Snow Man、なにわ男子、上白石萌音、PSYCHIC FEVER、Chilli Beans. ……7月13日リリースの新譜5作をレビュー

PSYCHIC FEVER from EXILE TRIBE『P.C.F』

　目標は“ビルボードチャートグローバル1位”。1997年〜2004年生まれのZ世代のメンバーによる7人組グループ・PSYCHIC FEVERの1stアルバムは、現在のグローバルポップを強く意識した作品となった。リードトラック「Choose One」は、トラップ以降のビートにメロコア、ポップパンク的なテイストを織り交ぜたハイブリッドな楽曲。〈君が選べば　どう？〉とリスナーに呼びかけるリリックも印象的だ。さらにアジア的エキゾチズムを感じさせる音像、ダンスホールレゲエを取り入れた“アゲ”サウンドが気持ちいい「Spark It Up」、懐かしさのあるR&Bフレイバーとキャッチーなサビメロが響き合う「Bitter Sweet」などを収録。LDHの念願である“アジアから世界”を実現できるか、注目したい。（森）

Chilli Beans.『Chilli Beans.』

　Spotifyのバイラルトップ50で1位を 獲得し、バンドの知名度をアップさせた「lemonade」、Vaundyとの共作による「アンドロン」などを含む1stアルバム。YUI、絢香、家入レオなどを輩出した音楽塾ヴォイス出身の女性3人によるバンドだが、Red Hot Chili Peppers、Green Dayなどをルーツにしながら、オルタナ、ネオソウル、ドリームポップなどのテイストを織り交ぜたミックスルーツな音楽性はすでに個性たっぷり。コーラスを多用し、柔らかさ、危うさのなかに凛とした意志を感じさせるボーカルワークもきわめて魅力的だ。スタイルはまったく違うが、このバンドが放つナチュラルな自由さは、たとえばThe Linda Lindasやジャパニーズ・ブレックファストなどにも通じると思う。（森）