TK from 凛として時雨、『チェンソーマン』にもたらしたカオティックな衝撃 アニメとの親和性によって広がる楽曲の世界観

 さて、改めてTK from 凛として時雨「first death」について分析してみたい。『チェンソーマン』という作品、および第8話「銃声」という物語との相性は抜群で、思わず息を呑む衝撃的なクライマックスからエンディングになだれ込むと、曲が流れている89秒間は呼吸をするのを忘れてしまうくらいに、その独特の世界観に惹き込まれる。アニメサイズでこれだけの濃度なのだから、フルコーラスで聴いたときの衝撃はそれ以上のものがある。起伏に富みながらも全体的に疾走感の強い曲調、随所にデジタルテイストを散りばめることで無機質感を漂わせたサウンドの上でのたうち回るように鳴り響くギター、ヒステリックなハイトーンと繊細さの伝わるファルセットを交えたボーカルワークなど、たった4分の中にさまざな要素が凝縮された情報量の多さは、さすがTKといったところだろう。

 また、歌詞で描かれている世界もアニメ、特に第8話とリンクするポイントが多く、要所要所に配置された独特のワードや表現に特定のシーンを思い浮かべる者も少なくないだろう。楽曲単体でその世界観を楽しむことができるのはもちろん、アニメ作品とリンクすることでよりその曲を深く味わうことができるのがアニメタイアップの魅力。この「first death」は過去にTKが携わってきた諸作品同様に、この先も広く愛されることになるはずだ。

『チェンソーマン』第8話ノンクレジットエンディング / CHAINSAW MAN #8 Ending│TK from 凛として時雨「first death」

 そんな話題作『チェンソーマン』も最終回へと向かっていく中で、例えば、第11話のエンディングでは、『どろろ』オープニングテーマ「火炎」(2019年)、『後宮の烏』オープニングテーマ「MYSTERIOUS」(2022年)など、アニメ作品との親和性の高さで定評のある女王蜂の新曲「バイオレンス」がオンエアされた。第8話で大きく動き出した物語が佳境へと突入し、どんどん血生臭くなっていく中で「バイオレンス」と題したクールでダンサブルな楽曲が投入されたことで、ラストへの期待がさらに高まったのではないだろうか。12月27日深夜放送の第12話で最終回を迎えた『チェンソーマン』だが、改めて各エンディングテーマを1つずつ振り返りながら、物語の余韻に浸るのも一興だろう。

■楽曲情報
TK from 凛として時雨「first death」
ストリーミング&ダウンロード
https://smar.lnk.to/JBsrV7

■CD情報
TK from 凛として時雨『first death』
2022年12月21日(水)発売/¥1,650税込
<CD収録曲>
01.first death
02.first death ( Instrumental )
03.first death ( TV edit )
04.first death ( Slushii Remix)

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