つばきファクトリー「アドレナリン・ダメ」が首位獲得、強力なトップ3が揃い踏み 2022年度ハロプロ楽曲大賞を振り返る

楽曲部門4位~

 以下はグループ別に見ていこう。

■モーニング娘。'22

モーニング娘。'21『Teenage Solution』Promotion Edit

 ハロプロ楽曲大賞のノミネートルールとして、前年12月~本年11月にリリースされた楽曲という縛りがある。そのため2021年12月リリースの佐藤優樹ラストシングルは2022年度のノミネートとなった。トリプルA面シングル『Teenage Solution/よしよししてほしいの/ビートの惑星』収録曲はそれぞれ4位・11位・5位を記録。

 2022年6月リリースの『Chu Chu Chu 僕らの未来/大・人生 Never Been Better!』はそれぞれ15位・23位で、前シングルの方が押し並べて高評価となった。特に「Teenage Solution」は、もう少し発売タイミングが早ければ2021年度の楽曲大賞になっていたかもしれない、つんく♂作詞・作曲による王道ハロプロナンバーだ。

■アンジュルム

アンジュルム『悔しいわ』Promotion Edit

 アンジュルムもモーニング娘。と同じく、今回のノミネート曲はシングル収録の5曲。中島卓偉の作詞・作曲による高速ファンクナンバー「悔しいわ」が6位で、その他は「愛・魔性」「ハデにやっちゃいな!」「Piece of Peace~しあわせのパズル~」がそれぞれ13位・19位・35位だった。

■Juice=Juice

Juice=Juice『Future Smile』Promotion Edit

 Juice=Juiceのグループ最高位は「プラトニック・プラネット (Ultimate Juice Ver.)」の8位。「プラトニック・プラネット」自体は2019年にコンサートで披露された楽曲だが、2022年リリースのアルバム『terzo』でやっと音源化。その際に、卒業メンバーと現役メンバー合わせて12人の歌声をミックスするという特別措置が取られ、ファンにとってスペシャルな音源となった。曲自体も元から人気だったが、さらに豪華な仕掛けが施されたことで高評価された形だ。

 『terzo』収録のアルバム用新曲も軒並みランクインしており、その中での最高位は「POPPIN' LOVE」の16位。その後にも「ノクチルカ」「雨の中の口笛」(同率16位・18位)と続いた。シングル曲での最高位は、有澤一華のヴァイオリン演奏が話題を集めた「Future Smile」の23位で、アルバム曲がより評価されたようだ。

■つばきファクトリー

つばきファクトリー『弱さじゃないよ、恋は』Promotion Edit

 今年度のつばきファクトリーは、2022年6月リリースのシングル収録3曲のみがノミネート。1位の「アドレナリン・ダメ」の他は、「弱さじゃないよ、恋は」が12位、「アイドル天職音頭」が48位だった。

 「弱さじゃないよ、恋は」は、しっとりと聴かせる、つばきファクトリーのパブリックイメージにも合った一曲。作詞は山崎あおいで、〈アーバンブルーのTシャツ〉という河西結心が歌うフレーズにおける表現力の高さがファンの評判を集めた。

■BEYOOOOONDS

BEYOOOOONDS『ハムカツ黙示録』Promotion Edit

 BEYOOOOONDSはアルバム『BEYOOOOO2NDS』をリリースしており、そこからの新曲も多数ランクインした。中でも最高位だったのは、10位の「虎視タンタ・ターン」。作曲が前山田健一、編曲がダンス☆マンで、アルバムのリードチューン的な位置づけの一曲だ。他には「オンリーロンリー」「Hey!ビヨンダ」「涙のカスタネット」などが21位・22位・28位を記録。

 「英雄~笑って!ショパン先輩~」との両A面シングル曲だった「ハムカツ黙示録」は、そのコミカルな楽しさで20位にランクイン。

■OCHA NORMA

OCHA NORMA『恋のクラウチングスタート』Promotion Edit

 現ハロプロの末っ子グループであるOCHA NORMA。メジャーデビュー曲「恋のクラウチングスタート」は7位を記録。2022年前半の時期には、ドラマ『真夜中にハロー!』(テレビ東京系)のオープニング主題歌に起用されていたことなどにより、今年の楽曲大賞1位では?というファンの声をよく聞いたが、他のグループの強力な楽曲に阻まれて7位に落ち着いた形だ。

 その次に高順位だったのが「素肌は熱帯夜」の14位だというのは、少し意外かもしれない。この曲は2ndシングル収録のアディショナルトラックで、表題曲ではないからだ。OCHA NORMAは、音頭調の「お祭りデビューだぜ!」が30位、ミュージカル調の「運命 CHACHACHACHA~N」が41位と、どちらかといえば変化球的な楽曲の順位がいまいち奮わなかった。鈴木俊介編曲によるラテンサウンドで、特にコミカル面には寄せていない「素肌は熱帯夜」の方が高い順位だったというのは、なかなか興味深いものがある。

■その他

Sunset Summer Fever / L!PP(from Hello! Project Dance Team)

 9位にランクインしたのはL!PP(from Hello! Project Dance Team)「Sunset Summer Fever」。ハロプロダンス選抜メンバーによる特別ユニットの配信シングルで、西寺郷太(NONA REEVES)が提供した洒脱な楽曲が高い支持を得た。

宮本佳林『なんてったって I Love You』Promotion Edit

 ハロプロOGによるM-line club所属メンバーの楽曲も、宮本佳林、小片リサ、道重さゆみなど複数ランクイン。その中での最高位は宮本佳林「なんてったって I Love You」の26位で、彼女の2ndシングルトップ表題曲だ。

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