SixTONES、「Boom-Pow-Wow!」から感じるデビュー前の姿 新しい音楽性と長年のファンの期待に応えるバランス

SixTONES「IN THE STORM」(「ジャニーズJr.祭り2018」単独LIVE in 横浜アリーナ)
[キャプションSixTONES –「WHIP THAT」from LIVE DVD/BD「Feel da CITY」(2022.1.6 YOKOHAMA ARENA)

 エッジの効いたハードなパーティーチューン「Boom-Pow-Wow!」を聴いて、デビュー前のSixTONESの楽曲を想起したファンはきっと少なくないはず。例えば、「IN THE STORM」や「Amazing!!!!!!」が放っていたワイルドな覇気、誤解を恐れずに言えば、ギラギラ感やオラオラ感が、「Boom-Pow-Wow!」に意識的にトレースされているように思う。また、楽曲のムードとしては「RAM-PAM-PAM」と通じる部分が大きい。もちろん、デビュー後に発表された『CITY』の中にも「WHIP THAT」のように「Boom-Pow-Wow!」と同じ位置づけの楽曲も収録されていたのだが、今回のぶっ飛んだような無邪気さ、無鉄砲さはやはり凄まじく、「あの頃のSixTONESが戻ってきた」と感じた。

 先ほど、SixTONESは新しい音楽性を追求し続けていると述べたが、6人は同時に、自分たちは“アイドル”であるという矜持を何よりも重んじているように見える。それはつまり、応援してくれているファンの期待に応えることも、6人にとっての大切なテーマであるということだ。他の多くのアイドルグループと同じように、SixTONESも、今自分たちが表現したいものと、ファンから求められるものの狭間に立ちながら、絶妙なバランスの中で音楽活動を続けている。そしてこのタイミングで、長年のファンの期待に応えるような新曲を満を持して打ち出した、ということになる。もちろん、単なる懐古主義や原点回帰ではなく、同曲のトラックは美しく洗練されていて、2022年にリリースされた各シングルと並べて聴いても違和感のない仕上がりになっている。

 また面白いのは、同曲をパフォーマンスする6人の“やんちゃさ”は、デビュー前よりも格段に増していることだ。『CDTVライブ!ライブ!クリスマス4時間SP』』(TBS系)では、SixTONES流アイドルポップスの王道を追求した「Good Luck!」と続けて披露されたこともあり、6人が放つ自由で解放感に満ちたバイブスがいつになく増幅されていたように感じた。これまで「Imitation Rain」や「マスカラ」を通してSixTONESのことをクールなグループと認識していた人たちは、まるでリミッターが外れてしまったかのような痛快なパフォーマンスをする6人のやんちゃな姿を観て、イメージがガラッと変わったのではないだろうか。

 そして、今このタイミングで「Boom-Pow-Wow!」という手札を切ってくることに、SixTONESからファンへの明確なメッセージを感じる。YouTubeで公開中のミュージックビデオには、楽曲紹介としてこのような言葉が添えられている。

「歓声が消えた時代だからこそ、今届けたいLIVEアンセム」「いつの日かまた<熱い声で会場をひとつにしたい>という願いを込めた、SixTONESの真骨頂ともいえるワイルドなつハードなダンスチューン」

 SixTONESのデビュー以降の歩みは、そのほとんどがコロナ禍の日々、つまり歓声を封じられ続けている日々と重なる。しかし今、日本のライブシーンはポストコロナ時代へ向けて前進していて、少しずつかつてのライブ空間を取り戻しつつある。「Boom-Pow-Wow!」=俺たちのアンセムは、来たるべきライブ完全復活の日を見据えて発表されたのだと思う。〈騒ぎな  声を上げな〉という一節が象徴的なように、6人はこの曲の中で一人ひとりの“声”を求めている。“声”を重ねることによって、メンバー6人と同じ感情を共有するための歌、それこそが「Boom-Pow-Wow!」。コロナとの闘いの日々は続くが、この曲が真価を発揮する日はそう遠くはないと信じたい。

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