そんな諏訪が個性を発揮しているのが、ソロ名義でのアーティスト活動だ。2020年にアルバム『So Sweet Dolce』でデビュー。これまでに『Winter Cocktail』など2枚のミニアルバム、最新の『Fine Days』を含めた2枚のシングルをリリースしている。

　もともとアーティストデビューを目指していたわけではなかったが、「誰かの頑張る力になれるのは、すごいことだな、と。自分も、仕事に行くときに曲を聴いたりするので、通勤や通学のときに曲を聴いてくれたら嬉しいな、と思います」と、アーティスト活動の反響にコメント。また、応援してくれるファンに対して、「“頑張る元気をもらってる”っていうお手紙をよくもらったりするんですけど。どちらかというと、わたしも支えてもらってるなって思います」と言う（※1）。

　最新シングル曲「Fine Days」では、新しい世界に飛び込むような前向きさをポップなサウンドに乗せて歌う。柔らかく温かみのある歌声が、キラキラとした楽曲ともぴったり。カップリングには、本人の要望で制作されたロックナンバー「Give Me Emotion!!」を収録。表題曲とは一転、元気さと格好良さが感じられる楽曲に。諏訪ななかの多彩な魅力が詰まった1枚になった。

　今年公開された『劇場版IDOL舞SHOW』での、アイドルユニット X-UCのメンバー 羽美野りさ役を始め、来年1月から放送が予定されているアニメ『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2』のユイ役など、声優として着実に存在感を発揮する彼女。また、Aqoursのメンバーが出演する『ラブライブ！』スピンオフのWEBアニメ『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』の公開も待たれている。

　声優としてアーティストとして、以前より一歩前へと踏み出した活動が印象的な、諏訪ななか。2023年は、彼女の年になるかもしれない。

※1：https://ddnavi.com/interview/612306/a/