BTS JIN、入隊を前に見せるARMYへの愛 『MAMA』サプライズ登場やソロ曲にも感じるサービスマインド

 BTSのJINが12月4日に30歳(韓国年齢では31歳)の誕生日を迎えた。今年も世界中のARMY(BTSのファン)がセンイル(誕生日)企画として街頭広告やラッピングバスなどを実施。SNSでも大いに盛り上がりを見せる1日となっている。

 12月13日からいよいよ入隊することになっているJIN。ARMYたちにとっても、今年の誕生日は特別な思いで過ごしているに違いない。兵役の義務はおよそ2年間。その間、芸能活動から遠ざかり、ARMYとはまるで遠距離恋愛のような関係になる。そんな寂しい思いを少しでも和らげるかのように、JINはできる限りの愛情を発信し続けてきた。

 11月30日には、世界最大級のK-POP音楽授賞式『2022 MAMA AWARDS』にて、電話でのサプライズ出演を果たした。この日、ステージにはJ-HOPE( j-hope)がソロで参加しており、グループを代表してBTSが受賞した3タイトル「Artist of the Year」「Album of the Year」「Worldwide Icon of the Year」及び、J-HOPE個人で受賞した「MAMA PLATINUM」を受けてスピーチを行なった。

 「メンバー全員でこの賞について喜びを感謝の気持ちを表現できたらよかったのに」と残念そうにコメントすると「1つ準備をしてきました」とポケットから電話を取り出してJINにかけたのだ。「受賞スピーチ中に電話かけてきてどうするんだよ」と突然の電話にも関わらずJ-HOPEにキレのあるツッコミを入れながら「プロのマインドでやってみせる」と言って笑いを誘う。

 そして「光栄な賞をいただいてありがとうございます。我らがARMYに感謝していますし、愛しています。メンバーもお疲れ様、大好きだよ。寒くなってきたので、風邪に気をつけて。当分の間、公式の場には出ることはできなくなるけれど、またいい音楽を持って現れます。軍隊に行ってきます」とJINらしい言葉で締めくくったのだった(※1)。

 振り返れば、いつだってJINはARMYやメンバーを笑顔にすることを考えてきた。コンサートの挨拶では、“ワールドワイドハンサム”らしくナルシストキャラ全開でたっぷり間を取って投げキスをキメるのがお約束だ。かと思えば、アンコールではリボンや花、RJ(JINがデザインしたキャラクター)のぬいぐるみを髪の毛につけてキュートな姿で再登場するサプライズも。BTSの中では最年長でありながらも、その気さくなサービスマインドと、ときに自由で微笑ましい遊び心のある言動に「まるで末っ子のようだ」なんて言われることもあった。

 だが、いざとなればBTSの長男として頼もしい一面も。学生時代にはJUNG KOOKがホームシックになったとき、自分の実家に連れて行ったり、遊びに連れて行ったりしたというエピソードは何度聞いてもARMYの心を温める。そんな誠実で愛情深いJINが、この入隊前に見せてくれたARMYへの姿勢は、きっとこれから順に兵役義務を果たすメンバーにとっても触発されるものが大きいのではないだろうか。

 なかでも、最もARMYへの愛情を感じられたのが、10月28日にColdplayのブエノスアイレス公演で初披露されたソロシングル「The Astronaut」だろう。Coldplayとの共同制作である本曲は、クリス・マーティンから「韓国語をたくさん入れてほしい」と言われて、JIN自ら作詞に参加したのだと、公演当日にWeverseのライブ配信で語ってくれた(※2)。

 ARMYの存在がJINにとって暗闇を照らす光である、そんな意味を感じられる歌詞に改めてJINにとってARMYの存在がどれほど大切で心強いものかが伝わってくる。これから入隊という新たなミッションに向かうJINは、まるで未知の世界へと向かう宇宙飛行士。宇宙に広がる無数の星は、コンサート会場で見るペンライトの光とも重なるようだ。その1つひとつの光が、どれだけ彼らを勇気づけ、強くさせてきたか。そして、またその光が照らすステージへと戻ってくるのだという意思も感じられる。

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