制作統括 加藤英明

　会見のラストには、今年の『紅白』の制作統括を務める加藤英明氏が姿を見せた。リハーサルを終え、加藤氏は「3年ぶりの有観客で『紅白』を迎えられる実感が湧いてきました」と挨拶し、「夏くらいからどういう『紅白』を開催するか、議論を重ねる中で、ウクライナのことだったり、コロナーーこの激動の時代に歌にできることはなにか、アーティストのみなさんと話し合ってきた中で、自分たちが思い描いてきた『紅白』をみなさんにお届けできるかと思うと感無量であり、ワクワクした気持ちでいっぱいです」と感慨深そうに思いを述べる。

　11月16日の出場歌手発表後に続々と特別企画がアナウンスされていったことに関しては、「今年ならではの企画を次々と思いついたり、アーティスト側から提案があったり一緒に考えていく中で、特別企画としてこれぞ届けたいと思ったものを、練りに練っていく中でようやく発表に漕ぎ着けることができた」とコメント。アーティストと交渉を重ねていった企画の例として、氷川きよしの名前をあげる。「氷川きよしさんは、我々と話し合っていく中で、歌手活動を休養されるという節目のタイミングで、紅組でも白組でもない特別な形で出演いただきたいと」と加藤氏は明かす。

　加藤氏が紅白の政策統括を務めるのは2年ぶり。さらにNHKホールで開催されるのも2年ぶりだ。「NHKホールでアーティストを迎えて、一緒にリハーサルを重ねて、懐かしさを感じたんですよね。去年は国際フォーラムで、その前は無観客でのNHKホールだったので。大勢でパフォーマンスしてくれている姿を見て、『紅白』ってこういう番組だったと一緒に楽しんでいただけると思います」と満杯のNHKホールで紅白が開催できる喜びを述べる。また司会陣の会見でも話題になっていた橋本環奈が緊張を感じさせない、これまで緊張をしたことがないとう話題については、「リハーサルをしていて一番驚いたことの一つで。台本に書かれているコメントも、一言一句なんの間違いもなく、淀みもなくおっしゃっていたのは橋本環奈さんで。淡々と堂々とステージに立って、動じないあんな女性司会者は初めて見ました」とその司会っぷりに絶賛の様子だった。