Dannie May、メンバーの赤裸々な実体験をラブソングに “むき出し”の恋愛感情を込めた「たぶん、80年」制作秘話

「今伏線を張りまくってる途中です(笑)」(マサ)

ーーちょっと懐かしい「冬の恋愛ソング」が目指した方向だったってことですか?

田中:でもどこまで冬っぽくするのかっていうのはちょっと迷ったんですよね。だからそんなに冬要素はないんですよ。

マサ:でもなんかオルガンとか入ってない?

田中:オルガンは入ってる。

ーーあとタンバリンもクリスマス感ありますよね。

田中:でもそれだけなんですよ。冬っぽい歌詞かっていうとそうじゃないし。でも「これ冬っぽく聴こえるかな?」って思ってみんなに聞いたら「冬っぽい」って言ってくれるんで。何がそう感じさせるのかは俺もわからないんですけど。

Yuno:あとこのゴスペル感とかも、タイミングと音色感でわりと教会っぽい、クリスマスっぽい感じが出てるじゃん。

田中:確かにね。まあ、冬の歌として受け取っていただけたらいいなと思いますけど、逆に冬っぽすぎないから、冬じゃないときにも聴けるし。オールシーズン曲ですね。

マサ:オールシーズン曲って、だいたいそうだよ(笑)。

ーーYunoさんは曲を踏まえてMVを作ったわけですよね。こちらも自分の高校時代をモチーフにして。

Yuno:今回は男子高校生が好きな人に向けてケーキを作るっていうところにフォーカスしたMVなんですけど、めちゃくちゃ具体的なエピソードの1つをMVにしたんですよ。僕、17歳の時に当時付き合ってた女の子から、クリスマスかバレンタインにめちゃくちゃでかい手作りのチョコレートホールケーキをもらったんですよ。学校に着いたときに廊下に呼び出されて、朝みんな登校してる最中に渡されたんですよね。付き合ってるから別にいいんですけど、当時の僕はちょっと恥ずかしかったんです。持って帰ったら絶対親に「どうしたの?」って聞かれるし、そう言われている自分が嫌で。その子の気持ちまで考えられなかったんですよね。

ーーなるほど。

Yuno:タリラの曲の話を聞いたときに、ふとそのことを思い出したんです。タリラの歌詞と同じように、あのケーキにも当時の僕は気づかなかった相手の思いとか、僕に向けて作ってくれたことへの思いが相当含まれていたはずだって。で、これも勝手なんですけど、自分の中で10年前の答え合わせしたいなって思ったんです。受け取ったときの気持ちではなくて、当時ケーキを作っていたときの相手の気持ちにフォーカスを当てて作品を作りたいなって。なので、今回男子高校生が主人公なんですけど、あれは完全にその当時僕が付き合ってた彼女がモデルなんです。その子が一生懸命ケーキを作っている、その機微を捉えるっていうことをテーマにして撮って……最後、ケーキが完成してきたときにちょっと泣きそうになりました。出演してくれた皆藤空良さんもすごく純粋な子で、撮影の中でケーキ作りにのめり込んでくれたので、その姿が当時の彼女に重なって感極まっちゃって。そういう体験もあって思い入れのある作品になりました。自分の罪悪感にも向き合えたなって思います。

ーーだからこの作品を作ることで落とし前をつけることができたっていうことですよね。タリラさんも曲を書く中で別れなかったらどういうふうに2人で生きていったのかなっていうのをちゃんと想像して、宙ぶらりんになっていた2人の未来に決着をつけているし、Yunoさんも過去の自分にケリをつけて。

Yuno:うん、僕の中では向き合いましたね。

ーーちょっと懐かしいJ-POPのニュアンスというのも、そういう意味では必然なんですよね。その当時まさに流れていた音楽にのせて当時のことに落とし前をつけるという。

田中:落とし前、確かにそうかもしれません。

ーーだからすごくピュアですよね。恋愛ソングはたくさんあるけど、ここまでピュアに幸せな未来を描く曲って意外と少ないかもしれない。

田中:うん。ちゃんと恋をしたっていうのが初めてのことだったので、いろんな気持ちを覚えてるんですよね。

Yuno:曲名もピュアなんですよ。これは「タイトルどうする?」ってなったときにタリラがパーっと上げてくれた中にあったんですけど、俺はこれにしか目がいかなかった。高校生のときの2人って、絶対に別れる気がしないじゃないですか。その永遠感、当時の10代からすればちょっと届かないかもしれないけど届きたいと思えるぐらいの永遠感が「80年」かなって思ったんですよ。曲で歌っていることがこのタイトルで完全に回収されるというか、それがめちゃくちゃいいなって思った。だから全体を通してすごくピュアだよね。

田中:でもこのときだけがピュアだったのかって言われたら別にそんなことなくて、たぶん今でも手を繋いだらめっちゃ心臓バクバクだと思うし。そういう自分がまだいるから書けた曲だとも思うんです。

ーーそうですね。今もまだ残っているピュアな部分、素顔の部分っていうのがすごく出た曲なんだと思います。これがどう響くのかは楽しみですね。さて、もう2022年もおしまいですが、Dannie Mayにとって今年はどんな年でしたか。

マサ:いろんなチャレンジをした年ではあったんですけど、そうは言ってもまだライブもありますし、制作も終わりきっていない状況なので。ここからあとちょっと駆け抜けて行きたいなと。毎回リリースを経るごとに、気をつけなきゃいけないポイントとかがだんだん出てきて。今の100点は作れたけど、次回はもうちょっと出せるっていうのは何かできあがりつつあるので。このままレベルアップしていきたいなって心持ちですね。

ーー来年に向けてもいろいろプランがあるそうですね。

Yuno:あります。たとえば今回のジャケットは緑色で、これはタリラの……。

田中:そう、これはその当時付き合っていた彼女が好きだった色。気持ち悪いかな、大丈夫(笑)?

Yuno:この緑はそうなんですけど、「ぐーぐーぐー」からジャケットに統一性あるじゃないですか。それも来年に向けて注目していただけたら嬉しいですね。

マサ:うん、来年それがまた帰結するんじゃないかっていうところもあるので。いろいろ仕掛けていけたらなと。

Yuno:伏線バンドですからね。

マサ:今伏線を張りまくってる途中です(笑)。楽しみにしていていただければ。

「たぶん、80年」ジャケット

■リリース情報
配信Single「たぶん、80年」
2022年12月7日(水)リリース
▼Subscription / DL
https://Dannie.lnk.to/80years
▼TikTok 楽曲ページリンク
https://vt.tiktok.com/ZS8erpygj/

■ライブ情報
『Merry Music Nights!!』
恵比寿・LIQUIDROOM
12月25日(日)
開場16:15 / 開演17:00
出演:松室政哉、Dannie May、703号室
企画/制作:Flat White Entertainment G.K./VINTAGE ROCK std.
◆チケット
https://vintage-rock.com/artists_events/dannie-may/
ADV¥4,000 +1DRINK
◆お問合せ
VINTAGE ROCK std.
03-3770-6900
VINTAGE ROCK std.
TEL:03-3770-6900(平日12:00-17:00) / WEB https://vintage-rock.com/

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<締切:12月24日(土)>

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