「ウィーアー!」から「新時代」まで……『ONE PIECE』を彩ってきた数々の名曲 Spotify公式プレイリストで楽しむ

『ONE PIECE FILM RED』
 人気マンガ『ONE PIECE』の新作劇場版アニメ『ONE PIECE FILM RED』が、公開から26日間で動員数860万人、興行収入120億円突破という驚異的な大ヒットを記録している。1人の歌姫・ウタを中心に繰り広げられる本作では、ウタの歌唱パートをシンガー・Adoが担当。劇中ではウタが7曲ものオリジナルソングを歌唱するという、これまでになく音楽にフォーカスした作品となっている。オーディオストリーミングサービス・Spotifyでは『ONE PIECE FILM RED』公式プレイリストを公開中。今作でウタが歌っている楽曲や過去の劇場版主題歌など、これまでの『ONE PIECE』を彩ってきた音楽が揃っている。

 プレイリストの1曲目は主題歌「新時代」。〈新時代はこの未来だ〉と伸び伸びと歌い始める冒頭のフレーズは力のあるファルセットに凛とした歌声で、ウタの目を引く存在感と物語の始まりを思わせる華やかさがある。劇中でのウタの振舞いと重なると同時に主題歌としてのインパクトも強い。そんな冒頭に続き、大太鼓や重低音も豊富な迫力あるイントロが、劇中で起こる激動を予感させる。

 Mrs. GREEN APPLEの大森元貴が手掛けた劇中歌「私は最強」は、ポジティブなトーンでの歌唱が心浮き立つ楽曲。Vaundyが制作した「逆光」では、普段のAdoに近いような声色で力強く怒りを歌っている。Adoといえば、1曲の中で複数の歌声を自在に使いこなす歌唱が魅力のひとつだが、その特徴を活かした上でさらなるアップデートを感じさせるのが、FAKE TYPE.による「ウタカタララバイ」。7曲全てが異なる制作陣によって作られているため曲調は大きく異なるが、どれも劇中で描かれるウタの感情やシチュエーションと強く結びついた楽曲となっている。

 今回こそ物語のテーマのひとつとして歌や音楽が取り上げられているが、これまでも『ONE PIECE』は、物語の魅力をさらに引き立てる楽曲で視聴者に感動を与えてきた。

 プレイリストにも収録されているきただにひろしの「ウィーアー!」はアニメ版初代オープニングテーマであるほか、東方神起やAAAなど数々のアーティスト、そしてキャラクターによってもカバーされてきた。映画『ONE PIECE』の主題歌としても親しまれており、まさに『ONE PIECE』を代表する楽曲である。

 2004年に制作された『ONE PIECE 呪われた聖剣』では晴晴゛による「あの場所へ」が主題歌に抜擢。〈あの向こうへと走り出そう〉という胸が高鳴るようなフレーズは、旅を続ける主人公モンキー・D・ルフィ率いる“麦わらの一味”の思いとも一致するだろう。七星剣を巡る戦いという同作のテーマにもぴったりな、アッパーな楽曲だ。

 “麦わらの一味”の冒険という『ONE PIECE』の大きなテーマは、他の主題歌にも反映されている。氣志團の「夢見る頃を過ぎても」はそのひとつだ。ギャグ要素や家族愛、仲間への想いについてもふんだんに盛り込んだ『ONE PIECE オマツリ男爵と秘密の島』の主題歌となったこの楽曲を締めるフレーズは〈僕は見たい この惑星の全てを〉。まさに、様々な海を渡り冒険を続けていく『ONE PIECE』の根本となるような感情を的確に描いている。

 WANIMAが主題歌を担当した『ONE PIECE STAMPEDE』は、歴代の『ONE PIECE』に登場した強力なキャラクターが数多く登場しお宝争奪戦を展開、そして敵であるバレットに共同戦線で挑むというこれまでにないオールスター戦が繰り広げられた。主題歌「GONG」はまさにそんなオールスター戦のゴングを鳴らすかのような力強いパンクロックであり、仲間を想う熱い気持ちを描く楽曲でもある。

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