坂として2年間やってきて「ここまで完成しました」ということを、観てもらう形だったかもしれません。ただ、それを堂々と見せられたことは恩返しにもなったと思っていて、「ここまで見せられるようになったのは皆さんのおかげだから、皆さんがいてくれないと私たちはダメなんです」ということはちゃんと『Buddies感謝祭』で伝えられたんじゃないかなと。そこはメンバーみんなが理解しながら『Buddies感謝祭』と向き合っていたので、感謝の気持ちをまっすぐ伝えられたんじゃないかと思います。

――なるほど。そして、2023年は三期生の加入からスタート。続いて今回のシングル『桜月』と、新しい櫻坂を見せていこうという強い意志がビシビシ伝わってきます。

大沼:三期生とはまだ全員挨拶のタイミングの1回しか会えてないんですけど、ファンの方々と同じタイミングでVlogとかYouTubeのドキュメンタリーを観ていて。「自分も最初、こんな感じだったな」と観ていて感情移入しちゃいますし、中でも最初から「BAN」に挑戦している姿には私も勇気をもらいました。これからの活動がすごく楽しみになりました。

――いきなり「BAN」をマスターするって、かなりハードルが高そうですね。

武元:信じられないです(笑)。だって、全員がダンス経験者なわけでもないですからね。私もドキュメンタリーを観ていて、ハンバーグを作る場面で泣いちゃいましたから。

大沼:わかる(笑)。

武元:まさかここまでの合宿をしているとは知らなかったので。私たちは公開された映像を観て初めて三期生のことを知るので、これを乗り越えて今やっているんだと思うと、本当に一緒にパフォーマンスするのが楽しみです。だからこそ、ハンバーグを作っているところやスーパーに買い物に行くところで泣けてきて。みんなで一緒のものを作るという目的のもとだとわかっているんですけど、そういう場面を目にするとよりグッとくるんです。

――武元さんも大沼さんもオーディションからメンバーに昇格するまでの期間を経験しているから、余計ですよね。そんな三期生が、お二人にとって初めての直属の後輩になるわけですが。

武元:ちょっとドキドキしています。私は人見知りというか、後輩への接し方がまだわからなくて。ここまでの数年、グループの中でずっと後輩として活動してきて、しかも年齢的にも下のほうだったので、先輩との関わりのほうが長かったんです。私、三期生の石森璃花ちゃんと同い年なんですけど、初対面の時に「すみません、同い年ですか?」って話しかけてみたんです。

――なんで敬語なんですか(笑)。

武元:緊張して思わず敬語になってしまって(笑)。そうしたら「そうです、同い年です!」って返ってきたんですけど、そのあと「ああ、やったー!」と答えて終わっちゃったんです。もっといろいろ喋りたいことも聞きたいこともあるのに緊張しちゃって。先輩としてちゃんとコミュニケーションをとれるのか、それが今一番不安なことです。その点で言うと、大沼とか増本(綺良)とか……。

大沼:え、私?

武元:めちゃくちゃ得意だと思うんですよ。

大沼:えー、そうかなあ?

武元:後輩を可愛がることを、綺良ちゃんやひかりん(遠藤光莉)はすごく楽しみにしているので、どうやって距離を縮めていくのかこっそり勉強させてもらおうかなと、密かに思っているところです。

大沼:でも、三期生はみんなちょっと大人びているところがあるから、私や綺良ちゃんが楽屋でとんでもない遊びをしているのを見て引かれないか心配で(笑)。私たち、楽屋では本当に小学生みたいなので大丈夫かなと。そこだけ不安です(笑)。

武元:私も大沼もちゃんと先輩になれるように、準備しておこうかなと思います(笑)。

――頑張ってください(笑)。ここからは5thシングル『桜月』についてお聞きします。表題曲、とてもいい曲ですね。

武元:ありがとうございます。そう言っていただけるとホッとします。

――昨年の4thシングル『五月雨よ』以降、櫻坂46は楽曲面でもどんどん幅を広げている印象が強く、そういった新たな側面を通してメンバーの皆さんが「櫻坂らしさ」を掴み始めたんじゃないかと感じていたので、この「桜月」という曲は“櫻坂らしさ”を打ち出す上でも決定打になるんじゃないかなと思ったんです。

武元:うれしいです。今までの「BAN」「流れ弾」あたりはダンスパフォーマンスにおいてみんなユニゾンで揃えて踊り、リアルで強めなメッセージをぶつける楽曲でしたが、今回の表題曲はすごく身近なところから生まれた物語のような感覚で。卒業式とか学校での別れをイメージしやすい歌詞だからこそ、共感してもらえる世代やタイミングもわかりやすいので、そこにうまく刺さってほしいです。

 個人的には、卒業式とか新生活を始めるタイミング、別れや出会いがあるこの季節に、いろんな方に聴いてもらえる曲になったらいいなと思っています。〈大人になって 夢や理想が思うようにならなくなっても あんなに美しい散り方ができたらな〉って歌詞にもあるように、そこは世代問わず感していただけたらと思っています。それに、別れのイメージが強いかもしれないけど、春から新生活が始まる方にもエールを送れるような曲にもなったらいいなとも思っています。初めて「桜」が入ったタイトルというのもうれしいので、これからの季節、いろんな方に聴いていただきたいなと思いながら向き合っています。

大沼晶保

大沼:櫻坂というグループ名だからこそ、タイトルに「桜」が入った曲をそうたくさん歌えるわけではないと思うんです。だからこそ、この曲からは勝負をかけていることも伝わりますし。今回は、欅坂時代にもお世話になっていたナスカさんが作曲してくださっています。ナスカさんが前回作曲してくださった「条件反射で泣けて来る」(1stアルバム『As you know?』収録曲)もピアノのメロディがとても素敵な曲でしたけど、今回もれなぁ(センターの守屋麗奈)にすごくピッタリな、美しさや儚さが詰まった曲だと思っていて。切なさにも共感できるんですけど、その中に〈泣くな 桜月〉と前向きになれるメッセージも含まれているので、これからの卒業シーズンで学生の方々はもちろん、社会人の方にも懐かしい気持ちで聴いてもらいたいです。

――桜は美しさの裏にある儚さだったりと、日本的な情緒を感じさせる象徴ですが、櫻坂46というグループもどんどんそういう表現を伴ったグループに成長していますものね。

武元:最初に櫻坂46に改名すると発表された時に、日本古来の奥ゆかしさや桜が持つ逞しさをグループとして表現できるようにという思いが込められているのかなと理解して、私たちも桜のように日本を代表する存在になりたいとそれぞれが頑張ってきたので、今のような言葉をいただけることはその頑張りがしっかり皆さんにも伝わったのかなと実感できて、すごくうれしいです。

大沼:日本を代表するアイドルグループになりたいという思いでこの櫻坂がスタートして、今日までみんな全力で頑張ってきたんですけど、それと同時に難しさを感じることもあって。去年もやりたいことをやれずに終わってしまったりと、いろんな壁に当たってきましたし、きっと今年もそういう壁があるとは思うんですけど、今言っていただいた言葉が本当にうれしかったので、そうやってたくさんの人にも思ってもらえるように、これからも真っ直ぐ活動していきたいなと改めて思います。

――グループ名が変わったことで「どう見せていけばいいのか」とか「櫻坂らしさって何だろう」とか、最初の頃は不安や迷いもあったと思うんです。でも、皆さんの中で確たるものが固まってきたからこそ、それが周りにも伝わっているんでしょうね。

武元:こういう未来が待っているなんて、2年前は想像すらできなかったですし、「櫻坂らしさ」という言葉が使えるようになるなんて夢のまた夢ぐらいの感覚でした。「真っ直ぐ頑張っていたら、いつか自分たちから『櫻坂っぽい』とか『櫻坂らしい』という言葉が出てくるようになるのかな。そうなったらいいね」と、メンバーとも話していたくらいです。だからこそ、昨年のツアー以降「櫻坂らしいね」と言っていただける機会が増えてきて、やっと自信が持てるようになりましたし、2年前の自分たちに「ちゃんと伝わるようになったよ、そういうライブが作れるようになったよ」と伝えてあげたいです。

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